犬のしつけに疲れた…それ、ノイローゼかも!?育犬ノイローゼはどう対策するの?

2017.07.03

犬のしつけに疲れた…それ、ノイローゼかも!?育犬ノイローゼはどう対策するの?

子育て中の親がかかるという育児ノイローゼ。一般的に認知度も高く、経験したことのある方も結構いるのではないでしょうか。 このノイローゼ、犬を育てる上でも発症する可能性があるのです。 しつけに疲れたり、不安を感じたりして発症するこの症状を、育犬ノイローゼと呼びます。 今回は、育犬ノイローゼにかかりやすい人、実際の症状、かからないための対策方法を紹介していきます。

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育犬ノイローゼになりやすい人

育犬ノイローゼ

育児ノイローゼと一緒で、誰にでも発症する可能性のある育犬ノイローゼ。しかし中でも、このノイローゼにかかりやすいタイプの性格をしていたり、陥りやすい状況に身を置いている人がいます。
もしかしたらノイローゼかもしれない…と心当たりのある方は、自分に当てはまるかどうかチェックしてみてください。

①犬を飼うのが初めてである

犬を飼ったことのない初心者さんは、想像していた生活とのギャップに苦しむことがあります。
子犬の頃は、何かとやんちゃしがちです。家具を壊したり汚したり、想定外の事態が招かれることもあります。トイレのしつけがうまくできなくて全然覚えてくれないなど、しばらくは対応に疲れたり苦労が続くものです。
楽しいだけの日々を想像していた人は、愛犬の行動に対して思い悩むことが増えてくるでしょう。
犬の扱いにも慣れていない状態なので、振り回される日々に疲れたと感じ、ノイローゼにかかりやすい状況となるのです。

②心配性な性格である

愛犬のしつけがうまくできないと、その子自体であったり、これから続く毎日に対して不安に思い、心配事が重なっていきます。
過度な心配は、様々な悪い妄想を生む足がかりとなるでしょう。
トイレを何度教えても覚えてくれない、悪いことばかりをするといった状況が続くことで、うちの子はどこかおかしいのではないだろうか…と思い始める人もいます。こんな毎日が続いていくのか…という不安に陥り、異常に疲れたと感じることもあるでしょう。
また、家具やオモチャの破壊などで愛犬がその一部を口にしてしまった場合や、ちょっとした体調の異変が起きた時など、心配からくる精神的な疲労がノイローゼにつながる場合もあります。
勿論、程度によっては心配が必要ですし、動物病院にかかった方がいい場合もあります。しかし、実際の症状はたいしたことなくとも、必要以上にうろたえてしまえば、小さな心労がどんどん重なっていってしまうのです。

③何事も完璧にこなしたい

完璧主義者で、世話・しつけを完璧に行いたい、マニュアル通りに進めていきたい、思っている方もこのノイローゼにかかりやすい人といえます。
愛犬との生活を始める上で、勿論犬に対する知識は必要です。一から勉強しようと考えると、本やネットの情報をマニュアルとして、しつけを行う人も多いでしょう。
しかし、そのマニュアルにしばられすぎてしまうと上手くいかない場合、しつけに疲れたり、心労を生む結果となり得ます。
犬にも個性があり、その子によって苦手なこともあります。
完璧を求めると、どうしてマニュアル通りにいかないんだ、どうしてうちの子はできないんだ、と憤りを感じるようになるのです。
うまくいかなくてヒステリックになり、喚きたてることで更にしつけはうまくいかなくなるでしょう。
そんな悪循環から、愛犬に対して否定的な感情が生まれたり、しつけや世話に疲れたと感じたり、不甲斐ない飼い主だと思い込みノイローゼが発症する可能性があるのです。

④生真面目で細かいことに気を病む

心配性や完璧にこなしたいという人にも通じますが、あまりに生真面目な方もこのノイローゼに陥りやすいといえます。
犬を育てることで重要なのは、愛情をもって理解し受け入れること、ある程度融通をきかせた対応をすることです。
犬は機械ではありません。全てマニュアル通りにはいきませんし、何事も予定した時間通りに進むわけではないのです。
得た知識を強要するのではなく、その子に合った柔軟な対応が必要なのですが、その適度な判断が真面目すぎる故にできない傾向にあるのです。
生真面目な人ほど小さなことで思い悩み、その結果愛犬との生活に疲れたと感じ始めるので、ノイローゼにかかりやすいといえます。

⑤相談できる相手がいない

育児ノイローゼと同様で、育犬ノイローゼを発症する大きな原因の一つに、周りに相談できる人がいなくて孤立してしまうという状況があります。
身近に犬を飼っている人がいなかったり、家族が協力的でなかったりすると、誰に相談したらよいのか分からなくなり、心の不安は飼い主さん一人に蓄積してしまいます。そのような状況が続けば、育犬に疲れたと感じ始め、ノイローゼにかかりやすくなってしまうのです。
一人で抱え込み、悩み続けることが、心身の健康を奪う結果をもたらすといえます。


育犬ノイローゼの症状

育犬ノイローゼ

育犬ノイローゼは精神疾患です。症状は、いずれも精神的ストレスからくる体調不良となります。
現れる症状や、その度合いは人によって様々ですが、主に以下のような症状が出るといわれています。

◎摂食障害
◎嘔吐や下痢
◎動悸
◎不眠

これらが原因で胃腸炎などを起こす場合もあり、重症化すれば鬱病を併発する可能性もあります。
更にノイローゼの延長線上には、飼い主さんが愛犬を虐待するという事態を招く恐れも秘められているのです。
育犬ノイローゼが原因となり、愛犬を捨てるという行為に及んだケースも実際に存在します。
このような事態は、決して起きてはいけないことです。
この症状を軽視せずに、深刻な問題だということを頭に入れておきましょう。


育犬ノイローゼにならないためには

育犬ノイローゼ

飼い主さんにとっても、愛犬にとっても、恐ろしい事態を招く可能性のあるこのノイローゼ。
深刻な状況を回避するために、対策方法を覚えておきましょう。

【対策①マニュアルに縛られ過ぎない】

犬に対する知識を得るために、本を読んだり、ネットで情報を集めることは大切です。しかしそれにとらわれすぎて、自身の健康や愛犬への愛情を失っては、何の得にもなりません。
人間同様、犬にだって個性があることを念頭に置きましょう。自分に置き換えてみて下さい。あなたを動かす為の説明書はありませんよね。
あまり気を張らずに、愛犬自身と向き合いながら生活しようと心掛けていきましょう。

【対策②しつけに困ったらプロを頼る】

飼い主として愛犬のしつけを行うのは大事な責任です。できることなら、飼い主さん自身がしつけを行い、一緒に成長できることが一番良いです。
ただし、しつけには根気や時間を要しますし、犬によっては上手に行うのが難しい場合もあります。だからといって、必要最低限のしつけができていなければ、生活環境が整わないどころか、愛犬が危険な目に合う可能性も生じてきます。
しつけを行うのを諦めるわけにはいきませんが、それに思い悩み、共倒れとなっては元も子もありません。
どうしても、自分一人ではできないと判断した場合は、プロのドッグトレーナーや訓練士さんを頼ってください。獣医さんに相談したり、パピー教室などに参加するなどして、アドバイスをもらうのも良いでしょう。
しつけを行えない自分を恥じていては前に進めません。愛犬と飼い主さん自身の為に、一歩踏み出しましょう。

【対策③一人で思い悩まない】

周囲に相談できる人がいなければ、ドッグランなどへ出掛けて、他の飼い主さんに話しかけてみてはどうでしょうか。愛犬家の先輩であれば、良いアドバイスがもらえるかもしれません。
時にはネット上で共感できる人を探すのも良いでしょう。相談を受け付けているサイトも沢山あります。
心の中にストレスを溜め込んでいるより、誰かに話を聞いてもらうだけでも、随分と気持ちが楽になりますよ。
愛犬に対する愚痴を知り合った方に言ってみるのも、たまには良いと思います。それを口にしたことで、愛犬への愛情に気付く場合も意外とあります。
このノイローゼの対策として一番重要なのは、一人で不安やストレスを抱え込まないことです。
自分だけが一人で苦労している、自分だけが悪いのだと思い込まないように気を付けましょう。

【対策④初心者は犬種選びに注意する】

飼いたい犬種を決めている初心者さんもいると思います。しかし初めは、しつけがしやすく、飼いやすいとされる犬種を選ぶのをお勧めします。
勿論、犬それぞれの性格や個体差はありますが、しつけの難しさや世話の大変さは犬種によって大きく左右されるのです。
十分な世話やしつけができなかったり、ライフスタイルに合わない犬種を選んでしまうと、飼い主さんにとっても愛犬にとっても、楽しい毎日を得ることが難しくなります。
犬種選びにとって重要なのは、事前に情報を得ておくことです。性質や特徴、基本的な性格や適した飼育環境などを、きちんと調べておきましょう。
一般的に初心者向けといわれる人気犬種を一部紹介しますので、参考にしてみてください。

トイ・プードル
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
チワワ
ミニチュア・ダックス・フンド
ポメラニアン
ヨークシャー・テリア
マルチーズ

飼いやすいという点で小型~中型犬の人気が高いようですが、大型犬であればラブラドール・レトリーバーや、ゴールデン・レトリーバーも、しつけがしやすく初心者にも向いている犬種とされています。
好きな犬種や憧れている犬種がいるという気持ちはとても分かりますが、自分の力量やライフスタイルに合った選び方をするということが、このノイローゼの対策に繋がるのです。


まとめ

育犬ノイローゼ

育犬ノイローゼは飼い主さんだけでなく、愛犬までにも不幸をもたらす深刻な問題です。決して軽視せずに、対策方法を頭に入れておいてください。
自分に思い当たる節がある…と感じたら、まずは誰かに相談するなどして心の負担を軽くしましょう。
育犬に限ったことではありませんが、疲れたと思ったら息抜きが必要です。
高い理想を持ち過ぎないこと、適度に肩の力を抜いて愛犬と向き合うことが、幸福な生活に繋がっていくはずです。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!

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