1.犬はそばを食べてもOK
2.そばに含まれる栄養素
2-1.ルチン
2-2.ビタミンB1、B2
2-3.アミノ酸
2-4.食物繊維
4.犬にそばを与える際の注意点
4-1.冷やして与える
4-2.アレルギー
4-3.与えすぎない
4-4.味付けや薬味はNG
【掲載:2021.12.30 更新:2022.12.26】
犬はそばを食べてもOK
結論を先に言えば、犬にそばを与えることは問題ありません。
人間は蕎麦アレルギーにより、命に関わるケースもあるため、そばを食べることに注意しなくてはならない方がいる一方、犬はそばでアレルギーが出たという報告は少ないです。
しかし、元々アレルギーを何か持っていたりする子はアレルギー症状が出ることもあるため、注意しなくてはなりません。
また、胃腸が弱い傾向の愛犬に与えるときには、下痢などをしないようごく少量から与えるようにしましょう。
いずれにしても、初めて与える場合には必ず飼い主さんが見守る中で、少しずつ与えるのが大切です。
そばは嗜好性の高い食材であり、一度そばの味が気にいると蕎麦が大好物になる子もいます。
乾麺はそのままの状態で与えることはNGです。
必ず茹でて柔らかくしたそばを与えるようにしましょう。
そばは犬がいきいきと生活するために必要な栄養素が豊富に含まれています。
シニア犬などの食欲のないこの栄養補給としても、おすすめです。
犬にそばを与える前に、そばの基本的な栄養素を次で紹介しますので、参考にしてください。
そばに含まれる栄養素
そばに含まれる栄養素を紹介します。
そばは栄養価が高く、滋養のある食べ物です。
ツルツルとした喉越しも食べやすいため、与える際に活用してくださいね。
◆ルチン
そばの栄養素の中でも魅力的なのが、ルチンになります。
ルチンは別名ビタミンpとも呼ばれており、毛細血管な強化やビタミンCの吸収を促す効果があります。
そはに特に豊富に含まれているルチンは、愛犬の健康にも有効な栄養素ですが、茹でると流れてしまうという特徴があります。
そのため、ルチンを効果的に摂取するためには、冷ました茹で汁と一緒に与えると良いでしょう。
人もお蕎麦屋さんに行くとそば湯があとから出てくることがありますが、犬にそば湯を与える時には火傷しないように冷ましたものを与えるようにしましょう。
◆ビタミンB1、B2
犬がいきいきと生活するために必要なビタミンB1やB2がそばには、豊富に含まれています。
ビタミンB1とB2は疲労回復に効果のある栄養素になります。
ビタミンB1やB2は毎日の活動量が多い犬にとって必要不可欠な栄養素になるため、積極的に摂取させたいものです。
特にアジリティーなどのドッグスポーツをしている愛犬におすすめですよ。
◆アミノ酸
アミノ酸はタンパク質であり、人よりも多くのタンパク質を必要とする犬には優先的に与えたい栄養素です。
そばはアミノ酸が豊富に含まれており、丈夫な身体づくりや筋肉を作るために有効です。
身体づくりの他にもアミノ酸は酵素として、身体の調子を整える効果もあります。
アミノ酸が不足すると、元気喪失や虚弱体質など免疫力が下がりやすくなるため、特に運動量の多い中型犬や大型犬は気を使って、優先的に摂取させるようにしましょう。
◆食物繊維
そばに含まれている豊富な食物繊維には、整腸作用が期待できます。
そばに含まれている食物繊維は、白米の9倍ともいわれており、便秘気味の犬の腸内環境改善にも効果的です。
茹で汁も一緒に与えると、同時に水分補給もできるため便通も良くなります。
しかし、与えすぎは胃腸に負担がかかってしまい、下痢や腹痛の原因になるため、様子を見ながら与えるようにします。
犬にそばを与える際の適量
犬にそばは与えても大丈夫と紹介しましたが、愛犬のサイズにより与える量も変わってきます。
犬にそばを与える際の適量を紹介します。
犬のそばの適量は大体チワワなどの小型犬で10g前後、中型犬は50g、大型犬は80g前後を目安に与えます。
あくまでもそばは副食として、ドッグフードのトッピングやおやつとして与えるようにします。
主食はドッグフードにして、必要な栄養素をとれるようにしましょう。
ご飯を手作りしている方は、そばを加えて嗜好性を高めてあげるのもおすすめですよ。
犬にそばを与える際の注意点
犬にそばを与える時の注意点について紹介します。
そばを与える際には、以下のことに注意して与えてみてくださいね。
◆冷やして与える
温かいそばは人にとっては、体も温まり美味しく感じるものですが、犬に与える際には必ず冷ましたものを与えるようにしましょう。
火傷の原因になりますし、犬が食べた時に熱くて嫌な思いをすると、トラウマになってしまい他の食べ物を与えた時に食べなくなってしまう可能性があります。
犬は人よりも温度に敏感であり、温度の高い食べ物を食べるのが苦手です。
必ず最低でも人肌程度冷ましたそばを与えるようにしましょう。
茹で汁を与える時も冷ました茹で汁を与えるようにしましょう。
また、そばを飲み込んだ時に詰まらないようにそばは一口代に短くカットして与えてくださいね。
◆アレルギー
人よりも犬は蕎麦アレルギーが出にくいといわれていますが、アレルギーは発症すると命の危険がある重要な問題です。
アレルギーとは、身体の免疫反応が過剰に反応してしまい、蕎麦を異物と認識して呼吸困難や激しい痒みなどの症状を引き起こします。
アレルギー反応が重いと、痙攣や意識喪失などの命に関わる可能性もあるため早急に対応が必要になります。
特に食物アレルギーがすでにある子はそばを与える際には注意してあげましょう。
心配な方はかかりつけの獣医さんに相談してから与えるようにすると、安心です。
◆与えすぎない
栄養価の豊富な蕎麦は栄養補給として、有効ですが、どんなものでも与えすぎは体調不良の原因になります。
特に蕎麦は食物繊維が豊富であり、犬は本来肉食性のため、食物繊維が多い食材を消化することが苦手な傾向にあります。
そばの与えすぎは、下痢や嘔吐の原因になるため最初は少量から与えるようにします。
また、そばは香りや喉越しも良く犬にとっても美味しい食材です。
そばを与えすぎると、ドッグフードの味を薄く感じてしまい、ドッグフードを食べなくなってしまう可能性もあるため、あくまでもそばはトッピングとして使用することがおすすめです。
◆味付けや薬味はNG
人がそばを食べるときはカレー南蛮やけんちんそばなどにして食べますが、犬に与える時には薬味や味のついたお汁にいれて与えるのはやめましょう。
犬にとって人用に味付けされたものは、全て味が濃く、塩分や脂質が高くなります。
胃腸に負担がかかって下痢や嘔吐の原因にもなります。
また、薬味は犬にとって有毒になり、健康を害する成分が含まれていることがあります。
有名なものですと、ネギはアリルプロピルジスルフィドという成分により、赤血球を大量に破壊してしまい、極度の貧血などのネギ中毒になり死に至ることもあります。
犬にはそば以外の余計なものはつけずに素材そのままで与えるようにしましょう。
そば湯やそば茶は与えてもいいのか
そば湯やそば茶は犬に与えてもオッケーです。
そば茶はカフェインが含まれていないため、犬の水分補給にも有効です。
しかし、そば湯や蕎麦茶を与えるときは少量ずつ与えるようにしましょう。
水分の取りすぎも下痢の原因になります。
愛犬の様子を見ながらそば湯やそば茶を活用して水分補給させましょう。
おすすめなのは、シニア犬など普通の水を飲まない時にそば湯やそば茶などの味のついたものを与えることです。
また、そば自体やそば湯、そば茶は成犬になってから与えるようにしましょう。
子犬はまだ胃腸の機能が未発達であるため、そばの消化に時間がかかることがあります。
犬によっては、下痢をしやすくなる子もいるため胃腸の機能ができてくる成犬以降に与えるのが推奨されます。
子犬の時期はまずは主食になるドッグフードに慣れさせるのが、大切ですので栄養価の高いパピー用のドッグフードをセレクトします。
まとめ
犬にそばを与える際の注意点とそばの栄養素について紹介しました。
そばは喉越しも良くシニア犬でも食べやすいため、犬も好みやすい食材です。
療養中の愛犬や食の細い愛犬の栄養補給に、そばを与えるのもおすすめです。
また、そばは香りも良く人も犬も好きになる食材ですので、飼い主さんと愛犬で楽しむことができます。
愛犬との楽しい食事を共有するのも楽しみの一つですね。
初めは与える量は極小にして、愛犬の様子を見ながら調節しましょう。
数時間して特に変化がないようならば、追加でそばを与えて下さい。
本記事が愛犬の快適な生活のヒントになれば、幸いです。
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