1.猫の「眉毛」ってどの部分を指す?
1.目の上に生えているヒゲ
1.眉毛のような模様
2.猫の眉毛にはどんな役割がある?
2.障害物を感知する
2.バランスを取る
2.空気の流れを感じ取る
3.猫の眉毛が折れてしまったけど大丈夫?
4.まとめ
猫の「眉毛」ってどの部分を指す?
猫に眉毛があるのかないのかを、考えたことのある方は多いのかもしれませんが、結論から言いますと猫にも眉毛はあります。
全身を毛で覆われている猫ですが、どこに眉毛があるのでしょうか?
◆目の上に生えているヒゲ
猫には人間のように目の上に眉毛が無いように見えますが、猫の顔をじっくり見てみると、目の上にヒゲのようなものが生えているのが目につきます。
猫のヒゲは鼻と口の間に生えているものといったイメージがあるので、目の上のヒゲのようなものが何なのか、気になったことのある方も多いのではないでしょうか?
これらは全て「ヒゲ」と呼ばれる毛となり、正確には「洞毛(どうもう)」や「触毛(しょくもう)」といった名前で呼ばれています。
そして生えている部位によってさらに細かい名前がつけられており、口の上に生えているヒゲを「上唇毛(じょうしんもう)」、口の端に生えているヒゲを「口角毛」と呼んでいます。
上唇毛は長いヒゲが片方に16本程度生えており、口角毛は片方に2本程度生えているだけなので、上唇毛に隠れて目立たず、気付き難いかもしれません。
この2つのヒゲはもっとも猫らしさを感じ、生えている場所からも一般的なヒゲとして認知されていますので、一番目につきやすいヒゲとも言えますよね。
ほかにも頬に生えているヒゲを「頬骨毛(きょうこつもう)」、アゴに生えているヒゲを「頭下毛(とうかもう)」と呼んでいます。
頬骨毛も口角毛と同じく2本程度生えているヒゲとなりますが、個体差があるようで生えていない子も居るようです。
頭下毛は通常の被毛と同じように短いので、数本生えているようですが、区別が難しいヒゲとも言えますよね。
眉毛にもヒゲが存在していると前述しましたが、眉毛に生えているヒゲは「上毛(じょうもう)」と呼び5~6本程度のヒゲが、猫のかわいらしい顔に凛々しさを与えてくれる存在となっています。
◆眉毛のような模様
一方で猫の中には、本当に人間の眉毛のような模様を持つ子も居ますよね。
そのような眉毛を持つ子は、あくまでも模様の一種となるので、人間の眉毛のように汗やゴミが入らないための働きをするわけでもありません。
猫の模様はいくつかの要因と、その要因に関連した遺伝子の組み合わせによって決定されますので、眉毛のような模様を持つ猫が珍しがられるのも当然ではないでしょうか。
眉毛のような模様が「八(はち)」の字であれば常に困り顔に見えますし、逆さの八の字であれば常に威厳たっぷりな凛々しい顔立ちに見えることでしょう。
それぐらい私たちにとって眉毛は、顔のパーツとして印象深いものとなっていますので、眉毛のような模様を持つ猫に魅了されてしまうのかもしれません。
猫の眉毛にはどんな役割がある?
猫にも眉毛が存在することが分かりましたが、私たち人間と形状の異なる眉毛となりますので、どんな役割があるのかも気になりますよね。
果たして猫の眉毛は、どんな役割を担っているのでしょうか?
◆障害物を感知する
猫のヒゲは被毛よりも奥深くの皮膚から生えており、その根元は血管や神経が集中しています。
そのためわずかな振動にも反応できるほど敏感で、さまざまな変化を感じ取るためのセンサーのような働きを担っている感覚器官となります。
猫をよく観察していると、ヒゲがピクッと動く姿を見たことがある方は多いと思いますが、猫の意思でヒゲは動かされているので、神経が通っていることがよく分かりますよね。
猫はこのヒゲを使って障害物への距離や幅を測っているとも言われていますので、視力が悪い猫にとって重要な器官とも言えるでしょう。
狭い隙間や暗い場所でもスムーズな動きができるのには、眉毛をはじめとしたヒゲがあってこそとも言えますよね。
そして目の上の眉毛は「反射弓」と呼ばれる神経で繋がっているので、眉毛が刺激を感知すると素早くまぶたを閉じて、大切な目を守る働きをするようです。
動体視力が優れていて暗闇でも目が見えるかわりに、近くの物が見えづらい猫にとって数本程度の眉毛であっても、猫にとっては重要な器官であることが分かります。
◆バランスを取る
猫はバランス感覚が優れた動物としても有名ですが、この感覚を保つためにも眉毛は重要な働きをしています。
眉毛をはじめとしたヒゲは、左右均等に生えており、神経がしっかりと通っていますので、上下の動きや瞬時に体制を変えるなどの動きにも、しっかりと対応できるといった仕組みです。
そしてヒゲは円を描くように丸みを帯びており、広げたり縮めたりしてバランスを取っているとも考えられています。
猫の俊敏で迷いのない動きに惚れ惚れしている方も多いとは思いますが、猫のヒゲがこんなにも影響をもたらしているとは驚きですよね。
◆空気の流れを感じ取る
猫の眉毛は空気の流れを感じ取ることができ、この力は猫が自分の周りにいる獲物を捕らえるときなどに発揮されます。
空気は目で見て感じ取れはしませんが、確かに流れや向きが存在していますので、そのわずかな変化をヒゲの先端で受け、神経を通して獲物の場所を感知します。
猫は獲物を見つけるとじっと狙いを定めて動きを止めますが、視力の低い猫が正確に獲物を仕留めることは、難しいのではと感じる方もいらっしゃることでしょう。
たとえ獲物がじっとしていたとしても、心臓が動き息を吸って吐いているだけでも、微量に空気は振動しているのです。
このわずかな空気の変化も猫の眉毛をはじめとしたヒゲは見逃しませんので、目が悪かったとしても猫の生活に支障を来たすことは無いと言えるのではないでしょうか。
また、獲物だけでなく自分の周りにいる敵も察知できますので、生きていく上で重要な働きをしていることがうかがえます。
猫の眉毛が折れてしまったけど大丈夫?
猫にとってとても重要な働きをする眉毛ではありますが、敏感でデリケートだからこそむやみに触れたり切ったりすることはご法度です。
愛猫の眉毛を見た際に、先端が折れている場合や、ちぢれている場合などは、そのまま放置して良いのかも気になるところですよね。
もしそのような状態の眉毛やヒゲを見つけたとしても、人の手で絶対に抜いてはいけません。
どんな状態であっても、根元にはしっかり神経が通っていることを忘れないようにしましょう。
神経が通っている状態でひっぱってしまえば、猫が痛みを感じますし、ストレスを与えてしまうだけなので、どんな状態であったとしても抜かないであげてください。
眉毛をはじめとしたヒゲは被毛と同じように換毛期があり、1年で2回ほど自然に生え変わる時期がやってきます。
眉毛は自然に抜けるものといった認識を持ち、全体的に薄い場合やなくなったときにも焦らないで、自然に生えてくるときを待つようにしましょう。
しかし、猫の中には換毛期でもないのに、眉毛が抜けてしまう子もいます。
そのような場合は病気やストレスなどが原因になっていることもあるので、しっかりと原因追及をすることも大切です。
猫の大切な感覚器官を守るには、飼い主さんによる日々の観察が重要となってきますので、愛猫とコミュニケーションを図りながら、眉毛の状況を把握してあげるようにしましょう。
まとめ
今回は猫の眉毛について、まとめさせていただきました。
猫好きの方であれば、普段から猫の顔をまじまじと見ている方も多いとは思いますが、眉毛が猫にあるのかないのかと問われれば、ヒゲしかないのでは?と考える方も少なくないことでしょう。
目の上に生えているそのヒゲこそが猫の眉毛となり、猫にとって特別な役割を持つ感覚器官であることがお伝えできましたでしょうか。
猫にとって眉毛をはじめとしたヒゲは、さまざまな情報を感知し判断材料のアイテムとして普段からフル活用していますので、猫が猫らしく生きるためにも人の手を加えてはいけない部分であることも分かりました。
もし愛猫の眉毛が折れていたり、ちぢれて抜けかけたりしていても、引っ張ることや抜くといった行為はしないであげてください。
ヒゲが猫にとって、ただのお飾りではないことを理解した上で、観察をしてみるとまた新たな発見があるかもしれません。
そして抜け落ちたヒゲは、幸運のお守りにもなると言われていますので、大切に保管しておくのもおすすめです。
これだけの機能を持ち合わせたヒゲであれば、確かに持っているだけで運が付きそうな気もしますので、猫ちゃんと一緒に暮らしている方は、抜け落ちているヒゲを是非探してみてくださいね。
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