事故に遭遇した猫を発見!助けるためにどんな行動をとるべきなの?

2021.09.21

事故に遭遇した猫を発見!助けるためにどんな行動をとるべきなの?

人間との生活を共にしている猫ではありますが、人間との距離が近い分、危険な目に遭うことも少なくなくはありません。 中でもクルマと接触するといった「交通事故」は、猫が命を落とす危険性が非常に高く、万が一命を落とさなかったとしても、猫に対してかなりのダメージが残ってしまうことでしょう。 もし、事故に遭った猫を見つけた場合、どのような行動をとることが望ましいのかを考えてみました。

猫の交通事故はとても多い

夕暮れの車渋滞

野良猫や放し飼いの猫がいる限り、なくなることのない猫の交通事故ですが、実際に年間でどれぐらいの猫ちゃんが命を落としているかをご存知でしょうか。

猫が好きな方からしてみれば、目を背けたくなるようなお話ではありますが、猫が好きだからこそ知っておくべき事柄とも言えるので、猫の命を守る意味合いでも知っておくべきでしょう。

猫の交通事故が多いと言われている所以は、一体どんなところにあるのでしょうか。

◆殺処分件数より多い交通事故

犬や猫の殺処分数は年々減ってきているとは言われていますが、それでもまだ年間に数万もの命が殺処分されているとも言われています。

数万と聞くととても多く感じますが、その数をはるかに超えるのが、屋外で交通事故を含めた事故で命を落とす猫がいるといった現実です。

NPO法人「人と動物と共生センター」が2017年に報告した「全国ロードキル調査報告」では、事故により道路で命を落とした猫の数は、推計347,918匹であったと発表しています。

この年の猫が殺処分された数は環境省によると、34,854匹と発表されているので、事故に遭う猫の数は殺処分数のおよそ10倍となる猫たちが、不慮の事故で命を落としていると言えるでしょう。

◆春は猫の交通事故が増える

猫の交通事故は春の季節にも増えると言われることがありますが、その理由も気になりますよね。

猫は季節繁殖動物となりますので、日照時間が長くなる春の季節になるとメス猫が発情し、そのメス猫を求めてオス猫の活動も自然と活発になっていきます。

発情期を迎えた猫は、複数のオス猫との交配が可能となるので、メス猫自体の活動も活発になりますし、1匹のメス猫を追い求めて複数のオス猫が集まりやすいことからも、春の季節には交通事故が必然的に増えやすくなってしまうのかもしれません。

◆猫の生態による交通事故

なぜ、運動神経や反射神経の優れた猫が交通事故に遭いやすいのか、不思議に感じる方も多くいらっしゃることでしょう。

もちろん野良猫や外飼い猫が多く存在し、車道を自由に行き来することが原因とも言えますが、一番は猫の生態が深く関係しているようです。

猫は自分よりも大きなクルマと直面したとき、恐怖のあまり身動きが取れなくなってしまうといった、事故を避けられない厄介な生態の持ち主となります。

そして「猫は後ずさりをしない」というイメージが強いように、体の構造上後ずさりはできるものの、恐怖に直面してしまえば慣れない行動はできませんし、脅威から目を反らして(前を向いて)逃げ切ろうという発想には至らないのかもしれません。

このようなことからも、猫は交通事故に遭いやすく、普段は俊敏な猫であっても、クルマの脅威は回避することが難しいと言えるのではないでしょうか。


事故に遭った猫を発見したときには

実際に自分が道路を歩行中や運転中に、事故に遭ったと思われる猫に遭遇した場合、そのまま放っておくことができず、助けたいと考える方が大多数のはずです。

しかし、そのような状況に直面したとき、落ち着いて行動できるかどうかが重要となってきますよね。

まだ猫に意識があることが確認できた際には、どのような対応が望ましいのでしょうか。

◆病院に連れていくときは責任を持つ

事故に遭った猫に意識があり、自分自身で身動きが取れない状況の場合には、やはり1秒でも早く近くの動物病院に連れていくべきです。

怪我の程度が軽い場合や、大きな外傷が見られなかったとしても、身動きが取れないようであれば、骨折していたり内臓などを傷付けたりしている可能性もあるので、極力体に触れないようにしつつ、段ボールなどへ入れてから動物病院へ連れていきましょう。

また、このように猫を助けたい一心で行動した場合、病院へ猫を連れて行って終わりというわけではありません。

病院によっては正規の治療費を請求してこない場合もありますが、基本的には高額の治療費を負担する必要があることを覚悟しておきましょう。

治療費が払えないからといって、動物病院に一方的に猫を預けて置き去りにするのは、事故を起こした人間と同じ行動をしていることと同義なので、助けると決めたからには最後まで責任を持ってあげてください。

◆亡くなっていた場合

外傷が激しく生死が分からない場合などは、その地域の動物愛護センターが担当しているケースが多いので、携帯などで連絡先を調べてから連絡をしてみましょう。

また、すでに亡くなっていることが分かるようであれば、その地域の清掃局に連絡してみてください。

調べ方が分からないという場合には、道路トラブルを専門に扱うホットラインがありますので、そちらに電話をしてみても良いでしょう。

国土交通省が提供する「道路緊急ダイヤル」が、24時間年中無休で設けられていますので、無料で繋がる「#9910」に連絡し、状況を説明して指示を仰ぐと安心です。

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◆公園や私有地に勝手に埋葬しない

「面倒事に巻き込まれたくない」「見て見ぬふりをしたい」と思うのが本音かもしれませんが、猫だって事故に遭いたくて遭ったわけではありません。

外で生活する猫(野良猫)が増えてしまったのは、元はと言えば人間が招いた結果でもあります。

そして猫は人間と同じように、痛みや苦痛を感じる動物です。

すでに亡くなっていたとしても、そのまま放置してしまえば腐敗してしまうか、ほかの動物に食べられるか、別の車に再度轢かれるかの悲しい結末しか待っていません。

せめて最後は人の手で弔ってあげたいと思うのであれば、せめて地域の自治体などに連絡を入れるか、道路トラブルのホットラインに連絡をしてあげてください。

ここで気をつけておきたいのが、勝手にその周辺の公園や私有地などに埋葬しないことです。

それらの場所は誰かの持ち物となり、必ず管理者が居ますので、勝手なことをすると罰せられてしまうことも。

事故に遭って亡くなってしまった猫ちゃんが飼い猫だった場合、飼い主さんの元へ遺体を返すこともできなくなってしまうので、必ずホットラインを利用するようにしましょう。


猫の交通事故を減らすために

道路にいる猫

年間で猫が交通事故に遭遇する数が多いのであれば、クルマを日常的に利用するドライバーは、普段から気をつけておく必要がありますよね。

しかし、ドライバーだけが気を付けたところで、事故の数が劇的に減るとは言い難いのが現状です。

猫と一緒に共存する私たち人間が以下のことを日常的に意識し、悲しい事故を減らす意識を持つことこそが大切なのではないでしょうか。

◆飼い猫の室内飼いを徹底する

今現在猫と暮らしている方は、完全室内飼いを徹底するしか事故を減らす方法はありません。

愛猫の自由を優先して外への行き来を許す行為は、飼い主さんの自己満足とも言えるでしょう。

家の中でも工夫をして環境を整えれば、生活の質は上げられますし、何よりも愛猫の寿命を延ばすことにも繋がります。

外の世界は家の中には無い自由が無限にあるのではなく、事故や感染症などのリスクしかありませんよね。

愛猫の健康を一番に望むのであれば、完全室内飼いを今すぐ徹底するようにしましょう。

◆野良猫を増やさないようにする

野良猫が増えた要因は人間にあると前述しましたが、野良猫が減れば確実に事故は減っていくはずです。

その場限りの優しさで餌付けしてしまうことや、去勢や避妊手術を拒んで出産を繰り返させ、望まない命が倍々ゲームのように増えてしまえば、飼育が困難になり多頭飼育崩壊や遺棄などの悲しい結末に繋がってしまいますよね。

少しでも放し飼いの猫や野良猫が減れば、その分交通事故のリスクは減らせるはずです。

もし猫を飼うと決めたときには、天寿を全うするまで責任を持つことが何よりも大切なので、今自分にできることを最優先し、小さな命を守っていく努力をするようにしましょう。

◆危険な運転はしないようにする

クルマを運転するドライバーさんは、安全運転を常に心掛けておくに越したことはありません。

猫の生態を理解しつつ、道端で猫を見かけた際には徐行運転をするなどの気配りをするだけで、交通事故への危険度が下がりますよね。

そして、冬場はエンジンの温かさを求めて、停車しているクルマの下で眠る子や、エンジンルームに出入りする子なども居るので、エンジンをかける前に周囲の見回りや、ボンネットを叩いてみる(猫バンバン)などの習慣をつけておくと安心です。


まとめ

夜の住宅街

私たちの生活に欠かせない交通手段であるクルマですが、猫にしてみれば得体の知れない大きくて恐怖の象徴の物体と言えるのではないでしょうか。

動かないときは身を隠せる安全な物(場所)として認識されていますが、動いたときは凶器と化し、猫を危険な目に晒すのです。

交通事故を起こさないように普段から心掛けておくことが最も大切ですが、事故に遭った猫に遭遇したときに、どうするべきなのかを知っておくことも大切ですよね。

責任を持って助けられるようであれば、すぐに動物病院に連れて行って治療を開始し、亡くなっている様子であれば自治体などに連絡をとり、適切な処置をお願いしてください。

一人一人が意識することによって、必然的に救える命も増えていきますので、猫をはじめとした、動物に優しい世界になることを願って行動するようにしていきましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。

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