【掲載:2021.02.21 更新:2024.11.08】
犬が喉を鳴らす理由
犬が喉を鳴らす理由にはいくつかのものがあります。
多くの場合、犬が気持ちを伝えたい場合がほとんどです。ここからはどんな気持ちが表されているかをご紹介します。
◆お腹が空いている
お腹がすいているときに、犬は喉を鳴らすことがあります。
本来、子犬が母親に母乳をせがむときに喉を鳴らすことが多いです。
子犬のころのうちは、上手く鳴くことが出来ないためです。
お家のワンちゃんにとっては、飼い主さんが母親のようなものです。
そのため、お腹がすいたときには飼い主さん(=母親)におねだりとして喉を鳴らすわけですね。
ワンちゃんがこういった態度を取ってくる場合でも、すぐにご飯やおやつをあげてはいけません。
「喉を鳴らせばご飯がもらえる」と思ってしまうためです。
ご飯やおやつは適切なタイミングで与えるように努めましょう。
◆飼い主に甘えたい
飼い主さんに甘えたいと思っているときにも、犬は喉を鳴らすことがあります。
本来子犬は、母親に甘えたいと思っているときに喉を鳴らします。
先ほども述べたように、お家で飼われている犬にとっては飼い主さんが母親です。
そのため、母親に甘えたい時と同様に飼い主さんに甘えたい時にも犬は喉を鳴らすことがあるわけです。
◆満足しているとき
満足しているときや嬉しい時にも犬は喉を鳴らすことがあります。
例えば、おもちゃ遊びでコミュニケーションをとっているときやボール遊びでボールを持ってきたときなど、ゴロゴロと喉が鳴っているときがあります。
感情が舞い上がって、ついつい鳴らしてしまっているのかもしれませんね。
基本的に喉を鳴らしている時は興奮していることが多いため、大きな声をかけたりはしゃいだりして興奮を焚き付けないように気をつけましょう。
◆そのほかの気持ちを伝えたい
上記の母親に対する感情とは異なった感情のときにも、犬は喉をならすことがあります。
寂しい時や、イライラしているとき、嬉しい時など背景にある気持ちは様々です。
それを見分けるための着眼点は、主に喉の鳴らし方です。
例えば、低く唸るような鳴らし方の時はイライラした気持ち、軽い音で鳴らしているときはうれしい気持ちなど、喉の鳴らし方で犬の気持ちを推し量ることが出来ます。
とはいえ、その子によって鳴らし方や鳴らすタイミングは異なります。
愛犬がどんなふうに感情を表現するのか、しっかりと観察して理解あげるのが大切です。
いつもと違った変な音がしている場合
いつもと違った変な音がしている場合、病気が疑われるかもしれません。
◆症状
いつもと異なる犬の喉の鳴らし方の例として、以下のようなものが挙げられます。
・ガーガーとアヒルの鳴き声のような音がする
・ゼエゼエと息苦しそうにしている
・乾いたような音がして息苦しそうにしている
これらのような症状が見られると、いくつかの病気が考えられます。
考えられる病気について、これから解説をしていきます。
◆病気
ガーガーとアヒルの鳴き声のような音がしているとき
ガーガーとアヒルの鳴き声のような音がしているとき、気管虚脱という病気が考えられます。
気管虚脱とは、気管が何らかの要因で押しつぶされた状態になってしまうことで空気の流れが悪くなってしまった状態のことを指します。
気管とは人間にもある空気の通り道で、肺に繋がっています。
ここを空気が流れることで、呼吸が行われています。
軟骨でできているため、リードを強く引っ張ったりすることなどで圧力を加えると起こるという説もあります。
しかし、気管虚脱が起こる理由は明確にはわかっていません。
人に飼われるために改良されたトイプードル、チワワなどの小型犬、通称トイ種に起こることが多いことから、遺伝的要因が大きいのではないかと考えられています。
気管虚脱には内科治療や外科治療など治療法も多くあるので、ガーガーという音を愛犬が鳴らしているときは早いうちに動物病院へ連れていき、検査をしてもらいましょう。
ゼエゼエと息苦しそうにしているとき
ゼエゼエと息苦しそうにしているときは、わんちゃんの体型に注目してみましょう。
もしや、太りすぎてはいないでしょうか?
先ほど気管虚脱について「気管が狭くなってしまうことで空気の流れが悪くなりガーガーという音が鳴る。」とお伝えしました。
肥満によって体が重くなると、その重みで気管が狭くなり呼吸を妨げてしまうのです。
これによって先程の気管虚脱と同じようにゼエゼエと苦しそうな呼吸になってしまうのです。
肥満の対処法は様々考えられますが、食事をカロリーの低いものに変えたりきちんと運動を行うなど基本的なものでよいでしょう。
また肥満は呼吸器だけでなく他の内臓や血管にも負担を与えるため、早めの対応をとることが大切です。
もしうまくいかない、どうしたらいいかわからない場合は獣医さんに相談しましょう
乾いたような音がして息苦しそうにしているとき
乾いたような音がして息苦しそうにしているとき、軟口蓋過長症が考えられます。
軟口蓋とは口の奥のほうにある蓋のようなもので、開いたり閉じたりして空気の通り道を整える役割を持っています。
この軟口蓋が長すぎると上手く蓋として機能せず、逆に空気の流れを妨げるということが起こります。
これが、軟口蓋過長症です。
軟口蓋過長症はフレンチブルドッグやパグなどの短頭種と呼ばれる犬種に多くみられます。
発生率が非常に偏っているため、遺伝的に起こりやすいのだと考えられています。
手術によって治療ができるため、症状がみられたらすぐに動物病院へ連れていきましょう。
犬が喉を鳴らして唸っている理由
先ほども述べたように、犬は唸るように喉をならすこともあります。
その背景にどんな感情があるのかの例をご紹介します。
◆警戒心や恐怖心
警戒心や恐怖心を感じているときに、犬は唸るように喉を鳴らします。
牙をむき、低い姿勢で「グルルル…..」と唸っているのを見たことのある方も多いでしょう。
こういった行動をワンちゃんがとっているときは非常に警戒心が高まっている状態です。
下手に手を出すと飼い主さんまで噛まれたりしてしまう可能性があるので、あまり刺激せずゆっくりとなだめるようにしましょう。
◆遊んでいる
遊んでいるときにも犬が唸るような声を上げることがあります。
特に、引っ張る系のおもちゃで遊んでいるときが多いですね。
これは、引っ張る系のおもちゃで遊ぶことで闘争心が高まるためと考えられます。
あまり興奮させすぎると手が追えなくなってしまうため、きちんとわんちゃんのテンションを管理してあげましょう。
◆立場が上だとアピールしている
立場が上だとアピールする意味でも、犬は唸り声をあげることがあります。
これは、犬同士で遊んでいるときなどによく見られます。
「自分のほうが上だぞ!」とアピールするために唸り声をあげながらじゃれあいます。
多頭飼いしている方や、ドッグランによく行く方などは目にすることが多いかもしれませんね。
◆要求している
犬は、何かしら要求がある場合に唸るような声を上げることもあります。
先ほども述べたように、食べ物を要求するときに犬は喉を鳴らします。
これは、母親に対してが主です。
上記の場合とは別に、欲しいものがあるときや気に入らないことがあるときに唸り声をあげることがあります。
ケージから出してほしい時やおやつがほしい時、自分のものを渡したくないときなど理由は様々です。
飼い主さんにとって大切なのは、唸り声をあげられても決して犬の要求にこたえないことです。
ここで要求にこたえてしまうと、犬は「唸れば要求が通る!」と学習してしまい、手が付けられなくなってしまいます。
それを防ぐために、飼い主さんは毅然として対応するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
愛犬が喉を鳴らす理由が知りたい皆さんの助けになったのなら幸いです。
この記事の内容をまとめると
・甘えているときに鳴らすことが多い
・唸るように鳴らすのは強気な感情の時
・息苦しそうに鳴らすときは病気かもしれないので注意!
となります。
よくワンちゃんを観察して、信頼を築き上げていきましょう!