1.猫はなぜ爪とぎをする?
1-1.爪をとがらせる
1-2.マーキング
1-3.ストレス解消や気分転換
1-4.ストレッチ
1-5.自己アピール
2.猫がソファで爪とぎをするのはなぜ?
2-1.ソファがテリトリーだから
2-2.ソファがくつろげる場所だから
2-3.ソファは家族に近いから
2-4.ソファの素材が爪とぎにピッタリだから
3.猫がソファで爪とぎをする時の対処法
3-1.爪とぎの数を増やす
3-2.爪とぎの場所を変えてみる
3-3.違う素材の爪とぎを置いてみる
3-4.ソファにカバーをかける
3-5.爪をとぐ場所を隠す
3-6.定期的に爪切りをする
3-7.素材の違うソファに変えてみる
3-8.クッションを交換できるソファにする
3-9.縦の面が少ないソファに替える
3-10.猫用のソファを用意する
3-11.しつける
3-12.爪とぎ防止のスプレーを使う
4.まとめ
猫はなぜ爪とぎをする?
猫にとって、爪とぎは本能に基づく行動です。
猫の爪とぎには、爪をとがらせる、マーキング、ストレス解消や気分転換などの目的があります。
◆爪をとがらせる
猫は、本来狩りをする動物です。
野生の猫にとって爪は狩りのための道具であり、敵から身を守るための武器でもあります。
また、猫は、木の上で過ごすことで身を守ったり獲物を待ち伏せたりしていました。
木登りにも、爪は大切な役割を果たします。
その大切な爪を常にとがらせておくことは、外で生きる猫にとって生き残るために必要なことでした。
室内で暮らす猫にもその本能が残っていて、爪とぎをすることで外側の古い層を取り除き、常に鋭い爪を保っています。
また、カーペットなどの上でも動きやすいように、伸びすぎた爪をケアする意味もあります。
◆マーキング
猫の肉球には、特殊なニオイを出すアポクリン腺があります。
爪とぎをすることで、猫はこのニオイをつけて回り、お気に入りの場所を自分のテリトリーとして主張しています。
また、爪痕を残すことで、視覚的なマーキングもしています。
◆ストレス解消や気分転換
猫は、ストレスを感じた時や興奮した時に、爪とぎをしてストレスを発散したり興奮を抑えたりしています。
また、留守番中に退屈した時にも、退屈を紛らわせるために爪をとぐことがあります。
◆ストレッチ
脚や背中を伸ばして爪をとぐことで、ストレッチをしているとも言われています。
◆自己アピール
飼い主さんの目に入るところで爪とぎをするのには、「遊んでほしい」「構ってほしい」という自己アピールの意味があります。
猫がソファで爪とぎをするのはなぜ?
◆ソファがテリトリーだから
いつも家族が座っていて家族のニオイがついているソファは、猫にとって自分のテリトリーとしてマーキングをしておきたい場所です。
◆ソファがくつろげる場所だから
家族のニオイがするソファは、猫にとってもくつろげる場所です。
ソファでの爪とぎには、毛づくろいと同じく、猫の心を落ち着かせる効果があります。
留守番などで退屈したり、何かストレスを感じたりした時に、これらの気持ちを抑える意味で、ソファで爪とぎをしているのかもしれません。
◆ソファは家族に近いから
いつも家族が座っているソファは、家族の目の前で爪とぎをして自己アピールするのにも、格好の場所です。
愛猫の様子を観察して、遊んであげたり撫でてあげたりして気持ちをそらしてみましょう。
◆ソファの素材が爪とぎにピッタリだから
ファブリックや合皮、木製の脚などは、爪とぎとしてちょうどいい素材ですし、背伸びをして爪とぎをするタイプの猫には、ソファの高さがちょうどいいこともあります。
猫がソファで爪とぎをする時の対処法
猫の爪とぎ自体はやめさせることができないので、ソファで爪をとがないように、人間の方で対策を講じるほかありません。
ソファなどの爪をといでほしくない場所で爪とぎをしている時は、愛猫の好みを知ることができるチャンスです。
愛猫の様子をよく観察して、対策を練りましょう。
◆爪とぎの数を増やす
専用の爪とぎを用意します。
1ヶ所ではなく、猫が爪とぎをよくする場所や猫の通り道に複数置いておきましょう。
爪とぎがたくさんあると、猫も喜びます。
猫がソファで爪とぎを始めたら、爪とぎのところに連れて行くとよいでしょう。
◆爪とぎの場所を変えてみる
理想的な爪とぎの置き場所は、テレビの横など人の目が常に向かう場所です。
爪とぎには自己アピールの意味があるので、家族が見ている場所に爪とぎがあれば、猫もそこで爪をとぎたくなるでしょう。
◆違う素材の爪とぎを置いてみる
猫の好みは様々で、爪とぎの素材の好みも猫によって異なります。
爪とぎを用意してもソファで爪とぎをされる場合には、爪とぎの素材が愛猫の好みに合っていないのかもしれません。
爪とぎには、段ボール製、麻や綿の紐製、カーペットに似た布製など素材の異なるものがあるので、愛猫の好みのものを見つけてあげましょう。
また、床置きタイプ、壁掛けタイプ、遊べるものなど様々なタイプ・形のものがあるので、愛猫の爪とぎの仕方を観察して合ったものを選びましょう。
様々なデザインの爪とぎがあり、インテリア性の高いものもあります。
ベッド型の商品もあるので、猫の居場所として用意してあげるのもいいかもしれません。
爪とぎが自分の居場所になれば、マーキングとしてそこで爪とぎをしてくれるでしょう。
◆ソファにカバーをかける
ソファにカバーを掛けることで、直接爪痕がつくのを防ぐことができます。
また、爪をとごうとしてもカバーが動いてしまうため、とぎづらくなります。
爪をとぐ場所だけを覆ってもいいですし、マルチカバーでソファ全体を覆ってもいいでしょう。
また、カバー自体が爪とぎになっている商品もあるので、ペット用品を扱うショップなどで探してみるのもおすすめです。
◆爪をとぐ場所を隠す
ソファの脚で爪をとがれる場合には、その場所に観葉植物などのオブジェを置いてみてもよいでしょう。
◆定期的に爪切りをする
猫は、爪とぎをすることで爪をとがらせています。
定期的に爪を切ることで、とがった先端部分をカットしておけば、爪とぎをされてもソファに傷がつきにくくなります。
◆素材の違うソファに変えてみる
猫が爪とぎをしてしまいがちな素材は、爪が引っ掛かりやすい生地や合皮です。
本革のソファは爪とぎがしにくいのでおすすめですが、もし猫が爪をといでしまった場合に傷が目立ちやすいのが難点です。
本革は高価なので、傷がついた場合に飼い主さんのストレスが大きくなりそうです。
布製のソファなら、人工生地が使われているものがよいでしょう。
特に、人工スエードは爪が引っ掛かりにくく、耐久性も高いのでおすすめです。
定期的に爪切りをしておけば、簡単には傷がつきません。
爪とぎに強い素材を開発しているメーカーもあるので、探してみてもよいでしょう。
また、木製の脚で爪とぎをされる場合は、メタルフレームのソファがおすすめです。
◆クッションを交換できるソファにする
爪をとがれた場合を想定して、クッションを交換できるソファを選ぶのもおすすめです。
1枚のカバーで覆われていると、その部分だけを交換することができませんが、クッションを取り外すことができるものであれば、傷のついた部分だけを交換できます。
座席ごとにクッションが交換できるものがよいでしょう。
◆縦の面が少ないソファに替える
猫の爪とぎにはストレッチの意味もあるので、背伸びをして爪をとぐのが好きな子も多いです。
縦の面が多いと格好の爪とぎになってしまうので、縦の面が少ないソファに替えてみるのもよいでしょう。
サイドの部分やひじ掛け部分にクッションが貼ってあるタイプは、格好の爪とぎになってしまうので避けましょう。
脚のないソファは、座面から床までのクッション部分で爪をとがれる可能性があるので、脚付きのものがおすすめです。
できるだけ縦方向の面を少なくするために、背面は壁につけて設置するとよいでしょう。
◆猫用のソファを用意する
少し贅沢に思えますが、猫のためのソファを置いてあげるのもよいかもしれません。
一人掛けのものや子ども用の小さなものなどもあるので、購入を検討してみてはいかがでしょうか?
お気に入りの毛布などを置いてあげると、猫も自分の居場所として認識してくれるでしょう。
◆しつける
ソファで爪をといだ時に、霧吹きで水をかけたり、すぐにソファから下ろしたり、猫にとって好ましくない対応をしてみてもよいでしょう。
ソファで爪をとぐと好ましくないことが起きることを学習して、とがなくなることがあります。
すぐには効果が表れないので、根気よく続けてみてください。
ただ猫によっては、効果がないこともあります。
爪をといだ時に怒ったり叩いたりするのは、厳禁です。
猫にはなぜ起こられたかわからないので、ただ嫌なことが起こったとしか認識できません。
飼い主さんとの関係が悪くなることもあるので、決してしないでください。
◆爪とぎ防止のスプレーを使う
猫が嫌う柑橘類などのニオイがするスプレーが、市販されています。
爪をとがれたくない場所やいたずらされたくない場所に、吹きつけておくとよいでしょう。
ただし猫によっては、効果がなかったり慣れてしまったりする場合があります。
まとめ
猫がソファで爪とぎをする理由は、爪とぎ自体が猫の本能に基づく行動であり、ソファの素材が爪とぎに適しているからです。
また、家族がくつろぐソファを自分の所有物として、マーキングをしている面もあります。
爪とぎ自体をやめさせることはできないので、飼い主の方が対策をしてあげるしかありません。
愛猫が好む爪とぎを複数置く、ソファにカバーを掛ける、ソファの素材を爪とぎがしにくい素材に替えるなど、いろいろ試して、猫にも人にもストレスのない生活空間を作りましょう。
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