犬を飼うと楽しみの1つはお散歩の時間ではないでしょうか。また、愛犬家にとっては、犬は家族同然、どこに行くにも一緒に出かけたいはず。
けれども現実問題としては、犬は人間と同等に扱われず、犬と一緒の場合行動が制限されることがあるのも事実。
例えば散歩中、あるお店の前を通りがかりふと買い物を思い出したり、またわんちゃんと散歩に行きたいけど、買い物の用事もあり、どちらにもゆっくり時間が取ることができない、忙しい現代人ならそういう日もあるのではないでしょうか。
そんなとき、一緒に入店できるところなら問題ないのですが、わんちゃんはどこでも入れるというわけではないのが現状です。
こちらスペインでも、特に食品を扱うお店は衛生上犬の入店禁止のところが多く、はっきりと表示がしてあります。例えば野菜と果物を売っているあるお店では、NO PERRO 「犬おことわり」 と書いてあります。
こちらも犬の入店禁止のお肉屋さんです。
さて、上記のように犬は入店できない、でも自分は用があって入店しなくてはならない、そんなときどうしますか。日本だと基本的に犬が入れるところは少ない気がするので、一度帰宅して、飼い主が出直しというパターンでしょうか。
スペインでは、わんちゃんを入口において待たせてしまいます。
では、どうやって?
わんちゃん用の、駐車場ならぬ、駐犬スポットが入口にあるお店が結構多いからです。
例えばこのように犬のマークとパーキングのPの文字のセットの表示がされていて、ここにわんちゃんをつないでね、とすぐわかります。こちらに住むようになり、このわんちゃん用パーキングスポットを初めて目にしたときは、なんて可愛いんだろうと、ついつい犬好きの心をくすぐられたことを覚えています。
表示にはいろいろ種類があり、こういうかわいい表示もあります、
「Jo m’espero aquí 」とは、地元の言語カタルーニャ語で 「ボクはここで待ってるよ。」という意味です。代弁されたわんちゃんの気持ちが伝わってきます。
一方、こちらのお店は、シンプルにつなぐ場所だけ。
街を歩いていると、ご主人様を入り口の犬用パーキングスポットでお行儀よく待っている犬をよく目にします。
わんちゃん入店禁止の全てのお店にあるわけではありませんが、この犬用パーキングスポットの表示が入り口にある店は街でよく見かけ、犬と生活している人の多さとともに、犬が私たちの生活に深く関わっていることが感じられます。そして行きつけの店にこのスポットがあることを知っていると、買い物もかねて犬の散歩に出かけられるのでとても便利で愛犬との行動範囲が広がります。
我が家では、チワワを飼っているのですが、実はこの便利なパーキングスポット、つい最近まで利用したことがありませんでした。というのも、ある日早速使ってみようと、お店の入り口でゴソゴソしていたときのこと。通りがかりの知らない人から、
「おやめなさい、そんなに小さくて可愛い犬だったら、簡単に誰かにさらわれてしまいますよ」
と忠告されたからです。
まさか、とは思ったのですが、実はそう言われたのは一度や二度ではなく、犬より人間が好きな我が家のわんこ、優しくされたら後先考えずうっかり自分から喜んでついていくこともありえなくはないかもと思い、使ったことはありませんでした。
ところが最近、2匹目を飼い始めたこと、そしてその2匹目が強面の大型犬であることから、ある日2匹一緒に入り口に待機させてみました。
買い物を終えて出てくると2匹とも静かに待っていました。この2匹目のわんこ、その見た目から怖がって避ける人がほとんどなのですが、本当は人懐こくてとても優しい大型犬。こういうときはいい感じにボディガードになってくれそうで頼もしく感じた一日でした。
わんちゃんを飼っている人にとっては犬も大事な家族の一員。家族だからこそ、人間、犬の区別なく、一緒に行動できる場所や方法がいろんな形で増えていくと、犬との生活をもっと楽しめます。
お店に一緒に入れなくてもわんちゃんが待つことができる専用スポットがあるなら、どんどん気軽に愛犬を連れてお出かけできそうです。
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