1.犬は鏡を認識しているのか
1.犬は鏡に映っているのが自分だと認識できない
1.犬は鏡に慣れることができる
2.犬が鏡を見た際に見せる反応
2.犬が鏡を見た際に見せる反応①吠える
2.犬が鏡を見た際に見せる反応②見つめる
2.犬が鏡を見た際に見せる反応③目をそらす
3.犬が鏡に向かって吠える理由
3.理由①自分ではなくほかの犬がいると思っている
3.理由②突然犬が現れて驚いたから吠えている
【掲載:2019.04.28 更新:2022.12.22】
犬は鏡を認識しているのか
愛犬が鏡や姿見、ガラスなどを見つめていることはありませんか?
犬は鏡に映った自分を認識しているのでしょうか。
◆犬は鏡に映っているのが自分だと認識できない
結論、犬は鏡に映った自分を認識することはできません。
鏡に映った自分の姿を自分だと認識することを「鏡像認知」と言いますが、人間だと2歳ほどで出来るようになると言われています。
この鏡像認知は、人間以外の動物からすると複雑な感覚なので残念ながら犬は出来ません。
イルカやゾウなど一部の動物には鏡像認知が備わっているという説もあります。
ただし、犬も鏡に映っている犬が普通の犬ではないという違和感は覚えているそうです。
例えば、鏡の中にいる犬は動いたり吠えてくるのに、自分以外の犬が発する音がしなかったり、匂いがしないといった違和感を感じ取っているといいます。
◆犬は鏡に慣れることができる
子犬の頃は鏡に吠えていたのに、成犬になるとあまり鏡に向かって吠えるといった行動を見ることはありません。
これは、犬が鏡に慣れるからだと考えられます。
犬は、基本的に鏡がどういうものなのかを理解していないため、吠えるという行動に出ています。
特に子犬の時期は、鏡というものを見慣れていないので理解できていません。
そのため、吠えるという行動が起こりやすいと言われています。
ですが、毎日生活の中で鏡を目にしていると、1~2週間ほどで鏡に次第に慣れ吠えなくなっていくので、問題はありません。
もしも、1か月ほど経っても吠えることを止めない場合は、鏡に向かって吠えたり鏡の前にいる時に飼い主さんが後ろに立ってあげてみてください。
飼い主さんが様々な動きをしてあげると、犬は自分の姿を認識していなくても、飼い主さんの姿は認識しているので、鏡がどういったものなのかを理解しやすくなるそうです。
そして驚くことに、時間が経ち鏡に慣れると、鏡を活用して部屋の様子を確認したり、鏡がドアの方向に向いている場合は、鏡を使ってドアから飼い主さんが入ってきたことを確認するなど、人間と同じように鏡を有効活用できる犬います。
犬が鏡を見た際に見せる反応
主に犬が鏡を見た際に見せる反応は、下記の3つといえます。
では、具体的にはどのような反応をしているのでしょうか。
- 鏡に向かって吠える
- 鏡を見つめる
- 鏡から目をそらす
◆犬が鏡を見た際に見せる反応①吠える
鏡の中の自分に向かって吠えるというのは、子犬やはじめて鏡を見る子に多く見られる反応です。
警戒心のあるこの場合、自分ではない犬が突然現れたことに驚いたり、
好奇心のある犬は、「一緒に遊ぼうよ」と他の犬とコミュニケーションをとろうと誘っていたりなど、様子はさまざまです。
◆犬が鏡を見た際に見せる反応②見つめる
鏡の中の犬に対して、どうしてここにいるの?と不思議に思って見つめたり、
相手の正体を知りたくて、クンクンと匂いを嗅いだりしています。
◆犬が鏡を見た際に見せる反③目をそらす
犬が鏡から目をそらす場合は、自分ではない犬に対して敵意がないことアピールしています。
犬によってはストレスを感じている可能性もありますので、あまり困っているようなら、優しく声をかけて注意を引いてあげましょう。
犬が鏡に向かって吠える理由
◆理由①自分ではなくほかの犬がいると思っている
まず1番大きな理由として挙げられるのは、鏡に映っている犬の姿が自分ではなく、ほかの犬の姿だと思っているから吠えると考えられます。
そしてこの時に、犬がどういった仕草や尻尾になっているのか観察してみると感情を読み取ることが出来ます。
例えば、吠えながら尻尾を立てている場合だと「自分の方が立場が上だ!ここから出ていけ!」といった威嚇のような態度になります。
逆に尻尾が下がっている場合は「吠えてみたけど、自分の方が立場弱いかも…」と怖気づいてしまっていると思われます。
人間の私たちから見ると自分だから強いも弱いもないのにな、と少し面白い光景に見えますよね。
他に、頭を低くしながらお尻を上げ、尻尾を左右に振っている場合は「ねえねえ!遊ぼうよ!」と鏡に映る自分を遊びに誘っている行動だと言えます。嬉しそうに自分を誘っていると思うと微笑ましくも思えてきますよね。
◆理由②突然犬が現れて驚いたから吠えている
次に考えられるのが、いきなり知らない犬が現れた!という感じで驚いて吠えているということです。
犬は視覚や嗅覚、聴覚が人間よりも優れていると言われています。この3つの感覚を使い相手の情報を得たり、相手が近づいてくるなどを認識しています。
そのため、鏡の中の犬は音や匂いもしないのに、突然現れる存在だということになります。
私たち人間も、突然人が現れたりすると「わあ!」と驚いて声が出る人もいるので、びっくりして吠えてしまう犬の気持ちが分かりますよね。
散歩中、他の犬にあっても滅多に吠えない子や、来客などあっても特に吠えることがない子は、驚いて吠えている可能性が高いと思われます。
まとめ
犬が鏡に向かって吠えてしまう理由、認識しているのかを詳しく紹介しました。
鏡というのを理解できずに自分に向かって吠えるというのは、少しかわいく見えてきますよね。1~2週間で慣れるということなので、子犬の時の初めの頃にしか見られないと思うと愛おしくも思えます。
ずっと続くものではないので、飼い主さんになる方や町などで見かけたときは温かい目で見守ってあげてくださいね。
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