1.ペルシャってどんな猫?
1-1.ペルシャ猫の歴史
1-2.ペルシャ猫はおっとりマイペース
1-3.毛のカラーバリエーションが豊富なペルシャ猫
1-4.初めてペットを飼う方にもおすすめ
2.ペルシャ猫を迎える環境づくり
2-1.ペルシャ猫に出会える場所
2-2.飼う前に必要なもの
2-3.ペルシャ猫に適した環境とは?り
3.ペルシャ猫の飼い方ポイント
3-1.えさのポイント
3-2.運動や遊びのポイント
3-3.毛のお手入れポイント
3-4.しつけのポイント
ペルシャってどんな猫?
ふわふわの長い毛が印象的なペルシャ猫はその上品で高貴なイメージから「猫の王様」と呼ばれています。実際にはどんな猫なのでしょうか。
まずはペルシャ猫の基本的な特徴についてお話していきます。
◆ペルシャ猫の歴史
ペルシャ猫の歴史はとても古く、はじめは貴族階級のペットとして可愛がられていました。
ペルシャ猫が生まれた時代ははっきりとはわかっていませんが、16世紀にトルコ経由でイタリアへ入った長毛の猫がペルシャではないかという説があります。
また、近年の遺伝子解析研究ではペルシャという猫種は西ヨーロッパで成立したという説も出ています。
いずれにせよ、とても古くからペルシャ猫が愛されてきたことがわかりますよね。
その後、18世紀にはヨーロッパ各地の上流家庭で飼われる人気のペットとなり、キャットショーにも出るようなりました。
19世期にはアメリカに輸入され、各地にペルシャ猫の存在が知られていくことになります。
20世紀には、よりペルシャ猫の鼻を短くするための交配が行われます。そこでより鼻の短いエクストリームタイプのペルシャ猫とトラディショナルタイプのペルシャ猫にわかれました。
極端に鼻が短いと健康上に問題が出ることもあるため、一般家庭ではその心配が少ないトラディショナルタイプのペルシャ猫が人気のようです。
◆ペルシャ猫はおっとりマイペース
ペルシャ猫はとても穏やかな性格で、上品と言われるのもうなずけるほど人との距離を上手にとります。
高貴な印象から「性格がきつそう」や「わがままなのではないか」などと言われることがありますが、実際はそんなことはありません。おっとりのんびりとしていて、猫らしいマイペースさとたまに見せるなつっこさが魅力的な猫です。
◆毛のカラーバリエーションが豊富なペルシャ猫
ふわふわで長い毛が特徴的なペルシャ猫ですが、そのカラーバリエーションの豊富さも魅力のひとつです。簡単に毛色をご紹介しますね。
<ソリッド>
単色で模様も入りません。カラーはブラック、ホワイト、クリーム、レッド、ブルーなどがあります。
<パーティーカラー>
複数の色が混ざり合っている毛色です。
<シルバー&ゴールデン>
ペルシャの中でもこのシルバーやゴールドの色味を持つ猫を「チンチラ」と言います。その色味によって、チンチラ・シルバー、チンチラゴールデンにわけられます。
<キャリコ&バイカラー>
ホワイトのメインカラーにレッドやブラックが入る毛色です。カラーの組み合わせには、ブラックレッド&ホワイト、ブラック&ホワイト、ブルー&ホワイト、レッド&ホワイトなどがあります。
<スモーク&シェーデット>
スモークの名の通り、動くと下毛の白が見えて「煙のよう」に見える毛色です。くすんだカラーで汚れが目立ちにくいということで人気があります。
カラーはブラック・スモーク、レッド・スモーク、ブルー・スモーク、クリーム・スモークなどがあります。
<タビー>
メインのカラーに濃い色の縦じまが入る毛色です。カラーはブルー・タビー、レッド・タビー、ブラウン・タビー、シルバー・タビーなどがあります。
◆初めてペットを飼う方にもおすすめ
ペルシャ猫はその穏やかな性格から飼いやすいと人気です。
めったに鳴かない猫なので、「静かに過ごしたい」という人や、マンションやアパートに住む人にはぴったりな猫ですね。また、ほかの猫よりもペルシャ猫は睡眠を多くとります。ですから構いすぎはNGですが、お留守番は心配なくさせられそうです。
興奮してしまう、ずっと鳴いてしまうなどの心配が少ないので、ペット初心者の方にも飼いやすい猫ですよ。
ペルシャ猫を迎える環境づくり
ペルシャ猫を飼うと決めたら、まずは子猫を迎えるための準備が必要です。ペルシャ猫が過ごしやすい環境にはどんなものが必要なのでしょうか。
価格や迎え入れ方法にも触れながら、子猫を飼うために必要なことをお話していきます。
◆ペルシャ猫に出会える場所
ペルシャ猫を迎える方法は3つあります。ペットショップで購入する、ブリーダーから購入する、里親制度を利用する、の3つです。どこで迎えるかによって値段は大きく変わりますが、ペルシャ猫の相場はだいたい18万円くらいです。
<ペットショップ>
ペットショップの一番のメリットは気軽に立ち寄れるところです。予約も特に必要ないので、自分のペースでゆっくりと選ぶことができます。また、様々なペットショップに訪れて、コストや衛生面・スタッフの対応などを比較することもできるでしょう。
デメリットは、よく見る展示式の販売方法が猫のストレスになっていることもあります。また、必ずしもペルシャ猫に詳しいスタッフがいるとも限りません。
<ブリーダー>
ブリーダーのメリットはじっくりとペルシャ猫と触れ合って選べることや生まれてからの様子、親猫の特徴などを詳しくブリーダーから聞けるという点です。性格で気になること、育てる上でのポイントなど、飼う上で役立つ情報がゲットできますよ。
デメリットとしては、予約を取らないと見学に行けないところです。人気のブリーダーになると「予約待ち」になっていることもあります。
また、中にはお金儲けだけを目的に悪質な環境で繁殖をしているブリーダーもいます。飼い主さんの見極めが大切になってきます。
<里親制度>
里親として迎えるメリットは、ペットショップやブリーダーよりもはるかに費用を抑えられることです。また、小さな命を救うことができます。
デメリットとしては、必ずしも希望のペルシャ猫を譲り受けることができるわけではありません。また、飼い主さんと急に別れたことで人間不信になっている子もいます。病気を持っている子もいるかもしれません。そこをすべて受け入れる環境や覚悟が必要です。
◆飼う前に必要なもの
ペルシャ猫に限らず、猫を飼う上で必要になるものは、トイレ、フードトレイ、水の容器、爪とぎ、猫用の爪切り、ブラシなどのお手入れ用品などです。
ペルシャ猫の特徴に沿って、選び方をご紹介しますね。
<トイレ>
ペルシャ猫は毛が長く、足が短めなので、広めで高さがあまりないオープントイレがいいでしょう。オープントイレはにおいがこもりにくく、尿に異常があった際も発見しやすいのでおすすめです。
トイレに使う砂には、環境にやさしいおからでできたものや紙でできたものがあります。また、防臭効果のある砂などもあるのでにおいが気になる方は調べてみるといいですよ。
<フードトレイ>
フードトレイには様々な種類があります。食べやすいように高さのあるトレイやひげが邪魔にならないつくりのトレイもあります。
選ぶときの注意点としては、プラスチック製の容器は選ばないことです。プラスチック製ですと、猫がえさを食べ終わった後にバクテリアが繁殖しやすいといわれています。陶器製やステンレス製のものをおすすめします。
<水の容器>
フードトレイ同様に高さのある容器もあります。衛生的にもこちらを選ぶといいかもしれません。ペルシャに限らず、飼い主さんが飲んでいるマグカップの水を欲しがる猫もいます。中には台所や花瓶の水に興味を示す猫もいます。やはり衛生的にはよくないので、猫がどうしてもそこで飲みたがるようであれば、その近くに水のトレイを置いてあげるのも手ですよ。
<爪とぎ>
段ボール製の爪とぎがよく見られますが、猫の中には段ボール製では爪を研がない子もいます。始めからちゃんとした爪とぎを選ぶのではなく、100均などで売っている安価なもので試してみるのもいいでしょう。
<ブラシ>
ペルシャ猫は長毛種なので毎日のブラッシングは欠かせません。絡まりをほどくピンブラシといらない毛を取り除いてくれるスリッカーブラシ、毛流れを整えてつやを出す仕上げ用のコームがあるといいですよ。
ペルシャ猫の毛は絡みやすいので、グルーミングによっておなかに毛玉がたまってしまうことがあります。
ブラッシングはその予防になりますので大切にしてくださいね。
◆ペルシャ猫に適した環境とは?
<室温>
日本は高温多湿ですから、夏場の室温管理が大切です。猫は基本的に自分で過ごしやすい場所を探しますが、とはいえ真夏は熱中症も心配になりますよね。
暑い日はエアコンを28度程度の寒くなりすぎない温度でかけて、猫が調整のために移動できるようなるべくドアはあけておいてあげましょう。
冬場は加湿器をつけるなど、乾燥に注意してあげてください。
<設備>
ペルシャ猫はとにかくゆっくり寝ることが大好きです。落ち着いて寝られる部屋や寝床を用意してあげましょう。
また、キャットタワーを用意するおうちもありますが、ペルシャ猫に限っては必要ないでしょう。自分にとって適度な高さの家具の上でくつろいでいるのが好きな猫ですから、けがを防ぐために家具を固定してあげるくらいで大丈夫です。
ペルシャ猫の飼い方ポイント
まったりとした性格のペルシャ猫ですからそこまで手はかかりません。ですが、健康を守るためにえさや適度なコミュニケーション、お手入れは欠かせませんよ。
◆えさのポイント
ペルシャ猫はほかの猫に比べて運動量が少ないため、肥満になりやすい傾向にあります。
肥満防止を狙いにしたキャットフードを選ぶといいでしょう。また、美しい毛を維持するために、ビタミンB群、アミノ酸、不飽和脂肪酸を含むものもおすすめです。
ペルシャ猫は口が小さいので小ぶりなフードを選んであげてくださいね。
◆運動や遊びのポイント
ペルシャ猫は運動量が少なく、キャットタワーのような高いところに上ることもありません。だいたい人間の目の高さでゆったりと過ごしていることが多いです。
ですが、たまには運動も大事ですし、飼い主さんと遊ぶことでストレス発散にもなります。毎日少しの時間でいいので、ねこじゃらしなどで遊んであげてください。
◆毛のお手入れポイント
ブラッシングは毎日朝晩2回が好ましいです。長毛種向けのブラシを使用しましょう。まずはピンブラシで毛の絡まりを優しくほどき、スリッカーブラシやコームで毛流れを整えましょう。毎日のブラッシングを怠ると毛が絡まってしまい、美しい毛を切らなくてはいけなくなることも。
また、カットも月に1回連れて行ってあげるときれいな毛並みが維持できるでしょう。
◆しつけのポイント
ペルシャ猫は賢くしつけもしやすいほうです。子猫の頃からコミュニケーションをしっかりとり、いい・悪いの区別がつくようにするのがポイントです。
賢いとはいえ猫ですから、根気よく繰り返し教えてあげるのが基本です。どなったりたたいたりは人間同様、逆効果です。絶対にやめてくださいね。
まとめ
お人形さんのように上品でおとなしいペルシャ猫。その性格や特徴をきちんと理解し、環境を作ってあげることが一緒に暮らす上でとても大切になります。
同じ猫種でも、それぞれ個性があります。迎え入れたペルシャ猫とまったりとした癒しライフを満喫するためにも、飼い主さんのペルシャ猫への理解が大切です。よく観察し、コミュニケーションを充分にとって美しいペルシャ猫で癒されてくださいね。
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