ねこまんまって猫のゴハン?その由来は?猫にあげても大丈夫?

2021.10.09

ねこまんまって猫のゴハン?その由来は?猫にあげても大丈夫?

「ねこまんま」と聞いて、どんな食べ物を思い出しますか?実は、これは関東と関西で異なるようです。また、「ねこまんまは行儀が悪い」と言われることも多いですが、これは、ねこまんまと呼ばれる食べ方が、日本の食事マナーに反しているからだと考えられます。今回は、ねこまんまとはどんな食べ物なのか、由来とともにご紹介し、併せて「ねこ」と言うからには猫に与えてもいいのか?という疑問にもお答えします。

ねこまんまとは

ねこまんま

はじめに、「ねこまんま」とはどんな料理なのかについて、見ていきましょう。

◆関東と関西で作り方が違うねこまんま

ねこまんまと呼ばれる料理の作り方は、実は、関東と関西で異なります。
関東や東北地方の「ねこまんま」は、主に、鰹節をかけて醤油を加えたご飯のことで、「おかかご飯」「鰹節ご飯」とも呼ばれます。一方、関西では、味噌汁をかけたご飯を指し、いわゆる「汁かけご飯」の一つです。「ぶっかけご飯」「味噌汁ご飯」とも言われます。
ちなみに、北海道では、鰹節をかけた後に、醤油とバターを加えることもあるそうです。特産品が活かされていて、独特なのが興味深いですね。
また、関東と関西で異なると言われていますが、これにははっきりとした境界線があるわけではありません。関東でもご飯に味噌汁をかけたものが「ねこまんま」とされたり、関西でもご飯にかつお節と醤油を加えたものを指していたり、家庭によっても異なるようです。

◆「いぬまんま」もあるらしい

東西の文化がまじりあう地方では、「ねこまんま」だけではなく、「いぬまんま」も存在しているようです。かつお節と醤油を加えたご飯をねこまんま、お味噌汁をかけたご飯をいぬまんまと呼ぶそうです。

◆ちょっと工夫をしたレシピも登場している

ねこまんまは、ご飯にかつお節をかけて醤油を足したもの、または、味噌汁をかけたものであり、非常に簡素な料理と言えます。
しかし、最近は、ちょっと工夫をしたレシピが色々登場していて、食品メーカーからも「インスタントねこまんまの素」が発売されているほど、ねこまんまは人気があります。
ネットで検索するとたくさんのレシピがありますが、その中から特に簡単で美味しそうなものをご紹介します。

【鮭フレーク+バター】

温かいご飯にサケフレークをたっぷり乗せて、一切れのバターをプラス。そこに醤油を回しかけて、出来上がりです。所要時間は、たった3分という超時短メニューです。

【豚汁ねこまんま】

豚汁は、たくさん作るとおいしいですね。たくさん作った豚汁の残りをご飯にかければ、野菜もお肉もたっぷりの具沢山ねこまんまに早変わりします。三つ葉や小口切りのネギを乗せると、風味も見た目もワンランクアップですね。

【目玉焼きねこまんま】

朝ごはんのおかずの定番でもある目玉焼きを、鰹節と一緒に温かいご飯に乗せ、マヨネーズと醤油をかけたらボリュームのあるねこまんまの出来上がりです。目玉焼きを半熟にすると、マヨネーズや醤油と混ざりやすいのでおすすめです。


ねこまんまの由来

地域によって異なる料理であるねこまんまですが、何故そう呼ばれるようになったのか気になりますね。

◆猫+まんま

「まんま」とは、「ご飯」や「めし」を意味する幼児語です。つまり、ねこまんまは「猫のご飯」ということになり、他にも「ねこめし」(猫飯)や「にゃんこめし」とも言われます。

◆昔の猫の餌は残飯だった

今でこそ、猫のために開発されたキャットフードを与えることが一般的になっていますが、これは1970年代ごろからのことです。
それ以前の猫の餌は、一般的に人のご飯の残飯でした。日本では、宗教的な理由から殺生や肉食が禁じられていたこと、四方を海に囲まれていたことなどから、魚を主なたんぱく源とする食文化が発達しました。
このため、猫の餌にも魚が多く、ご飯に、鰹節や出汁を取った後の煮干し、焼き魚の骨を乗せたものなどを与えていました。
これが転じて、ご飯に鰹節や味噌汁をかけたものが、ねこまんまと呼ばれるようになったと言われています。

◆ねこまんまは行儀が悪い?

ねこまんまを食べようとすると、「行儀が悪いからやめなさい」と言われることが多いです。では、何故ねこまんまは「行儀が悪い」「マナー違反」と言われるのでしょうか?
行儀が悪いとされるのは、主に味噌汁をかけたねこまんまです。これは、日本伝統の食事の作法に反するからだと考えられます。古来の日本の食事様式では、汁物に箸をつけた後、ご飯とおかず(菜;さい)を交互に食べるのが決まりです。礼法で、汁→ご飯→おかず→ご飯…と順に食べるように決められていました。
味噌汁をかけたものは、(1)ご飯と汁が一緒になっていること、(2)器を手で持って口をつけ、箸を使ってズルズルとすすりこむ食べ方の2つの点において、礼法に反する行為なのです。
さらに、猫の餌として残り物を与えていたことが由来なので、(1)残飯を食べているようであること、(2)猫と同じ食べ方であるということからも、見た目や行儀が悪いとされるという面もあります。
しかし、作法も時代とともに変わっていくものです。一緒に食べる人を不快にさせないように配慮しつつ、好きなものを好きな方法で食べることで、豊かな食生活になるのではないでしょうか?


ねこまんまは猫に与えても良い?

白猫

気になるのは、「ねこ」とついているからには猫に与えてもいいのか?という点です。

◆猫にねこまんまは与えない

上述の通り、キャットフードの無かった時代には、猫の餌と言えば、ねこまんまでした。
猫は、本来、小鳥や小動物を獲物として狩り、その肉を食べていた動物です。一方で、古来、人間とともに生活してきた存在でもあります。
昔は、猫を放し飼いにすることが一般的で、猫は主な食べ物を狩りによって自ら得ていて、人から与えられる餌に依存していたわけではありませんでした。つまり、ねこまんまは、猫にとって必要なものではありません。
そもそも猫と人では、必要な栄養組成は異なります。植物も肉類も食べる雑食の人に対して、猫は完全肉食動物です。したがって、人に比べて、必要な炭水化物が少ないのです。ねこまんまは、ご飯+αの料理ですから、猫にとっては炭水化物(糖質)が過剰になってしまいます。
また、味噌汁は塩分が多く、猫にとって必要な量を大幅に超えてしまう可能性があります。かつお節の場合、猫に必要なミネラルバランスを崩してしまう恐れがあります。
これらのことから、ねこまんまは、栄養バランス的に猫に適した料理ではないことが分かります。猫には、ねこまんまを与えないようにしましょう。

◆猫の体に良くないものが入っている場合も

ねこまんまは、栄養バランス的に猫に与えるべきではないとお伝えしましたが、この他にも、与えてはいけない理由があります。
特に、味噌汁をかけたねこまんまは、猫にとって危険です。味噌汁には、一般的にネギが使われていますし、地方や家庭によっては具として玉ねぎを入れることもあります。
ご存じの通り、ネギや玉ねぎなどのネギ類は、犬や猫に与えてはいけない食べ物の代表格です。ネギ類には、猫の赤血球に含まれるヘモグロビンを酸化させ、赤血球を壊してしまう成分が含まれています。赤血球が壊れる現象を「溶血」と言い、溶血が原因となって「溶血性貧血」を引き起こします。
この成分は、「アリルプロピルジスルファイド」という物質です。ネギ類の辛みの成分であり、熱を加えると甘みに変化します。アリルプロピルジスルファイドは、水溶性であり、また加熱しても壊れません。このため、ネギ類を入れて調理した食べ物は、ネギ類を取り除いてもアリルプロピルジスルファイドを含んでおり、猫にとって危険なのです。

◆基本的に猫に人の食べ物は与えないようにする

猫と人では、必要な栄養組成が異なるうえ、人用に味付けされた食べ物は、猫にとっては味が濃すぎます。塩分や糖分の摂りすぎから、健康を損なうおそれがあります。特に、猫は腎臓疾患になることが多く、塩分の摂りすぎは腎臓への負担を大きくします。
また、一度与えてしまうと、味を覚えて次からも欲しがるようになる可能性があります。余分なものを食べることで食べ過ぎになったり、本来食べなければならないフードを食べたがらなくなったりするかもしれません。結果として、必要な栄養をバランスよく取ることができなくなり、病気になる可能性があります。
基本的に、猫に人の食べ物は与えないようにしましょう。どうしても同じものを食べたい場合には、猫が食べられる食材を、味付けせずに調理して与えるとよいでしょう。

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まとめ

関東ではご飯に鰹節と醤油を加えたもの、関西では味噌汁をかけたものを「ねこまんま」と呼んでいます。これは、キャットフードが普及する以前には、味噌汁をかけたり鰹節を乗せたりしたご飯など、人間の残り物が猫の餌であったことから、転じて、このような簡素な料理をねこまんまと呼ぶようになったとされています。
ねこまんまは、「ねこ」とご飯を指す幼児語である「まんま」が結びついた呼び方、つまり「猫のご飯」という意味ですが、猫に与えてはいけません。味噌汁は塩分が多いこと、ネギなどが入っている場合が多いことから、鰹節はミネラルバランスを崩す可能性があることから、猫の健康を損なう恐れがあるためです。
行儀が悪いと言われることもあるねこまんまですが、最近はちょっとした工夫を加えたレシピもたくさんあり、朝食や夜食などに手軽に取り入れることができます。
簡単で美味しいねこまんま。くれぐれも猫ちゃんにはあげずに、飼い主さんだけで楽しんでくださいね。



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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。

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