- 1.猫も涙を流すことがある!?その原因は?
- 2.猫の涙に関する病気
- 3.猫の涙のケア方法は?
- 4.猫の涙の病気を防ぐ予防法は?
- 5.猫の涙目、涙やけまとめ
1-1.原因①あくびやくしゃみ
1-2.原因②体質
1-3.原因③目の怪我
1-4.原因④目の病気
2-1.猫の涙に関する病気①流涙症
2-2.猫の涙に関する病気②結膜炎
2-3.猫の涙に関する病気③気管支炎
2-4.猫の涙に関する病気④角膜炎
2-5.猫の涙に関する病気⑤眼瞼内反症
2-6.猫の涙に関する病気⑥副鼻腔炎
3-1.目の状態をチェックをしよう
3-2.こまめにケアをしよう
4-1.こまめにブラッシングをする
4-2.定期的にシャンプーをする
4-3.部屋の掃除をする
4-4.ワクチン接種をする
4-5.完全室内飼いにする
猫も涙を流すことがある!?その原因は?
猫の涙が出る仕組みは、私たち人間と同じです。
涙は眼球の外側にある「涙腺」で作られます。涙腺から分泌された涙は、目の表面に広がり、角膜を潤したりゴミをとったり異物から保護したりして、目頭の涙点から鼻涙管を通り、鼻の方に抜けて行きます。
猫がこの涙を流す時の原因は、以下が考えられます。
◆原因①あくびやくしゃみ
涙は目を保護して、外から入るゴミやウイルスなどを流す働きをします。そのため、猫があくびやくしゃみをした時、また目にゴミが入った時など、体の反応として涙が出たり、涙目になったりします。
このような涙は、自然なもので問題なく、心配することはありません。
◆原因②体質
中には食事の後に涙を流している猫もいます。フードの内容による場合もあれば、体質として何かを飲み込んだ時に刺激を受けて涙が出る場合もあるようです。
ずっと涙が出続けたりしなければ、これも問題ないと見てよいでしょう。
◆原因③目の怪我
目にゴミが入って眼球や角膜などに傷がついていたり、目の周りに怪我をしたりして目が痛いなどの場合に涙が出ることがあります。また、猫同士の喧嘩でもよく目の周りや目を怪我することがあります。
傷口が炎症を起こすと、涙を大量に出して目を保護しようとします。ひどくなると膿が出てくることもあります。
このような場合は、すぐに動物病院に連れて行き、早めの処置が必要です。
◆原因④目の病気
猫が涙を流す場合、感情によってというより、病気などの可能性が疑われます。まず何か異常が起こっていないかを確認した方が良いでしょう。
何度拭いても涙が出て来る、涙やけがひどいという場合はもちろん、膿が出ていたり、目の表面がいつもと違ったりするという場合はすぐに動物病院で診てもらうべきです。
また、猫の仕草にも気をつけて、目をよくこすっているようであれば、涙が普段から出すぎていないかを見てあげましょう。
猫の涙に関する病気
何らかの病気が原因で、涙が出ている場合があります。
◆猫の涙に関する病気①流涙症
流涙症は、いわゆる涙目のことです。
・流涙症の症状
涙目がひどくなると、涙が目頭からあふれ出てくるようになります。涙が流れ出るところや目頭などが常に濡れている状態になり、目の周りの毛が茶褐色に変色してしまう「涙やけ」になります。
流涙症は片目だけに起こることもありますし、両目のこともあります。
・流涙症の原因
角膜炎や結膜炎などの病気で涙目になることもあれば、煙などの刺激で涙が多く出ることでも起こります。
また、涙を鼻の奥へ排出する器官が、生まれつき狭くなったり詰まったりしている猫の場合にも流涙症になることがあります。特にヒマラヤンやペルシャなど、鼻が低いタイプの猫は、目の周りにもたまりやすく涙やけになりやすい傾向があります。
涙やけで涙目になっていることに気づくこともありますが、単に涙が多いだけだと、よく注意して猫の目を見ていないと、飼い主さんでも気づかないことがあります。
◆猫の涙に関する病気②結膜炎
結膜炎は、眼球の白目からまぶたの裏側を覆う結膜に炎症が発生する病気です。
・結膜炎の症状
結膜炎になると、目が充血し、目がかゆいために前足でこする行動が増えます。涙の量が増え、目やにも多くなるので、目の周囲が汚れたり、まぶたが開けにくくなったりします。
・結膜炎の原因
猫風邪やヘルペスウイルス感染、マイコプラズマなどに感染することが引き金になり発症します。
結膜炎は、点眼剤による治療が行われ、抗生剤入りの点眼剤を使うこともあります。
ウイルスの感染からの結膜炎を防ぐためには、猫は室内飼いにしてワクチン接種をしておくと良いでしょう。
◆猫の涙に関する病気③気管支炎
気管支炎は、気管や気管支に炎症が起こって、咳が出たり涙を流したりなどの症状が出る病気です。
・気管支炎の症状
咳やくしゃみと同時に鼻水が出たり、涙が出たり、熱が出たりして、元気もなくなって来ます。
・気管支炎の原因
気管支炎は、猫ウイルス性呼吸器感染症などのウイルス感染やマイコプラズマなどの感染が原因となって起こることが多くあります。
他にも、汚れた空気や化学薬品を吸い込んでしまうことでも、気管が刺激されて気管支炎につながることがあります。
一般的には、気管支炎の治療は抗生物質の投与を行います。咳がひどければ、吸入器で症状を和らげることもあります。
◆猫の涙に関する病気④角膜炎
角膜炎とは、黒目の部分を覆っている透明な膜に、炎症が発生した状態のことです。
・角膜炎の症状
目に痛みを感じるので、前足で目をよくこするようになったり、まばたきが増えたりして、涙の量も増えます。目に炎症部分が出来て変色したり、角膜が白く濁ったりします。
・角膜炎の原因
猫ウイルス性鼻気管炎やヘルペスウイルスが原因の他、角膜にゴミが入って傷がついたなどの理由でも起こることがあります。
角膜炎になった時の治療は、角膜が自然に治癒するための薬や抗炎症剤などを点眼します。感染症が原因の場合には、抗ウイルス剤や抗生剤などを使用する場合もあります。
◆猫の涙に関する病気⑤眼瞼内反症
眼瞼内反症は、眼瞼=まぶたが内側に反り返ってしまった状態のことです。
・眼瞼内反症の症状
まぶたが反り返ると、常に目の表面にまぶたやまつ毛が触れている状態になるため、涙が出たり、瞬きが多くなったりします。
さらに角膜炎や結膜炎を引きおこす原因にもなります。痛みやかゆみがあるので、猫は前足で目をこすることも増え、角膜を傷つけることにもなり、危険です。
・眼瞼内反症の原因
慢性的な角膜炎や結膜炎が原因で起こることがあります。その他、ペルシャやヒマラヤンといった短鼻種の先天的な病気である場合もあります。
治療は、手術で反り返ったまぶたを整えるという方法になります。
涙が多くなり、目を気にして瞬きが増えたり、目に異常が見られたりする場合には、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
◆猫の涙に関する病気⑥副鼻腔炎
鼻の奥にある空洞の副鼻腔内に炎症が起きた状態のことを言います。
・副鼻腔炎の症状
この炎症が起きると、涙を出す機能に問題が出て、涙が出る穴が詰まったり、目頭に涙が溜まったりします。
・副鼻腔炎の原因
慢性的な鼻炎による炎症が、副鼻腔まで広がることが原因となります。
猫の涙のケア方法は?
◆目の状態をチェックをしよう
涙が出すぎていないか、涙やけはないのか、膿が出ていないか、目の周りに大量の目やにがついていないかなどを確認しましょう。また、猫の目を見て、白く濁っていたり、目の中に異物が見えたり、炎症が起きたりしていないかも確認しましょう。
涙が出ていたとしても、涙を1日に何度も拭く必要がない程度であれば、問題ないと言えるでしょう。
一方、何回拭いても涙が溢れて来る、常に涙目である、目やにが多くて固まっている、膿が出ている、目に異常が見られるなどの場合には、すぐに動物病院に連れていってください。
病気によっては、早期に治療をしないと、最悪の場合は失明につながる病気もあります。また、目は飼い主さんが判断することが難しいものでもあるので、獣医さんに症状を伝えて診てもらいましょう。
◆こまめにケアをしよう
綿棒とガーゼを用意します。ガーゼを水で濡らして、目の周りを優しく拭きましょう。力を入れすぎず、目に入らないように注意して行なってください。
ティッシュやキッチンペーパーなどは、硬くて拭くには適していないので、使わないようにしましょう。
細かい目やにをとる時など、綿棒を使う時には、目に入らないように細心の注意を払って行いましょう。
固すぎて取れない目やには、無理に剥がそうとしないで獣医さんで診てもらいましょう。
猫の涙の病気を防ぐ予防法は?
家庭で飼い主さんが出来る、涙の病気を防ぐ方法をご紹介します。
◆こまめにブラッシングをする
猫の毛についたゴミやほこりが、目に入って炎症を起こすことが涙目の原因になります。猫の体をきれいに保つことで、汚れなどが目に入らないようにして涙を防ぎます。
ブラッシングの時に猫の目も一緒に観察して、異常がないかをチェックしましょう。
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◆定期的にシャンプーをする
猫の体をきれいに保つという意味では、定期的にシャンプーをして洗うということも良いでしょう。
ただ、シャンプーが目に入ると、さらに涙の原因になることもあります。洗う時には猫用の低刺激のシャンプーを必ず使用して、目に入らないように気をつけましょう。
また、洗いすぎも良くないので、適度な回数を守ることも大切です。
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◆部屋の掃除をする
ゴミやほこりが目に入らないようにする、という意味で、部屋を掃除してきれいにすることも、涙の予防につながります。
猫は人間よりも低い位置を歩きますし、狭いところに入り込む習性もあるので、掃除をすることは効果があります。
また、空気清浄機を置くことも良いでしょう。涙だけのためではなく、猫の毛やほこり対策にもなります。
◆ワクチン接種をする
病気の症状として涙が大量に出る場合、病気を予防することで涙の対策にもなります。ワクチン接種を定期的に行い、防げる病気はしっかりと防ぎましょう。
◆完全室内飼いにする
さらに完全室内飼いにすることでも、感染症になる確率を下げられます。病気を防ぐことが、涙が出る症状も防ぐことにつながりますので、普段からの少しの気配りが大切とも言えるでしょう。
また、人間用の刺激のある目薬を絶対に使わないことです。人間のものは猫に合わないだけでなく、症状を悪化させることもあるかも知れません。
猫の涙目、涙やけまとめ
涙が出ていることによって、すぐに命にかかわるようなことは少ないと言えますが、目が不自由なのはとても辛いことですよね。
猫風邪などの病気から涙目になったり、涙やけがあったりするという場合には、病気を涙が流れていることで発見できるということになります。
普段から猫の大きな目の涙には注意をして、よく見ていてあげましょう。
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