1.子猫にお風呂は必要なのか
1-1.いつからお風呂に入れてもいいのか
1-2.子猫にノミがいる場合の対処法
1-3.お風呂の頻度
【掲載:2020.07.12 更新:2022.11.01】
子猫にお風呂は必要なのか
猫はキレイ好きで常にグルーミングを自分で行っていることからも、頻繁にお風呂に入れる必要はないと考えている飼い主さんも多いことでしょう。
そして猫は汗もほとんどかきませんので、清潔が保たれているのも事実です。
しかし子猫は母猫に舐めてもらうことでしか、自分の毛並みを整えることができないので、まだグルーミングができない子であれば、当然お風呂に入れる必要性が出てきますよね。
また、子猫を迎え入れる際に先住猫が居る場合は、感染病を防ぐ目的でもまず子猫を清潔にしてあげることも大切です。
このようなことからも、子猫にお風呂が必要なことが分かりますが、迎え入れた時点でお風呂に入れて良いのか、どれぐらいの頻度でシャンプーをするべきか、悩むところですよね。
子猫をお風呂に入れたいと思った場合、飼い主さんはどのようにして子猫の清潔を保てば良いのでしょうか?
◆いつからお風呂に入れてもいいのか
まずは子猫をいつからお風呂に入れて良いものなのか、疑問に思っている飼い主さんは多いことかと思います。
子猫と言っても生まれたての猫ちゃんも子猫ですし、生後6ヶ月ほどでもまだまだ子猫と呼べる年齢です。
生まれたての子猫や生後1ヶ月程度の産まれて間もない子猫は、免疫が低く体温の調節ができないので、急激な温度の変化によって体調不良を起こしてしまうことがよくあります。
どんなに体温に近い温度でお風呂に入れたとしても、被毛についた水分はどんどん温度が下がっていきますので、そのまま子猫の体温まで奪ってしまうのです。
寒さで震えるなどの状態が続き、最悪の場合命に関わることもあるので、産まれて間もない子猫はお風呂に入れるべきではないことが分かりますよね。
母猫と一緒に育てられている子猫は、生後2ヶ月ぐらいまでは、母猫の初乳に含まれる抗体(移行免疫)により、さまざまな感染症から守られています。
しかし、この効果は2ヶ月程度しか続かないので、猫が感染症にかからないためにも、生後2ヶ月ぐらいのワクチン接種が推奨されています。
ですので、ある程度体ができあがり、初めてのワクチン接種が無事に済んだ頃が、安心して子猫をお風呂に入れられるタイミングであると言えるでしょう。
◆子猫にノミがいる場合の対処法
子猫を迎え入れるきっかけとして、野良の子猫を保護して迎え入れた際、体にノミがたくさん寄生していたらどうでしょうか。
「さすがにこれはお風呂に入れて、念入りにシャンプーしたい…」と、思ってしまうことでしょう。
ですが前述した通り、免疫力が低く体温調整のできない産まれたての子猫であれば、素人判断でお風呂に入れるのは、大変危険です。
お風呂に入れるより先に動物病院へ連れて行き、健康状態をチェックしてもらった上で、適切な治療を優先してもらうようにしてください。
生後2ヶ月以上の子猫であっても、シャンプーだけではノミが取り切れないことも多いので、やはり獣医師さんに相談することをおすすめいたします。
◆お風呂の頻度
初めてのお風呂がそつなくこなせたのなら、その後のお風呂に入れる頻度は、飼い主さん次第とも言えます。
子猫であっても生後1、2ヶ月程度でグルーミングの真似事をするようになりますので、本能的に自らの毛並みを整えるようになっていきます。
外に出ることのない子猫であれば、頻繁にシャンプーをする必要はありません。
ただ、まったくお風呂に入れない状態が続いてしまえば、どんどんお風呂が嫌いになってしまうので、子猫の時期は3ヶ月に1回程度の頻度でお風呂に入れてあげるようにしましょう。
ですが子猫が長毛種の場合、毛玉や汚れが通常よりも気になるはずですので、回数を増やして1、2ヶ月に1回程度はシャンプーを心掛けてあげると良いかもしれません。
子猫のお風呂の入れ方
子猫は成猫よりも体が小さいので、お風呂に入れる際には細心の注意を払ってあげなくてはいけませんよね。
実際にお風呂に入れる際には、どんなことに飼い主さんは気を付けるべきなのでしょうか?
◆お風呂の事前準備
子猫をお風呂に入れると決めたのなら、何よりも時間をかけずに効率よく済ませることが大切です。
子猫の爪が伸びているのなら、飼い主さんが引っ掻かれないように爪切りをしておき、円滑にシャンプーができるように、事前にブラッシングをしておくと良いでしょう。
そして湿気を含んだ耳垢が耳の奥に詰まってしまうと、中耳炎になってしまう可能性もあるので、耳掃除もしてあげてください。
あとはネコ用のシャンプーと、子猫が入る大きさの洗面器、バスタオルなどを用意しておけば、事前準備は完璧です。
◆入れ方(温度や手順など)
猫の体温は38度前後なので、お風呂に入れる際のお湯は、体温に近いぬるま湯を洗面器や猫用のバスタブに用意してあげてください。仔猫がびっくりしたり、目や耳に水が入ってしまう恐れがあるため、シャワーのお湯を直接当てるのはなるべく控えたほうがよいでしょう。
夏場であれば35度前後、冬場であれば38度前後が理想的です。
まずは手足を洗面器に入れ、様子を見つつ、首元から背中、尻尾にかけて濡らしていき、全身の毛に水分が行き渡るようにしていきます。
そしてネコ用シャンプーを泡立てて、マッサージをするように優しく首から下を洗ってください。
顔は濡れた程度で拭う程度で大丈夫ですので、シャンプーは首から下を意識して洗うようにしましょう。
◆嫌がる時の対処法
子猫がどうしてもお風呂を嫌がる場合は、無理矢理洗おうとしてしまうと、どんどん水やお風呂が嫌いになってしまいます。
元々猫は水が苦手な動物でもあるので、子猫時代の最初のお風呂こそが肝心です。
水に慣れさせる目的で、最初は手足を濡らすようにし、徐々に水に濡れることに抵抗を感じなくなってきたころに、洗面器のお風呂にチャレンジしてあげてください。
できれば子猫を押さえる人、洗う人と作業を分担して行うと、スムーズにお風呂に入れてあげることができるので、二人がかりでシャンプーをしてあげるのもおすすめです。
それでもお風呂に入れることが難しいと感じたときは、硬く絞った濡れ(蒸し)タオルで優しく全身を拭いてあげましょう。
子猫の乾かし方
お風呂で子猫を洗った後は、濡れた被毛がどんどん体温を奪っていきますので、素早く乾かすことが必要になってきます。
シャンプーの泡をしっかりと洗い流し終えた後は、バスタオルでタオルドライをして全身の水気を取り、ドライヤーでしっかりと被毛の水気を飛ばして、素早く乾かしてあげてください。
ドライヤーを嫌がる場合には、昼間にお風呂に入れて日光に当てて乾かす、暖かい部屋で自然乾燥させるなどの方法を用いて、被毛の水分を飛ばすようにしましょう。
子猫をお風呂に入れる際にしてはいけないこと
子猫を安全にお風呂に入れてあげるためにも、いくつかしてはいけないことがあります。
ぬるま湯で子猫の体を濡らす際には、口や鼻、耳などにお湯が入らないように気を付けてあげてください。
子猫の口や鼻にお湯やシャンプーが入ってしまうと、自分で上手に吐き出すことができず、喉に詰まらせてしまう可能性があります。
そして耳にお湯が入ってしまうと、耳垢に水分が含まれて中耳炎になってしまう恐れもありますよね。
このようなことからも、子猫をお風呂に入れる際には、しっかりと顔にお湯がかからないようにガードし、子猫がお風呂を嫌いになるようなリスクを回避してあげましょう。
子猫用のシャンプーってあるの?
お風呂に猫を入れるとなったときに、必ず用意しておくべきシャンプーですが、ペット用のシャンプーがないからといって、人間用のシャンプー剤を使用するのはNGです。
私たちが使うシャンプーは香りも強く、刺激が強いので猫の皮膚には合いません。
そして通常のネコ用のシャンプーを、子猫に使用することはできますが、商品を選ぶ際には「子猫用」や、「低刺激」とうたっている商品を選ぶと良いでしょう。
洗浄成分が100%が植物生まれで、アルコールフリーの商品だと安心して使用できるので、初めてネコ用のシャンプーを購入する際は、成分をしっかりとみて購入してくださいね。
まとめ
猫は被毛が濡れるのを極端に嫌う動物なので、子猫のときからお風呂に慣れさせることはとても大切です。
ペットの中でも頻繁にシャンプーをする必要こそありませんが、それでも一年に数回はお風呂に入れて清潔を保ってあげたいものですよね。
子猫をお風呂に入れるときは、事前準備やお湯の温度、極力時間をかけないことを意識しなくてはいけません。
とくに初めてのお風呂で、今後その猫ちゃんがお風呂嫌いになるかの分かれ道となりますので、慎重に作業を進めてあげてくださいね。
お風呂タイムは猫ちゃんとのスキンシップの時間にもなりますので、たくさん声をかけてリラックスをさせてあげながら、信頼関係を築いてみてはいかがでしょうか。
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