いままで犬が苦手だった私を変えてくれた、一匹の小さな茶色い仔犬との出会い。
ミニチュアダックスフンドの仔犬と出会ったのはもう20年前。
丁度ミニチュアダックスフンドを買うのが流行するちょっと前でした。
その頃私は、あまり犬が得意ではなく、どちらかと言えばちょっと苦手なくらいでした。
でも父がどうしても飼いたいと言い始め…ある日食事に行く途中、近所のペットショップの前で車を止めた父、「ちょっと見てくか?」と、軽い気持ちでお店の中に入りました。
そこにいたのは、小さくて、かよわい、毛がつるつるとしたスムースダックスフンドの茶色い女の子でした。
うるうるとしていつも、じーっと何かを訴えているようなキラキラと輝く瞳。
まるで「一緒にお家に連れて行って!」と言っているような顔でした。
後ろ髪をひかれるような思いでその場を後にし、食事が終わり家に帰る頃にはその仔犬のことが気になってしょうがありませんでした。
翌朝、はじめは乗り気でなかった母から「やっぱりあの子うちに来てもらおうか?」と。私と同じことを考えていたのでびっくり!
そして父と二人で、お迎えに行きました。
ドーナツの箱みたいに小さな箱に入っていた仔犬を車の中で大事に抱え、時々箱の中を覗くと…
またあのうるうるとした瞳で私を見つめ、ペットショップにいた時よりも嬉しそうな顔をしているように感じました。
初めて家の中に入った時、おそるおそる匂いを嗅いだり、小さな段差を一生懸命のぼろうとしたり。
緊張しながらも一歩一歩確かめるようにしいる様子に思わず、笑ってしまいました。すると私に駆け寄り、顔や手をペロペロと舐めはじめました。
くすぐったくてやめてほしいのに、「これからよろしくね!いっぱい遊んでね!」という気持ちが伝わってきて、苦手だった犬が、一瞬にして心が通じたような気持ちになり大好きになりました。
家族会議の結果、その仔犬に「ちょこ」という名前が付けられました。
ちょこと呼ぶと、自分の名前だとすぐにわかったのかまたすぐ駆け寄ってきて嬉しそうに、私の胸に飛び込んできました。父が呼ぶと、すぐに駆け寄り。母が呼んでも、すぐに走って寄ってくる。そんな健気で元気なちょこに家族みんなメロメロになりました。
「ちょこ」の登場は、我が家の生活を一変させました。
いつも話すことはちょこのこと。外食は控えめに、焼肉に行ったときはよく焼いてちょこ用にお土産を持って帰る。車に乗るときは、外の風を感じるのが好きなちょこの為に、夏でも窓を開ける。スーパーに行くとつい犬用の餌やおもちゃコーナーを覗く。
そんな沢山の変化にわたしたち家族は幸せを感じていました。
そしてちょこもどんどん成長し、仔犬ではなくなった頃。ちょこが時々、和室の障子を開けてとお願いしてくる日がありました。それは決まっては満月の夜でした。
その事に気づいてビックリ、ちょこは月の美しさを楽しむ風流な心を持っているようでした。たまたまだったのかもしれませんが、私達には月から来てくれたかぐや姫のように思えました。
ちょこが月を見ている時は、いつも何か考え事をしているようでした。犬も人も同様、物思いにふけるんですね。その後ろ姿がとても愛くるしかったです。
そんな繊細で可愛いちょこが初めてやってきた瞬間、それが一番楽しい思い出です。
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