1.犬が尻尾を追いかけて噛む理由は?
1-1.犬が尻尾を追いかけて噛む理由①一人で遊んでいる
1-2.犬が尻尾を追いかけて噛む理由②飼い主の気を引きたい
1-3.犬が尻尾を追いかけて噛む理由③てんかんなど脳の病気
1-4.犬が尻尾を追いかけて噛む理由④ストレスが溜まっている
2.犬が尻尾を噛んだり、追いかけたりするのは止めた方がいいの?
3.ストレスで犬が尻尾を噛んだり、追いかける場合は要注意
3-1.暑すぎる、寒すぎるなどの環境によるもの
3-2.スキンシップが足りない
3-3.運動不足
3-4.環境の変化
【掲載:2019.03.21 更新:2020.05.12/2022.07.29】
犬が尻尾を追いかける理由は?
何故、犬は尻尾を追いかけるのでしょうか?尻尾を追いかけるのには、なにか理由があるのでしょうか?
犬の心理状態を交えながら探っていきます。愛犬と一緒に読んでみてくださいね。
犬が自分の尻尾を追いかけてしまう理由は、いくつかあります。大きく4つに分けて紹介していきます。
◆犬が尻尾を追いかける理由①一人で遊んでいる
子犬の場合、視界に入ってきたぴこぴこ動く謎の物体、自分の尻尾を追いかけて遊ぶ姿がよく見られます。子犬にはまだ自分の尻尾とわかっていないので、「これはなに?」という好奇心で追いかけて、くるくると回ってしまいます。
また、兄弟・姉妹犬が寝ていて遊んでくれない、飼い主が構ってくれない時「暇だな」「つまらないな」という気持ちを紛らわす為に、自分の尻尾を追いかけ回していることもあります。謂わば一人遊びをしているのですね。
普段視線には入らない、ぴこぴこ動く尻尾に興味を惹かれて追ってしまう、好奇心旺盛な子犬にはよくある行動です。遊びたい盛りの子犬あるあるなので、成犬になるに連れて段々と行わなくなっていきます。
特に心配することはありませんが、回りすぎてぶつかったりしてしまう事もあるので注意してあげてくださいね。
◆犬が尻尾を追いかける理由②飼い主の気を引きたい
愛犬が尻尾を追いかけている時に、褒めたり過剰に喜んだりした覚えはありませんか?
もし、思い当たる節があったら、それは褒められたい、構って欲しい!と、犬が飼い主の気を引くための行動です。
「尻尾を追いかけてくるくる回った時、飼い主は喜んでいた」というのを犬は覚えています。構ってもらえない時に、過去に興味を引くことが出来た行動を繰り返し、飼い主の気を引く作戦に出ているのですね。
この場合、過剰な反応は控えて、癖にならないようにしましょう。犬が構ってほしい時にどこでも同じ行動をしてしまいます。
飼い主が制御できない行動は思わぬ怪我に繋がってしまいます。癖にならないよう芸の1つとして制御出来ると、犬と飼い主のスキンシップにもなりますよ。
◆犬が尻尾を追いかける理由③てんかんなど脳の病気
てんかんなどの脳の病気の場合、自分の尻尾を外敵だと認識してしまい攻撃してしまいます。
尻尾という認識がなく、目に入るものを外敵と見なし、自分を追いかけてくるものだと認知してしまうために、尻尾を追いかけて攻撃してしまいます。
その他にも、皮膚病や尻尾やお尻周りに異常があり、かゆみや痛みによる不快感で気になって、尻尾を追いかけることもあります。常に気になってしまって舐めたり噛んだりして、違和感などを取ろうとする行為です。
尻尾に何かくっついていたり、皮膚に異常が無いか注意深く観察してください。
◆犬が尻尾を追いかける理由④ストレスが溜まっている
私達人間も、環境や人間関係でストレスが溜まり、精神的に参ってしまうことがありますよね。
犬も同じように生活環境や犬同士の相性、飼い主とのスキンシップ不足などでストレスを感じ、精神的な病に陥ることがあります。
犬が尻尾を追いかけるのは止めた方がいいの?
「色々な原因があるのはわかったけど、尻尾を追いかけるのは止めるべきなの?」そう悩む方もいらっしゃると思います。
子犬の頃の場合は、遊びの延長なので特に心配することはありません。
辞めさせたほうがいいのは、飼い主の気を引きたいがために尻尾を追いかけ回している場合です。
飼い主の気を引くために行動している場合は、癖になってしまうとどこでも構わず犬の気分次第で尻尾を追いかけ回してしまいます。散歩中であれば、リードが絡まってしまう可能性もありますし、回りすぎて怪我をしてしまうこともあります。
「気を引きたい一心で尻尾追いかけ回すなんて可愛い」という方もいるかもしれませんが、犬をしつけることも飼い主の義務です。
飼い主を気を引きたい一心での行動であれば、過剰な反応は避けて、無視することを心がけましょう。かわいそうだと思うかもしれませんが、心を鬼にして毅然と対応することが大切です。
もちろんそれ以外の時には、たくさん構って触れてあげてくださいね。
ストレスで犬が尻尾を追いかける場合は要注意
犬も人も性格は様々で、犬によってもストレスの感じ方は変わってきます。
犬がストレスを感じる主な原因はどんなものなのか、愛犬はストレスを感じていないか確認してみてくださいね。
犬のストレスの主な原因は、以下のようなものがあります。
◆暑すぎる、寒すぎるなどの環境によるもの
人間と犬では、快適に感じる温度が違います。人間の感覚で平気だと思っても、犬にとっては過酷であったりします。
また、湿度が高すぎるのも犬にとってはいい環境ではありません。温度だけではなく湿度にも気をつけてくださいね。
◆スキンシップが足りない
大好きな飼い主とのスキンシップは、犬にとって大きな安心感と喜びに繋がります。スキンシップは、会話が出来ない犬と人間の意思を疎通する手段の1つです。
スキンシップが少なくなれば、犬は不安を感じそれがストレスへと変化していきます。
また、新しく子犬が家族になった時や赤ちゃんが生まれたときなどに、飼い主の愛情が移ってしまったと感じ、ストレスになる子もいます。
◆運動不足
散歩に連れて行って貰えない、ケージに入っている時間が長い、動けるスペースが限られているなど、運動不足によってストレスを感じている状態です。
人間でもずっと同じ体勢や同じ場所は辛いものですよね。気分転換は犬にも人間にも必要不可欠です。犬種にあった運動、散歩がストレス発散にもなります。
◆環境の変化
引っ越しや災害での避難など大きな環境の変化によって、順応するまでに不安を感じてしまい、だんだんとストレスが溜まってしまいます。
場所が変われば、人間でも不安を感じますよね。新しい場所や知らない人がたくさんいる場所など、犬たちも不安になってしまうのです。
このようなストレスから、病気へと繋がっていくことがあります。ただ、尻尾を追いかけているだけだと思っても、実は不安を感じストレスが溜まっているのかもしれません。
ストレスで尻尾を追いかける「常同行動」
もし、執拗に尻尾を追っている、尻尾を噛みながらくるくると何十分も回っている、尻尾から出血していても追いかけて噛むのをやめようとしない、そのような行動を取っている場合は、「常同行動」を起こしている可能性が高いです。
「常同行動」とは、同じ行為を繰り返してしまう事を指します。
例えば、皮膚が荒れてしまっているのにずっと前足を舐めている、同じ場所をずっとうろうろ行ったり来たりしているなどの行動もこれに当てはまります。
この常同行動のよくある行動の中に「尻尾を追いかける」という行動があります。
原因はストレスによるところが大きく、繊細な性格の犬でよく見る現象です。環境の変化や大きな災害、また、運動不足やスキンシップ不足でも起こります。
人間も犬もストレスを感じる生き物です。快適に過ごせるようにストレスや不安感を取り除くことが大切ですね。
頻度によっては獣医師に相談すべき場合も…
犬が尻尾を追いかける行動が遊びの延長であれば、別の遊びをすることで尻尾を追うことを辞めます。
一方、それ以外であれば、病気やストレスの可能性が高いです。
- 毎日のように何十分も尻尾を追いかけ回している
- 尻尾を噛んで血が出ている
- 怪我をしているのにやめようとしない
- 明らかに尻尾を攻撃するように唸りながら追いかけ回している
- かゆそう、痛そう、気にしながら追いかけている
上記の事があれば、獣医師にすぐに相談してください。獣医師に、改善方法の相談や治療方針を聞いて、愛犬の不快感を取り除いてあげましょう。
他にも変わったことがあれば、すぐに獣医師に相談してくださいね。日頃から注意深く観察することで、いざという時の変化に気づくことが出来ます。
犬が尻尾を追いかけて噛む理由のまとめ
子犬では、遊びの延長で問題のなかった尻尾を追いかけるという行為も、成犬の場合は、病気やストレスによって引き起こされる場合があります。
愛犬とのスキンシップ時間の見直しや、普段の行動や仕草で変わったことがないか、触った時に痛がる素振りを見せたりしないかなど気にしてみてください。
少しでも違和感があれば、動物病院での相談や検査をすることをおすすめします。
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