オス猫の性格は甘えん坊?オス猫とメス猫の性格の違いについて

2021.02.23

オス猫の性格は甘えん坊?オス猫とメス猫の性格の違いについて

猫は甘えん坊な犬とちがって、つんとして、気まぐれで、人にそっけないイメージがありますね。オス猫でもメス猫でも変わらずに、そんなイメージを持ちやすいですが、案外人と同じように、性格からして性別による違いは多くあります。また、性格以外にも、それぞれの特徴を知れば、自分と相性のいい猫が見つけやすくなるでしょう。 今回は、性格や体格、行動などのオス猫とメス猫の様々なちがい、またオス猫が注意したい病気についてご紹介します。

【目次】
1.オス猫とメス猫の性格のちがいとは?
 1-1.イメージにない甘えん坊の我が家の猫
 1-2.多産な猫ならではの性別によるちがい
 1-3.オス猫は甘えん坊な性格?
2.オス猫とメス猫の行動のちがいとは?
 2-1.やんちゃで行動的なオス猫
 2-2.落ち着いた行動をとるメス猫
 2-3.必要最低限に動くメス猫と必要以上に動くオス猫?
3.オス猫とメス猫の体格、体重のちがいとは?
 3-1.筋肉質でしっかりとした体格のオス猫
 3-2.ほっそりとしてしなやかな体格のメス猫
 3-3.猫種によってオス猫とメス猫の大きさはちがう?
4.オス猫は去勢後に性格が変わる?
 4-1.去勢をすると大人しくなる説は本当?
 4-2.メス猫を追いかける必要がなくなる
5.オス猫がかかりやすい病気は?
 5-1.オス猫がかかりやすい病気①尿路結石症
 5-2.オス猫がかかりやすい病気②糖尿病
6.やっぱりオス猫が好き!

オス猫とメス猫の性格のちがいとは?

二匹でくつろいでいる猫たち

◆イメージにない甘えん坊の我が家の猫

私の飼っている猫は、いとこの家から譲り受けました。気がついたら勝手にいとこの家に入ってきていて、そのまま居ついたというちょっと図々しい猫です。私の家にきてからも、初日から布団の中に入ってくるほど甘えん坊な性格です。

久しぶりに会ったいとこに、そんな家での猫の甘えん坊ぶりを話すと驚かれました。「そんなに甘えん坊さんでいいな」と羨ましがられもしました。
いとこの家には猫が2匹いますが、2匹とも布団にもぐりこんでこないし、ベッドにも近寄らないというのです。寝るときは、必ず自分の寝床だそうな。

そんな猫たちのちがいについて考えてみると、私の家の猫は「オス猫」だということに気づきました。

◆多産な猫ならではの性別によるちがい

一般的に、メス猫は気まぐれなタイプが多く、いわゆる猫らしいツンデレな性格の傾向にあります。これは、メス猫が子育てをするという理由が関係しています。

メス猫は出産して、子育てをする役目があります。出産直後などは神経質になって、誰も近づけさせないくらい子供を必死に守ろうとします。
好きな飼い主相手だろうと、いつ子供に危害を加えるか分からないと考えて警戒を怠らないのでしょう。

この子育てに関わる本能が、メス猫のクールな性格に影響していると考えられます。

◆オス猫は甘えん坊な性格?

対してオス猫は基本的に、子育てをしません。子育てをしない分、メス猫を追いかけるのに時間や労力を費やし、メス猫にアピールする行動的な一面があります。好奇心旺盛で自分の欲求のままに行動するため、その感情の豊かさが甘えん坊な性格だと言われる所以だと考えられます。

多産な猫は生殖の機能と切っても切り離せない性質をしているので、とくに性別によって性格の特徴ははっきりと分かれているのでしょう。

ただし、猫の性格の形成には性別だけでなく、猫種ごとの遺伝や育った環境なども影響するといわれています。


オス猫とメス猫の行動のちがいとは?

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◆やんちゃで行動的なオス猫

オス猫はエネルギーが有り余っているように家で暴れまわり、隙あらば家から脱走しようとするなど、甘えん坊でありながらやんちゃ坊主です。
我が家のオス猫も若いころは、障子を破いたり畳がぼろぼろになるまで爪を研いだり、家から飛びだして一ヵ月帰って来なかったりと、さんざん人を振り回してくれたものです。

また、発情期には別の猫に後ろから乗りかかる「マウンティング行動」や、縄張りを主張するため、壁や柱などにおしっこをまき散らす「スプレー行為」をするようになります。

◆落ち着いた行動をとるメス猫

メス猫はオス猫に比べ、比較的落ち着いた行動をとります。あちこちを動き回りマーキングすることもなく、少し離れたところでマイペースに眠っていることが多いのではないでしょうか。

ただし、発情期になるとメス猫も大きな声で鳴くようになり、落ち着きなく動き回ったりするようになります。
フェロモンをこすりつけるように床に転がり、身体をこすりつけたり、交尾の際の伏せの体勢「ロードーシス」という行為をすることもあります。

◆必要最低限に動くメス猫と必要以上に動くオス猫

オス猫とメス猫は、性格と同じく、行動もはっきりと二分しています。

無駄に動こうとしないメス猫は、出産や子育てに力を注ぐ分、他のときには力を温存しているものと考えられます。眠る時間が長いというのも、いざというときに備えているのでしょう。

一方で無駄に動くオス猫は、本来そのエネルギーを「子孫を残すため、メス猫を追いかけること」に使います。
しかし、完全室内飼いでメス猫が一緒にいないと、エネルギーの行き場がなく、部屋の破壊活動や飼い主への攻撃に矛先が向かうわけです。


オス猫とメス猫の体格、体重のちがいとは?

◆筋肉質でしっかりとした体格のオス猫

私の家のオス猫はマザコン気味の甘えん坊ですが、結構マッチョで、体をつついてみても指が跳ね返ってきます。腕と足も太く、どっしりとして、引っ張ったところで、簡単に振り払うほど力強いです。

野性のオス猫の場合、なわばり争いで他のオス猫と喧嘩をすることは日常茶飯事です。がっしりとした体格でなければ、子孫を残すためのメス猫の争奪戦や、生きるための餌の奪い合いに勝つことができません。

◆ほっそりとしてしなやかな体格のメス猫

メス猫は、オス猫と比べて小顔で、腕足が細く、全体的に一回りほど小さい見た目をしています。しなやかな体のラインをしており、子供を産むのでお腹がゆったりとしています。

ただ、平均体重は、雑種で3.1kg~4.2kgと、個体差によっては、オス猫と変わらないこともあります。

◆猫種によってオス猫とメス猫の大きさはちがう?

猫の場合、猫種によってもオス猫とメス猫の大きさはちがうのでしょうか。

例えば、小型の猫のマンチカンの場合、平均体重が、オス猫3kg~4.5kg、メス猫2.5kg~3.5kg。大型の猫のメインクーンの場合、平均体重が、オス猫6kg~8kg、メス猫が4kg~6kgとなっています。

こちらも性格同様個体差がありますが、基本的にはオス猫の方が身体が大きく、体重も重い傾向にあるようです。


オス猫は去勢後に性格が変わる?

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◆去勢をすると大人しくなる説は本当?

個人的な感想では、我が家のオス猫は、去勢手術後もそんなに性格が変わらなかったと思います。
手術後はショックだったのか、2日くらいベッドの下からでてこずに、エサも食べなかったのですが、そのあとは、しおらしかったのが嘘のように部屋中を駆けまわっていました。

そこで、よく言われる「去勢手術をすると大人しくなる」説がなぜなのか調べてみました。

◆メス猫を追いかける必要がなくなる

去勢後にオス猫が大人しくなる理由として、「生殖行動への関心が薄れるから」と言われています。

オス猫は去勢手術をすると、血眼になってメス猫を追いかける必要を感じなくなるわけです。もちろん縄張り争いをする必要もありません。
それにより、今まで他の猫に向いていた関心がいつも「ご飯をくれる」「構ってくれる」飼い主さんへと向き、より甘えん坊な性格になります。

ただ、生まれながらの気質や環境によって、猫が衝動に走ることもあるので、必ず大人しくなるというわけではないようです。

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オス猫がかかりやすい病気は?

◆オス猫がかかりやすい病気①尿路結石症

オス猫がかかりやすい病気のひとつが「尿路結石症」です。

尿路結石症は、その名の通り結晶や結石などの塊が、腎臓から尿道までの通り道にできる病気です。
結晶や結石の尖った部分が器官を傷つけ血尿になったり、結石が尿道につまることで排尿が出来なくなり、「尿毒症」になることもあります。

尿路結石症の原因は、ミネラルの成分が増えること、尿のpHのバランスが不安定になることです。塩分の多い食べ物を食べたり、水をあまり飲まなかったりすると、尿路結石症になりやすいようです。

治療の方法は、食事管理と投薬と手術の3通り。
症状が軽ければ、食事管理や投薬で様子見をします。それで症状が良くならない場合や、結石が大きい場合は手術となります。

これらすべての治療をしても、結石が除けないとなると、手術で尿道を短くするそうです。

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◆オス猫がかかりやすい病気②糖尿病

尿道付近以外の病気で、オス猫がなりやすいのが糖尿病です。

糖尿病とは、体内で血糖値が高いままになって、正常に代謝できなくなる病気です。
糖類がエネルギーにならないで、血中や尿の中に残っていると、体はおかしくなってしまいます。急に痩せたり、だるそうにしたり、目が白く濁ったり、体の一部が痺れて動かなくなるなどの症状が現れます。

猫の糖尿病は、いくつかの原因が合わさって発症するのではないかと言われています。肥満やストレス、脾臓の衰え、薬の副作用、遺伝、免疫の影響などです。

治療は基本的にインスリンを打つことと一緒に、食事療法もします。
治療というよりは、これまでの飼い方を見直して、インスリンを打たないでいいように、ライフスタイルを変えていく作業といえるかもしれません。

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やっぱりオス猫が好き!

飼うときは成り行きだったので、事前に猫について調べませんでした。オス猫とメス猫の性格や特徴のちがいも、どちらにしろ猫だから、そんなに変わらないだろうと思っていました。
でも、飼ってみて、今まで猫に持っていた、スマートで軽やかなイメージがぶち壊されました。今から思えば、猫の一般的なイメージはメス猫にあって、オス猫の特徴はあまり、イメージに含まれていなかったんですね。

はじめこそ、猫ってこんなものなのか!?と戸惑いましたが、今やすっかり慣れて、甘えん坊ぶりもやんちゃぶりも、どっしり感もないと、むしろ物足りなく思えるほどです。

たまたま相性がよかったのか、単に親バカなのか。家に来たのがオス猫でよかったと、今では心から思っています。



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