猫は水が苦手なはずなのに‥泳げる猫「スナドリネコ」とは?

2020.09.24

猫は水が苦手なはずなのに‥泳げる猫「スナドリネコ」とは?

ワイルド感漂う風貌のスナドリネコは、泳ぎが得意で魚を捕まえる名人さんです。 あまり馴染みがない猫種名ですが、いったいどんな猫なのでしょうか? 特徴や性格、泳ぎが得意な理由などについて迫っていきましょう。

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【目次】
1.スナドリネコってどんな猫?
 1-1.英語名は「Fishing Cat」
 1-2.泳ぎの得意な猫ちゃん
 1-3.生息地は川のある環境
 1-4.一般的な猫よりも大きい
 1-5.見た目の特徴は?
 1-6.性格もワイルド系
 1-7.どのくらい生きる?寿命は?

2.スナドリネコは希少で、絶滅の危機にある!?
 2-1.絶滅危惧種とは?
 2-2.スナドリネコが絶滅の危機にある理由

3.スナドリネコはペットにできる
 3-1.特定動物に指定されている

4.スナドリネコは水族館でも会える猫!?

5.スナドリネコに名前がよく似ている「スナネコ」との違い
 5-1.スナネコは、砂漠の天使で極小
 5-2.スナネコは、砂漠の天使で極小

6.まとめ

スナドリネコってどんな猫?

スナドリネコと聞いてもピンとこない…、そんな人も多いのではないでしょうか。
まずは、スナドリネコがどんな猫なのか、名前の由来や生息地、特徴、性格についてまとめました。

◆英語名は「Fishing Cat」

スナドリネコの「すな」の部分から、「砂」に関係しているかとイメージを持つ人もいるかもしれません。

スナドリネコの英語名は「Fishing Cat」で、「漁をする」という意味が込められています。
日本では、「漁る(すなどる)」を当てはめ、「スナドリネコ」と呼ばれるようになりました。

つまり、砂と関係はなく、“水”に関係が深い猫ちゃんなのです。

◆泳ぎの得意な猫ちゃん

「漁をする」というのが名前の由来になっていることから分かるように、スナドリネコは泳ぎが得意です。
水に入って、魚介類を食べて生きています。
もちろん、陸上での狩猟も得意ですから、鳥やネズミなどの小型動物もエサにしています。

ここで、ちょっと不思議なのが「猫って水が苦手なはずでは?」というところでしょう。

普通、猫は雨やシャンプーなどの“水”が苦手な子が多いです。
猫の祖先となるヤマネコは、濡れた体の気化熱で体温が下がるリスクから身を守って生き延びていました。
さらに、水分を弾きにくい被毛から、「濡れると体が重くて不快」という状況に…。
そのため、一般的な猫ちゃんは、本能で「水に濡れるとピンチになる」ということを察してしまい、全力で水を嫌がる様子を見せるようです。

ところが、スナドリネコは水を苦手としません。
水辺で生きていける理由は、前足についている「水かき」です。
わずかな水かきですが、このおかげで水に入るのには抵抗を感じないようです。

スナドリネコが水中に潜って泳ぐ姿を見ると、「溺れないかな…」とハラハラドキドキ心配になるかもしれませんが、水かきを上手く使って上手に泳ぐ姿に安心できるでしょう。

ただ、あまりにも深い水中は得意ではありません。
エサとなる獲物がいる水際でのキャッチがメインです。

◆生息地は川のある環境

スナドリネコが生息しているのは、中国南部、インド、インドネシア、東南アジア諸国にかけた地域です。
熱帯地域の河川や沼地を中心として生息しています。

◆一般的な猫よりも大きい

スナドリネコの大きさは、飼育環境によってバラバラ。
平均的には、体長60~80センチ、体重6~10キロほどです。
一般的なイエネコと比べると大きい体型をしています。

◆見た目の特徴は?

スナドリネコは、何と言ってもワイルドなヒョウ柄が特徴的。
ジャングルの奥地から姿を現したとしても、そんなに違和感がない外見です。
灰色、もしくは茶色っぽい被毛をベースにし、黒い斑点が体全体に広がっています。
太くて頑丈な足で、たくましい印象を受けるでしょう。
とても、勇ましく、凛々しい外見ですね。

◆性格もワイルド系

水中の獲物を狙っている姿を見ると、野生的で凛々しい印象があるスナドリネコ。
躊躇うことなく水に潜る瞬間は、荒々しい顔立ちです。
ところが、獲物を追っていないリラックスモードのスナドリネコの表情は、愛らしさも感じられます。
一般的な猫と同じように、ゴロゴロする姿はかわいいですよね。
ヤマネコでありながら、イエネコのようなキュートな表情も見せてくれる猫ちゃんです。
ただ、本来、ヤマネコとして狩猟というワイルドな行動をしなければ生きていけません。
スナドリネコは、厳しい自然環境を乗り越えるだけの勝気で荒々しい性格をしているようです。

スナドリネコの性格を「獰猛」と表現することもあります。
鳥などを捕まえる瞬発力もあり運動神経もよく、獲物を見つけてハンターのスイッチが入ると、やんちゃで強い部分を見せます。
大きめの動物を発見しても、ひるまずに向かっていけるタイプです。

スナドリネコを研究しようと飼育していたある学者によると「入っていた檻を壊して、ほかの動物を殺した」など獰猛なエピソードもあるのだとか。

ふだんは川に住む魚介類をエサとしているものの、エサを求めて民家のエリアにも出現、家畜や犬などを襲ったりなどもあるようです。

◆どのくらい生きる?寿命は?

スナドリネコは、野生動物なので、どのくらい生きるかという平均寿命については、データが不足しています。

ただ、動物園など人間の飼育下にある場合は、スナドリネコが10年程度は生きるという記録があります。

一般的なイエネコとも共通する点がありますが、人間のもとで暮らせば「食べ物に困らない」「栄養のあるエサが食べられる」「心地よい温度」など、食事管理や体調管理で守られているため、寿命は長くなっていくようです。


スナドリネコは希少で、絶滅の危機にある!?

スナドリネコは、生息している地域で、あまり姿を見ることができなくなってしまいました。
絶滅の危機にある動物としてリストにものっているので、とても希少な猫ちゃんです。

◆絶滅危惧種とは?

絶滅危惧種とは、個体数を激減させる理由があり、保全活動を人間がしていかなければならない動物を指します。
これまで生きていた動物が絶滅するにあたっては、自然破壊など人間が介入してしまっている理由があります。

野生動物が絶滅しないように環境を保全したり、人間が守ってあげなければいけません。

そんな野生動物をリストにまとめたものが、レッドリストと言われるものです。

一言で「絶滅」と言ってはいるものの、まったくいなくなる「絶滅」までには、少しずつ減少するのが一般的です。
レッドリストは、ごく近い将来に絶滅するかもしれないという緊急性のある動物、絶滅の危険が高まっている動物、情報不足によって分類が難しい動物…など、評価が分類されています。

スナドリネコは、絶滅の危機が増大している「危急種」に分けられています。

◆スナドリネコが絶滅の危機にある理由

スナドリネコが生息している地域では、年々生息数が減っています。
スナドリネコは、基本的に魚食動物です。
水のなかで生きている獲物を捕まえてエサにするわけですが、近年ではスナドリネコのエサとなる魚が生きづらい環境へと変わってしまっています。

水質汚染で魚が住めない川、開拓によって川がなくなっているなど、スナドリネコのエサも激減。
スナドリネコが、昔のように快適には暮らせなくなっているようです。

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スナドリネコはペットにできる?

スナドリネコは、一般家庭でペットにできるのでしょうか。
希少な猫とはいえ、チャンスがあったら野生の猫を育ててみたいという気持ちの人もいるかもしれません。
しかし、残念ながら、日本ではスナドリネコは特定動物の扱いで、「可愛がりたい」「癒されたい」など愛玩目的でペットにすることは難しいです。

◆特定動物に指定されている

日本では、スナドリネコは「特定動物」という扱いです。
特定動物は、許可を受けなければ飼育することはできません。
そもそも野生動物は人間に警戒心を持ち、自然で暮らしています。
そのため、ペットとして愛玩目的で人間と一緒に暮らすには難しい点も多いものです。
獰猛な性格をしていたり、人間に危害を与えたりなどの危険があるため、飼うための設備を整える必要があります。
資金的にも、労力的にも、飼育するにはかなりのハードルを越えなければなりません。

一般的に有名な特定動物は、ワニやヘビなどの爬虫類です。
スナドリネコは、野生の獰猛さもあるため、爬虫類などと同じように特定動物と判断されてしまっているのですね。

ただ、動物愛護管理法が改正されたため、2020年6月からは新たに特定動物を飼うことが禁止となっています。
スナドリネコも特定動物のリストに入っているので、これから新しく愛玩目的で一般家庭に迎え入れることはできなくなりました。


スナドリネコは水族館でも会える猫!?

一般家庭に迎えることは不可能ですが、しっかり管理されている動物園などでは会えるかもしれません。
「泳いでいる姿を見たい!」「どんな風に水のなかの魚を食べるのだろう?」と、スナドリネコの生活を見てみたくなりますよね。

日本でスナドリネコに会える施設は、三重県にある「鳥羽水族館」、兵庫県にある「神戸どうぶつ王国」です。

動物園はともかく、「水族館…!?」と聞くと、びっくりして耳を疑いますね。

鳥羽水族館では、「奇跡の森」コーナーにスナドリネコが展示されています。
スナドリネコのほか、カエル、ヘビ、ワニ、カメなどが、木々や水中で動いています。
まるでジャングルを探検しているかのようなワクワク感があり、ふだんは見られないような動物たちを満喫できるゾーンです。

スナドリネコは泳ぎが得意な動物なので、鳥羽水族館では、水に近づいて魚を物色する様子や、水に潜って魚をキャッチする様子などが見られるようです。


スナドリネコに名前がよく似ている「スナネコ」との違い

「スナドリネコ」とよく似た名前の猫に、「スナネコ」がいます。
最近、メディアでも話題になることが多かったので、聞き覚えのある人もいるのではないでしょうか。

スナドリネコ、スナネコと響きが似過ぎで混同しがちですが、まったく違う猫ちゃんです。

◆スナネコは、砂漠の天使で極小

スナネコは、体重がわずか1.5~3キロほどに満たない極小サイズの野生の猫です。

一般的なイエネコと比べても、小柄な体型と言えるでしょう。
世界最小の大きさ、クリクリと大きな瞳など、見た目が可愛らしいのが特徴です。

普通、野性の猫というと「大きい」「ワイルド」というイメージがありますが、スナネコはキュートな顔立ちで親しまれています。

スナネコはエジプトやアフリカの砂漠地帯で生息していることもあり、「砂漠の天使」とも呼ばれることがあります。
“天使”というのにふさわしい、可愛らしい猫ちゃんです。
2020年には、日本の動物園でスナネコが誕生したという話題もありましたね。

◆どちらも希少な猫

スナドリネコと同様に、スナネコも世界的に数が減少している猫です。
とても珍しい猫であることは間違いないでしょう。
一時期は、スナネコの暮らす環境が破壊されたり、エサとして大きい動物に食べられたりなど、急激に個体数が減り絶滅の危機に迫った時期がありました。
スナネコが昔いたエリアのなかでも「生息数が確認できない」と、すでに姿を消してしまったところもあるようです。

ただ、絶滅の恐れがあることで保全活動が進められた結果、今では人間の飼育可でスナネコが増えてきました。
前述したレッドリスト(絶滅の危機を表す分類)のなかでは、スナネコは低危険種とされています。

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まとめ

スナドリネコの生態について、詳しくお伝えしてみました。
「泳ぎが得意」というのは、猫にしては珍しい特徴ですよね。
スナドリネコがどんな風に泳いで、どんな風に獲物を捕まえるのか、とても気になります。
でも、世界的にも生息数が激減しているヤマネコなので、気軽に会いにいける猫ちゃんではありません。

それに、スナドリネコは日本では特定動物でペットにすることは難しいでしょう。
ただ、日本でもスナドリネコの姿を見られる水族館や動物園があります。

スナドリネコの迫力あるハンター姿は、実際に見るとカッコよく、魅力が深く伝わってきそうですね。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。


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