犬を飛行機に乗せる時の手順や注意点について

2019.10.29

犬を飛行機に乗せる時の手順や注意点について

犬を飛行機に乗せる際は、所定の航空会社に事前にルールを確認しておかなくてはいけません。今回は、犬を飛行機に乗せる時の細かな手順や注意点、危険性など幅広くご紹介致しますので、犬を飛行機に乗せることを検討している飼い主さんは是非参考にしてください。

【目次】
1.犬は飛行機に乗ることができる?
 1-1.犬を乗せることができる航空会社の一例
 1-2.犬を乗せることができない航空会社の一例

2.犬と飛行機に乗る【準備編】
 2-1.利用する航空会社のルールをチェック
 2-2.クレートの準備
 2-3.クレートのサイズに気を付けよう!
 2-4.クレートに慣れてもらう
 2-5.必要書類の準備
 2-6.海外の場合は輸出検疫証明書の交付を受ける
 2-7.その他必要な物の準備

3.犬と飛行機に乗る【当日編】
 3-1.水分補給・排泄等は事前に済ませておく
 3-2.指定の時間までにチェックインする

4.犬を飛行機に乗せるときに注意すること
 4-1.犬種によって乗せられない場合も
 4-2.搭乗前後は犬の体調等をチェック
 4-3.過去には死亡例も…
 4-4.暑い時期は細心の注意を!

5.まとめ

犬は飛行機に乗ることができる?

青空に飛ぶ飛行機

国内、国外を問わず引っ越しや旅行の際に、犬とともに飛行機を利用しなければいけない場合がありますが、そもそも犬を飛行機に乗せることは出来るのでしょうか。
航空会社によって差はありますが、基本的に大手航空会社であれば犬を飛行機に乗せることは可能です。
その際に、日本の航空会社は殆どが犬を載せる時に貨物扱いになりますが、海外の航空会社では客室に犬を一緒に乗せることができる場合もあるので、犬と飛行機に乗る必要性がでた場合は、航空会社別でしっかりと下調べをしておきましょう。
なお、盲導犬や介助犬などの身体障がい者を補助するのに必要である犬については、基本的に客室に一緒に乗せることができます。

◆犬を乗せることができる航空会社の一例

犬を乗せることができる航空会社は、基本的にはレガシーキャリアと呼ばれる大手の航空会社で、ANA、JAL、スカイマーク、ソラシドエア、スターフライヤー、エアドゥなどが有名です。

◆犬を乗せることができない航空会社の一例

犬を乗せることができない航空会社は、LCCと呼ばれる格安航空会社で、ピーチ、ジェットスター、バニラエアなどが挙げられます。


犬と飛行機に乗る【準備編】

それでは実際に犬と飛行機に乗る際に準備しておきたい項目をご紹介致します。

◆利用する航空会社のルールをチェック

はじめに、飛行機に犬を乗せる場合のルールを航空会社別に確認しておきましょう。
細かなルールは航空会社によって異なり、しっかりと確認をしておかないと犬を当日預けることが出来ない場合もあります。
また、航空会社によっては直前の飛行機予約では犬を搭乗させてくれない場合もあります。
犬を飛行機に乗せる際に、事前予約が必要な場合もあるのでしっかりと航空会社に確認しておきましょう。

◆クレートの準備

犬を入れるクレート(キャリーバッグ)はしっかりとIATA(国際航空運送協会)の規定に従ったものを準備しましょう。
IATAの基準では、犬を入れるクレート(キャリーバッグ)である輸送コンテナは主に下記条件をクリアしている必要があります。

  • ドアが簡易的、または偶発的に開かない輸送コンテナであること
  • 輸送コンテナの素材自体に毒性素材が含まれないこと

その他にも条件がありますが、細かな規定については各航空会社に基準を確認すると良いでしょう。
航空会社によっては犬の輸送コンテナの貸出を行っている場合もありますが、飛行機に乗せるために新たに輸送コンテナを購入する場合は、インターネットで「IATA 犬」で調べると、IATAの基準をクリアした輸送コンテナが多数出てくるので、その中から選ぶのも良いでしょう。

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◆クレートのサイズに気を付けよう!

犬を入れるクレート(キャリーバッグ)のサイズには細心の注意を払いましょう。
サイズ選びの基準は、犬が自然に立つことが出来るサイズで、向きを変える、または横になることが出来るサイズです。
また、自然に空気の入れ替えが出来ることは必須ですので、多数の換気口が最低でも3つのサイドになくてはいけません。
当たり前のことですが、換気口は犬がクレートから外に出てしまわないサイズを選びましょう。

◆クレートに慣れてもらう

犬は全体的に、環境の変化に多大なストレスを受ける傾向にあります。
ただでさえストレスになる飛行機ですので、せめてクレートにはしっかりと慣らしておく必要があります。
クレートを普段使っていない場合は、飛行機に乗せる前に長期間時間をかけてクレートに慣らしましょう。
例えば、昼寝の時に数時間クレートを使用したり、おやつを使ってクレートトレーニングをしたりするのも良いでしょう。
犬が「クレート=安心できる自分の場所」と認識するまで、ゆっくり時間をかけてトレーニングしましょう。

◆必要書類の準備

犬を貨物室に預ける為には必ず同意書提出が必須となりますので、事前に内容を確認して記入しておくことをおすすめします。
同意書は出発空港のカウンターで提出しますが、同意内容は簡単に言ってしまうと、犬が預かり中に亡くなってしまったり病気になってしまったりしても航空会社は一切の責任を負わないという内容です。
当日に記入することも可能ですが、事前に航空会社のホームページで入手可能ですので、搭乗の際の手間を省くのであればダウンロードを事前にして記入しておきましょう。

◆海外の場合は輸出検疫証明書の交付を受ける

飛行機で海外に犬と行く場合は、空港の動物検疫所で出国前検査を受ける必要があります。
検査内容は主に狂犬病とレプトスピラ症についての検査で、輸出検疫証明書の交付を受ける必要があるので注意しましょう。
一言で海外と言っても、狂犬病の予防接種に加えてその抗体自体を持っていなければいけない場合(狂犬病抗体検査が必要)やAVID chipなど特定のマイクロチップを挿入していないと行先で入国できない場合があるので、出国のみならず行先での入国規定もそれぞれ確認しておかなければいけません。

●あわせて読みたい
愛犬にマイクロチップを入れた方がいい?用途とメリット・デメリット

犬のマイクロチップ装着は、動物愛護管理法で定められている規定の一つです。 犬のマイクロチップは、注射器のようなインジェクターで首の後ろなどの皮下に埋め込みます。 埋め込んだマイクロチップの個体識別番号は、日本獣医師会などからなるAIPOのデータベースに登録され、迷子や事故、災害の際に犬の個体識別を要する時に利用されます。 犬のマイクロチップ装着は、自治体により助成がありますが、およそ4000円から6000円ほどかかることが一般的です。 犬のマイクロチップについて、詳しくご紹介します。

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◆その他必要な物の準備

犬を飛行機に乗せる場合は犬が脱水症状に陥ることがあるので、クレートに取り付け可能な給水器(給水ボトル)を必ず準備して水を入れておきましょう。
その他には、寒い時期はブランケットなどの寒さ対策用品や犬の体を拭くためのタオルなどを準備しておくと良いでしょう。


犬と飛行機に乗る【当日編】

空港内

◆水分補給・排泄等は事前に済ませておく

犬を手荷物受取エリアで預ける前に、しっかりと水分補給をさせて排泄を済ませておきましょう。
搭乗中に排泄を行ってしまう場合もありますが、クレートの中で排泄をしない犬の場合は我慢させることになりますので、しっかりと事前に排泄させておきましょう。

◆指定の時間までにチェックインする

当たり前のことですが、指定の時間までにしっかりとチェックインしましょう。
犬を連れている場合は、途中で排泄してしまったり予期せぬハプニングで時間を取ってしまったりすることが多々あります。
人間だけであればスムーズに手続きが済むこともありますが、犬を連れている場合は十分時間に余裕をもって行動して指定の時間までにチェックインしましょう。


犬を飛行機に乗せるときに注意すること

飛行機の貨物積み込み

◆犬種によって乗せられない場合も

短頭種の場合は、国内外問わずに多くの航空会社で飛行機に乗せられない規定となっています。

図1

短頭種は飛行機での死が過去に多発した経緯から、日本の航空会社のみならず世界各国の航空会社で短頭種の預かりを禁止する傾向にあります。
短頭種は生まれつき鼻腔が短く小さいため。必然的に呼吸がしにくい状態になっています。
その為、飛行機によるストレス時や興奮時に呼吸が荒くなっても十分な呼吸ができずに、窒息死してしまうことが多々あり、低酸素症を引き起こす要因にもなるため飛行機の乗車が禁止されていることが殆どです。
その他にも短頭種は極端に暑さに弱い犬種が非常に多いことも、飛行機に乗せる事が禁止されている理由の1つであり、季節(月)によって短頭種を乗せることを制限している航空会社もあります。

◆搭乗前後は犬の体調等をチェック

日常生活と飛行機内での輸送時間は、大きく環境が異なり犬にとってストレスになります。
健康な犬であっても簡単に衰弱したり、病気の犬、老犬、仔犬などであれば、気圧や温度、湿度や騒音によって体調を崩したりするので、しっかりと犬の体調をチェックし搭乗前に犬の健康状態が悪い場合は状況に応じて飛行機に乗せないことをおすすめします。
最悪の場合は死を招くので、搭乗前後はしっかりと犬の健康状態を確認して自己責任で預けましょう。

◆過去には死亡例も…

過去には犬を飛行機に乗せて死亡した例が多数ありますので、犬を飛行機に乗せようか考えている場合は死亡例があったことについてもしっかりと理解しておかなければいけません。
一例として、2005年6月~2011年6月までの6年間で民間の航空会社で飛行機に乗せて亡くなったペットの数は、何と189頭(内98頭が短頭種)であると言われています。

◆暑い時期は細心の注意を!

暑い時期(特に夏場)は、貨物室や空港施設の温度が非常に暑くなりやすいので注意が必要です。
犬は全体的に暑さに弱いと言われていますが、特に短頭種、仔犬、高齢犬、何かしらの病気を持っている犬については暑い季節を避けたり、夜間便にして暑い時間帯を避けたりするなどの工夫が必要です。
犬は熱中症で命を落とす危険性が非常に高いので、しっかりと温度についても考慮しましょう。


まとめ

伏し目がちな子犬

犬を飛行機に乗せる際は、しっかりと所定の空港会社に規定や必要事項を確認してから手続きを行いましょう。
事前の下調べをしっかりとしておかないと、チェックインに遅れたり犬を現地で受け取れなくなったりする恐れがあるので細心の注意を払わなくてはいけません。
また飛行中に犬が亡くなるような事態にだけはならないように、当日のみならず旅行前の犬の健康状態をしっかりと把握して、犬の健康が万全な状態で航空会社に預けることが出来るように心がけましょう。



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smochijp

smochijp

動物看護士(日本能力開発推進協会/日本キャリア教育技能検定協会)、老犬介護士(日本キャリア教育技能検定協会)、犬の管理栄養士(全日本動物専門教育協会)、ドッグトレーニングアドバイザー(日本ペット技能検定協会)等、動物関連資格を多数保有。大型犬2頭、中型犬1頭、小型犬(保護犬)1頭、猫3頭と暮らしながら、役立つペット関連情報を提供しております。


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