犬がテレビを見る理由とは。テレビの見え方や聞こえ方、注意点をご紹介!

2023.12.28

犬がテレビを見る理由とは。テレビの見え方や聞こえ方、注意点をご紹介!

現代では、ほとんどの家庭にある家電の一つにテレビがありますよね。SNSなどで、飼い主さんだけでなく犬がテレビに夢中になっている光景をみたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。もしくは、愛犬がよくテレビを見る、という飼い主さんも多いかもしれません。勿論、中にはテレビに全く反応しない犬もいますよね。 今回は、「犬とテレビ」というテーマを元に、犬の視界の見え方や、聞こえ方などを紹介していきます。

【掲載:2018.03.29  更新:2023.12.26】

犬がテレビを見ている!?その理由とは

犬 テレビ

犬がテレビ画面をジーっと見つめて動かない、テレビに映った動物に対して吠えたり飛びつく、テレビから聞こえた音に対して何らかの反応を示すなど、あなたの愛犬はテレビの映像に対してこのような行動をとったことがありますか?
メディアなどでも、ペットのおもしろ映像として、テレビに対してリアクションを見せる犬などが紹介されることも多いですよね。

犬は人間のように理解してテレビを見ていませんが、『動くものに興味を持つ』という習性から、常に動きのあるテレビの映像を見る犬は多いようです。
また、テレビからは音が出ますが、映像というよりはその音に興味を持ち、音の出るテレビに注目するという犬もいるようです。

他にも、飼い主さんがテレビに向かって笑ったりアクションを起こしているのを見て、興味を持つ子もいるとか。
その様子を「可愛い!」と嬉しそうに飼い主さんが愛犬にリアクションしていると、犬はその行動が褒められていると勘違いして、テレビを見るという行動を繰り返すようになることもあります。

必ずしもどの犬もテレビに興味を示す訳ではなく、テレビの映像や音に全く興味を持たず反応しない子もいます。
人間同様に、性格の違いで見る見ないが変わるという話もありますし、テレビに対する反応は犬によって個体差があるようです。


犬のテレビの見え方

テレビを見る犬

犬のテレビの見え方は、人が見ているほどのカラフルさ・鮮明さはない映像がぼんやりとコマ送りのように見えていると言われています。

犬の目は顔の中心から外側40°辺りも位置していますが、焦点を合わせる能力が弱い為に、視界はぼやけて見えます。
視力で言うと、平均0.2~0.3程度しかないと言われています。
人間は近視で視力が0.3未満の場合は眼鏡を常用した方が言われていますので、犬の視力は相当ぼやぼやとしてしまっていることが伺えます。

また、色に関して、犬の網膜には色を認識する力がほとんどありません。
色別認識力については、カリフォルニア大学が行った視覚実験にて以下の様な結果が出ています。

※人間に見える色→犬の見え方
暗いグレー
黄色オレンジ黄色っぽい色
青っぽい色

このことから、青・黄色・青と黄色中間色のみを色として認識し、その他はくすんだ色として見えているようです。

その他、犬といえば優れた動体視力を持っているのが特徴的ですが、そんな犬たちには、テレビの映像はコマ送りのように見えると言われています。
現在のテレビは技術の発達により、1秒間に60フレームを映す(60fps)テレビもありますが、昔から使われている1秒間に30フレーム(30fps)を表示するテレビであれば、コマ送りで見えると言われています。

◆犬は視覚で動物を判別できる?

2013年、「アニマル・コグニション」という学術誌で、犬の視覚に関するある研究内容が発表されました。
それは、「犬は人間を含む様々な動物の写真の中から、視覚のみで犬の写真を特定できる」という内容でした。

発表された研究内容には、「犬は人間と同様に映像を感知できる」「画面の中の動物の姿や吠える音も、現実の世界と同様にしっかり認識できる」という記載もあるそうです。

このような結果を聞くと、やはり犬は視覚でテレビの映像を捉えた上で、テレビ画面に対して反応を示している子もいると思わされますね。


犬のテレビの聞こえ方

犬はテレビの音を人と同じように聞いている上に、私たちが聞こえないような音まで感じているかもしれません。

犬の聴覚について有名な話といえば、犬は人間の約4倍もの範囲の音が聞こえている!ということかと思います。
具体的にいうと、人間の可聴域20~20,000Hz(ヘルツ)に対して、犬の可聴域は40~65,000Hzだそうです。

これはあくまで可聴域ですので、低い音と高い音の聞こえる限界はどこまでかというお話で、音の大きさの感じ方関しては諸説あるようで、『聞こえ方に大きな差があるわけではない』『犬は人の約4倍よく聞こえる』『犬は人の約16倍音の強弱を感じる』など様々です。
海外のサイトでは、犬は-5dBから-15dBといった、人が感じ取れない程の小さな音まで聞こえると紹介されているものもありました。

●dB(デシベル)について

よく騒音問題などで見かけるdB(デシベル)ですが、これは音の大きさを人間の聴力を基準に表したものです。
0dBは人間が聞こえる最小の音量で、木の葉が触れ合う音が20dB、人の日常会話が60dB、犬の鳴き声で90dBとなります。
マイナスデシベルが聞こえる…ということは、人が聞こえないような小さい音でも音を拾うことが出来るという事です。

犬は大きな音を嫌がる傾向がありますので、普段テレビをつけていて怯える、その場を離れようとする、隠れようとするなどの素振りがなければ「現在の音量が特別嫌だ」という訳ではないと思われます。
犬は人よりも些細な音を感じとれることは明確ですが、普段耳にするような日常音やテレビの音が特別大きく聞こえるわけでもないと言えるでしょう。


犬にテレビを見せる際の注意点

◆無理をさせない

前述の通り、テレビの好き嫌いは犬それぞれで、テレビを好む犬、嫌う犬がいます。
テレビや音がある環境が好きな犬であれば、留守番させる時や、退屈しのぎにテレビをつけておくのも良いかもしれませんが、愛犬が嫌がっているのにも関わらず無理にテレビを見せたり、近づけたりすることはやめましょう。

テレビに興奮しすぎている場合、「楽しい」という気分からではまだよいですが、「恐怖」からくる吠えの場合、愛犬のストレスの原因となりますので反応には注意してあげましょう。
その他、吠えるという行為がご近所トラブルになったりする恐れがあるため、あまりにも反応していしまう場合は控えてあげることをおすすめします。

また、人間も長時間の視聴は控えた方がいいというように、犬も長く画面を見ることは避けた方が無難です。
テレビを飼い主さんと見るのが好き!という場合でも、疲れすぎない程度に調節してあげましょう。

◆テレビが倒れないようにする

壁掛けテレビや据え置き型など様々なテレビがありますが、犬の手の届く範囲にテレビを置いている場合は倒れないようしっかりと固定しておきましょう。

興奮した際にぶつかったり画面をガリガリとしたりすることも考えられますので、テレビの近くで愛犬をフリーにする際は目を離さないようにすると良いでしょう。

◆音量に注意する

テレビを流す際は音量に十分注意しましょう。
犬の音の大きさの感じ方には諸説ありますが、犬と一緒に暮らしているとテレビの音を一般的な音量で流す分にはそこまで迷惑を感じていないと思われます。
あまりにも大きすぎる音量は愛犬にとってストレスとなりますので、やめてあげましょう。

また、お留守番の寂しさ対策にテレビやラジオを付ける人もいますが、ずっと音が聞こえることや音の大きさに対して不快感を覚える犬もいます。
愛犬に気持ちを直接話してもらうことは出来ませんが、愛犬の反応を見ながらその都度対応をしてあげてください。


まとめ

いかがでしたでしょうか。

海外には、犬向けに作られたテレビ番組もあるそうです。留守番中の犬の寂しさ・不安・退屈などを和らげるのを目的として、科学的に開発されたもので、飼い主・愛犬が共に快適な生活を送れるようにと始まったプログラムのようです。

愛犬がテレビ好きなワンちゃんであれば、どういう反応を示すのか一度見てみたいですね。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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