ペットのトイレマナーが進んでいる
わんちゃんのお散歩のときに、おしっこやウンチのあとを水で洗い流すのが、飼い主マナーとして定着してきています。それでも世の中には犬が嫌いな人もいますし、よそのお家の玄関やお店の前などでは、できるだけ愛犬にトイレをさせたくないものですね。
ワンツートレーニングをはじめると、適切な場所で「シーシー」「ワンツー」などと声をかけるだけで、わんちゃんにトイレをさせることができるようになります。トイレは生理現象ですから、して欲しくない場所で絶対にさせないことは難しいですが、先にして欲しい場所でさせておいて、不適切な場所ではできるだけしないように仕向けることが、このトレーニングで可能になります。
わんちゃんの気分に合わせてはじめるワンツートレーニング
お家でペットシーツに排泄するしつけのできている子であれば、ワンツートレーニングの方法は簡単です。家の中で愛犬が犬用トイレに入りかけたら「シーシー」「ワンツー」などと声をかけるようにします。「シーシー」は幼児語として一般的にもおしっこを意味する言葉と認識されているので、あまり屋外で口にするのは控えたいと思われる方には「ワンツー」をおすすめします。要するに魔法の言葉というのはなく、むしろ言葉はなんでもよいのです。ただし、このときあまり大きな声をかけると、わんちゃんがびっくりしてしまい、できていたペットシーツにトイレをしなくなることがあるので注意してください。「ワンツーワンツーワンツー」と、温かみのある小さな落ち着いた声をかけるように心がけます。かけ声はわんちゃんのおしっこが終わるまでつづけてください。こういうときに飼い主さんはどうしてもつい一生懸命になってしまうところですが、決して「ワンツー」の声が命令にならないようにすることが大切です。おしっこをし終わったら、ご褒美でもよいし撫でてあげるのでもよいので、しっかりとわんちゃんが喜ぶように褒めてあげましょう。
このしつけのポイントは、わんちゃんのトイレのタイミングにかけ声の方を合わせていくことです。毎日いっしょに過ごす愛犬の気分に寄り添って行うのが、成功の秘訣です。ワンツートレーニングをはじめたら、愛犬の様子をいつもより注意深く見るようにして、お家でのトイレのたびに「ワンツーワンツー」と声をかけ、終わったら褒めるのを繰り返すことにします。
トイレの回数にもよりますが、以上をおおよそ1週間ぐらい繰り返したら、わんちゃんがトイレの近くにいるが、おしっこをしようとはしていないときに、「ワンツーワンツー」と声をかけてみます。その合図を聞いてわんちゃんが自分からトイレに入るようになれば、このトレーニングは8割方成功したようなものです。おしっことウンチの合図を変えるという方法もありますが、「ワンツー」に合図を統一したほうが、成功しやすいとおもわれます。
屋外でのワンツートレーニング
お家で「ワンツー」と合図をすると、してもしなくてもとりあえずトイレに自分から入るようになったら、屋外のトレーニングを開始します。お家での完成度が低いうちに屋外でこのトレーニングを始めると混乱をまねくので、しっかり屋内で練習を積んでから屋外でもチャレンジします。
お散歩中にトイレをしたい気分になっているかどうかを、飼い主さんが注意深く観察するようにして、愛犬がトイレの体勢に入ったら、「ワンツー」の声がけをします。このときお家の中でも小さく落ち着いた声で「ワンツー」と声がけする習慣になっていれば、外で大声を張り上げなくてもすむので見た目もスマートです。ここまで進むと屋外でもワンツーと声がけすると、あたりをクンクン嗅ぎ始めたり、クルクル回りだしたりしてトイレの体勢に入るようになるのに、さほど時間はかからないでしょう。
さらに進化するワンツートレーニング
屋外でのワンツートレーニングをはじめたら、お散歩のときにペットシーツを持参し、ここでトイレをさせたいと思うところでペットシーツを広げます。すると「ワンツー」の声がけでわんちゃんがそこへ来て、トイレをするようになります。これでワンツートレーニングは完成です。
このようなしつけができていると、飼い主さんにとって、お留守番の前や外出先でのわんちゃんのトイレがとても楽なものになります。また、トイレのタイミングを逃して我慢させることがないので、わんちゃんの健康を守ることにもつながります。
もちろんパピーのときから、通常のトイレトレーニングと同時にこのワンツートレーニングを始めれば、最初からお外でもかけ声でペットシーツにトイレをする子に育ちます。