■自分より、上位者への“服従”の気持ち?
犬はまだオオカミだった時代に上位者(アルファオオカミ)に対して「あなたに服従していますよ!」といった意味を込めて、相手の口を舐める習性がありました。
犬は動物の中も上下関係が非常に厳しい生き物です。
一度“自分よりも強い”と認めた相手に対しては、とことん服従します。
その際に、相手にお腹を見せたり口を舐めたりして服従していることをアピールしていたようです。
その名残が今でも残っていて飼い主さんに対しても自然とその習性が出てしまうということなのです。
服従しているアピールをして、顔を舐める場合には、耳を折りたたみ体勢も低めで、顔を舐めます。
もし、この行動とマッチングしない場合は他の意味を成して顔を舐めている場合もありますので、ご留意ください。
■母犬に対しての“甘える”子犬時の名残り?
大昔、犬がオオカミだった頃、幼少期に、母親から口うつしでエサをもらう習性がありました。
オオカミは人間にご飯を媚びてエサを与えてもらうこともありましたが、基本的には自分で狩りに向かい、エサを得ていました。
自分の子供達にエサを与えるために、狩り場から口でエサを運びました。
そのままエサを与えられていたため、子供達は口を舐めてエサをねだっていたのです。
その名残りがあり、犬になった現代でもお腹をすいた場合に飼い主さんの口周りを舐めることがあります。
ただしこれは「お腹がすいたよ!」というアピールだけでなく、飼い主さんを母犬のように慕っているという意味もあります。
つまり、犬が飼い主さんのお顔を舐めることは“母犬に甘えている”という行動を同じことなのです。
■口を舐めていないと不安で舐めている?
何もしていないのに、長々と飼い主さんのお顔を舐めている行動を示すわんちゃんはもしかすると“強迫性障害”に陥っているかもしれません。
これは心の病気で、自分が弱い立場であるため常に舐めていないと不安になってしまうため、継続的に舐め続けて自分を安心させているようです。
強迫性障害は、長時間の孤独や過剰な拘束をされることによるストレスが発症の原因となることが多い病気です。
ひどくなると自分の足も舐め続け、その結果足がはげてしまうこともあります。
ならないように対処するにはストレスを軽減してあげることです。
適度な散歩にでかけたり、スキンシップを多くとってあげるだけでも改善することがあるんですよ!
口を舐めすぎることもわんちゃんからのサインなんです。
配慮してあげてみてくださいね。
■ごめんなさい!の意味を込めてのペロペロ
「こら!だめでしょ!」と怒ったあとに、ペロペロと必死に顔を舐めてくるときありませんか?
それはご承知のとおり、「ごめんなさい!」の意味を込めてして舐めています。
「許してね!」「怒らないでね!」と伝えたくて必死に舐め、それで笑顔になることをわんちゃんは理解しているのです。
わんちゃんは賢い動物です。顔を舐めることで飼い主さんが笑ってくれることをよく観察しているんですね。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
わんちゃんはあなたが思っている以上にあなたのことを慕っています。
そして、色んなサインを出してあなたに気持ちを伝えようとしているんです。
こんな健気でカワイイ動物は他にいませんよね。
是非、上記を参考にしてみてわんちゃんの気持ちを読み取ってみて下さいね。
おすすめ記事
ワンちゃんとスキンシップを取る方法
ワンちゃんの要求吠え、なぜ起こる?どうすれば防げる?
ワンちゃんと飼い主さん間でゆるぎない信頼関係をつくろう