猫のトリミングはどこでできる?グルーミングとの違いと必要性

2020.08.15

猫のトリミングはどこでできる?グルーミングとの違いと必要性

トリミングといえば、多くの人は犬を思い浮かべるでしょう。実際、ペットサロンなどでトリミングを受けているのは、犬がほとんどです。トリミングとは本来、ペットの毛をカットすることを意味しますが、日本ではブラッシングやシャンプー・リンス、爪切りや肛門腺絞りなども含めてトリミングと呼んでいます。ここでは、猫のトリミングについて、グルーミングとの違いや必要性、どこでできるのかなどをご紹介します。

ペットのトリミングとは

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◆トリミングとは

「トリミング」とは、「一部を取り除く」という意味の「トリム」という英語を語源とする言葉です。
ペットのトリミングとは、ペットの毛をカットすることを指し、ハサミやバリカン、トリミングナイフなどを使って行います。
トリミングを行う人のことを「トリマー」と呼びます。

◆トリミングとグルーミング

猫の飼い主さんは「グルーミング」という言葉になじみがあるでしょう。
猫の飼い主さんにとっては、猫が自分で毛づくろいをすることがグルーミングだからです。
グルーミングは「毛づくろい」「身づくろい」という意味の英語ですから、この認識は正しいといえます。
グルーミングは人が髪や眉毛を整えることにも使われる言葉ですが、ペットのグルーミングは、毛のカットのほか、ブラッシングやシャンプー・リンス、爪切りや耳掃除などを指しています。
このように、本来、トリミングはグルーミングに含まれるお手入れですが、日本ではグルーミングに相当するお手入れを総称してトリミングと呼んでいます。
このため、海外ではグルーミングを行う人を「グルーマー」と呼びますが、日本では一般に「トリマー」と呼んでいます。

◆トリミングの目的

1つ目の目的は、被毛を清潔に保つことです。
毛が絡んだり抜け毛を大量に飲み込んだりすることを防止するためにブラッシングを行ったり、目のまわりの毛を整えることで目に毛が入り目やにが出ることを防ぎます。
2つ目は、病気やケガの防止です。
雑菌が繁殖しやすい肛門や尿道、傷口周辺の毛を清潔に保つことで、感染症のリスクを低減させます。
また、爪や足の裏の毛が伸びすぎると、肉球の機能が正常に働かなくなって滑ったり、爪がカーペットなどに引っかかったりして、怪我に繋がります。
3つ目の目的は飼い主さん目線のもので、美容やおしゃれです。
被毛を整えることで、愛猫のかわいさをより引き立てることができます。


猫のトリミングとは

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では、猫のトリミングとはどのようなものでしょうか?

◆どこで施術が受けられる?

犬のトリミングと同様、ペットサロンや動物病院で施術してもらうことができます。
ペットサロンは独立した店舗のほか、ペットショップや動物病院に併設されていることも多いです。
猫に施術を行わないペットサロンが多いので、あらかじめ猫を受け入れてくれるかを確認する必要があります。
動物病院では、猫が暴れないように鎮静剤を使用することもあります。

◆サービス内容

お店によってサービス内容は異なりますが、基本的な内容は、爪きり、耳掃除、毛のカット、シャンプー、ブローです。
爪切りや耳掃除は、オプションサービスとなっている場合もあります。
オプションとして、肛門腺絞りや歯磨き、足裏の毛のカットも受けることができます。

◆金額

トリミングの金額はお店によって異なりますが、犬の場合より高くなる傾向があります。
相場は、シャンプーのみの場合で4,000円~8,000円です。
長毛種は、短毛種より料金が高く設定されていることが多いようです。
カットや肛門腺絞り、爪切りなどは、1,500円~3,000円が相場です。
爪切りや肛門腺絞りは、500円程度で行う動物病院もあるので、かかりつけの動物病院に確認してみましょう。


ペットサロンの選び方

ペットサロンなどでのトリミングは、プロが行ってくれるので安心なイメージがありますが、犬と比べて猫のトリミングは普及していないため、お店を吟味する必要があります。

◆猫のトリミングができる

ペットサロンでは主に犬をターゲットとしているため、猫を受け入れていないお店もあります。
あらかじめ、近くのペットサロンを調べて、問い合わせをするとよいでしょう。
猫を受け入れていても、猫のトリミングに慣れていない場合もあります。
料金表に目立たないように小さく「猫のトリミングもできます」などと書かれているお店は、避けた方がよいでしょう。
猫のトリミング経験の豊富なサロンを選ぶようにしましょう。

◆猫の扱いが丁寧

社交性の高い犬に比べて、猫は一般的に内向的で、慣れない場所に行くことに大きなストレスを感じます。
猫の扱いが丁寧でなければ、猫へのストレスがさらに強くなります。
あらかじめお店を訪れて、トリマーをはじめとするスタッフの猫の扱いを見せてもらっておくことをおすすめします。

◆清潔な店舗

犬の場合にも言えることですが、ペットの体に触れるトリミングでは良好な衛生状態が求められます。
清潔な店舗であれば、スタッフも十分で掃除が行き届き、衛生意識も高いと言えるでしょう。
カットした毛や排せつ物が散らかっていないかのほか、ニオイについてもチェックしましょう。

◆スタッフの入れ替わりが少ない

スタッフが定着しないお店には、何らかの問題があると考えられます。
また、猫のストレスを軽減するためには、毎回同じトリマーさんに担当してもらえる方がよいでしょう。

◆猫について気になる点を伝えてくれる

トリミングは猫の体に触れるので、何らかの異常があれば気づくこともあります。
トリマーさんが、猫の病気やケガなど身体状態について、気になる点を教えてくれる店舗がおすすめです。
身体状態に気付くということは、猫の状態をよく観察してくれている証拠でもあります。

◆飼い主さんが立ち会える

猫は、縄張り意識が強く、慣れない場所が非常に苦手です。
慣れていない人には心を開かないことも多いので、トリミングには飼い主さんが立ち会うことをおすすめします。
飼い主さんが立ち会うことで猫のストレスが軽減され、暴れたりするトラブルを減らすことができます。
飼い主さんの立ち会いがなければトリミングを行わない店舗は、猫の特質を理解していると言えるのでおすすめです。

◆約款がきちんとしている

猫のトリミングを依頼する場合、約款や誓約書を取り交わします。
約款に、トリミング後に猫の体に異常が見つかった場合について店側からの十分な説明と対処法がきちんと記載されていることを確認しましょう。
猫は暴れたりすることも多いため、残念ながら、トリミング中やトリミング後に猫が死亡した例も少なくありません。
そのため、約款や誓約書には、猫が暴れて事故が起こっても責任は負わないという内容が記載されていることもあるので、確認しておきましょう。


猫にトリミングは必要?

猫は、自分で毛づくろいをしたり、爪とぎや古い爪の鞘を取り除いたりと、日頃「セルフグルーミング」を行っています。
そんな猫に、トリミングは必要なのでしょうか?
 

◆長毛種のサマーカットに

長毛の品種や毛が厚い猫の場合、夏の暑さ対策や熱中症予防のためにサマーカットをするのも選択肢の一つです。
被毛を短くしすぎると直射日光を受けて逆に熱中症の原因になったり、紫外線の影響が大きくなり、皮膚病になったりするので、プロに任せる方がよいでしょう。
また、被毛が短くなると、セルフグルーミングの際に皮膚を傷つける可能性もあります。
サマーカットをした場合には、皮膚の状態に気をつけてあげましょう。

◆家でできないお手入れに

トリミングの中でも、ブラッシングや爪切りなどは自宅でも行いやすいです。
毛玉ができやすい長毛種では、絡んだ毛玉をハサミでカットしなくてはならないことがあります。
猫の皮膚は非常に薄く傷つきやすいので、無理にカットしようとすると皮膚を傷つけてしまう恐れがあるため、無理をせずにプロに任せるとよいでしょう。
また、シャンプーやブローは自宅で行うこともできますが、水を嫌う子が多い猫のシャンプーは、難しい場合も少なくありません。
自宅では難しい場合には、シャンプーやブローもプロに依頼しましょう。

◆猫が嫌がる場合は無理強いしない

猫は、縄張り意識が強く、慣れない場所では非常にストレスを感じます。
特に、完全室内飼育をしている場合、外出自体がストレスとなることも多いです。
トリミング中に暴れたりするとケガや死亡事故などのトラブルにつながるので、猫が嫌がる場合には無理強いをしないようにしましょう。
また、病気やケガをして体調がよくない時や妊娠中、手術の後にはトリミングを行わないようにします。


まとめ

トリミングとは、毛のカットのほか、ブラッシングやシャンプー・リンス、爪切りや肛門腺絞りなどを行うことです。
猫は日頃からセルフグルーミングをしているので、通常は、ブラッシングや爪切り、肛門腺絞りを自宅で行ってあげれば十分です。
しかし、自宅でのシャンプーやブローが難しい場合や、長毛種のサマーカットや毛玉の処理などは、プロのトリミングを受ける方がよいでしょう。
ペットサロンなどでのトリミングは主に犬を対象としているため、猫のトリミングに慣れたお店を選ぶ必要があります。
残念ながら、トリミング中やトリミング後のケガや死亡事故の例が少なくないので、サロン選びには注意が必要です。
自宅でのお手入れに併せてプロのトリミングを上手く活用して、愛猫の健康や美しさを保ってあげましょう。



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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。

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