猫にシャンプーは必要なの?洗う際の手順や注意点が知りたい!

2021.10.15

猫にシャンプーは必要なの?洗う際の手順や注意点が知りたい!

暇さえあれば自分の体をペロペロと舐めている猫ですが、キレイに毛並みが整えられているのであれば、人間のように毎日お風呂に入る必要性はないと思いませんか? 水に苦手意識を持つ猫ちゃんは多いですし、無理にシャンプーをする必要はないようにも感じますが、洗う必要がある場合にはどれぐらいの頻度でシャンプーをするのかも気になるところです。 猫が長毛種の場合、換毛期による抜け毛や汚れが気になった際には、シャンプーをしてあげても良いものなのでしょうか?

猫のシャンプーの必要性は?

シャンプーされる猫のイラスト

毎日せっせとグルーミングを行っている猫を見ていると、定期的なシャンプーは必要がないようにも感じますし、もともとキレイ好きな精神が備わっているので見習いたいぐらいですよね。

猫にとってグルーミングは体の清潔や機能維持を目的としていることもあり、本能的に行っていることからも、気持ちを落ち着かせてリラックスする効果があるとも考えられています。

そして汗腺が少ないことからも、ニオイの原因となりやすい細菌が皮膚に滞ることがなく、ザラザラとした突起の付いている舌で汚れを舐めとり、日中は陽の当たる場所で日向ぼっこをして、体全体を紫外線に当てて防臭効果を高めているようです。

もちろん猫自身がこのような循環を理解して行動しているとは考え難いですが、理にかなっていることからも、猫の行うグルーミングは効率がよく、それだけでシャンプーの必要性がかなり低くなると言えるでしょう。

猫にシャンプーの必要性があるかないかで考えれば、無いと言い切りたいところではありますが、個体によってはシャンプーが必要な場合がもちろんあります。

猫にシャンプーが必要になるときとは、どのような状況のときなのでしょうか。

◆長毛種の猫

もともと被毛が長い長毛種の猫は、毛と毛が絡みやすく、その場所が毛玉になりやすいので、毛玉防止のためにもシャンプーは必要と言えるでしょう。

猫ちゃん自身が頑張ってセルフグルーミングしたとしても、短毛種の猫より舐めとる毛がどうしても多くなってしまうので、体内にも毛玉ができやすくなってしまいます。

また、排泄をした際にも肛門付近の被毛が汚れやすく、放置してしまえば悪臭の原因にもなりますので、長毛種の猫ちゃんには健康維持のためにも定期的なシャンプーを心掛けてあげてください。

◆換毛期

猫の被毛には「シングルコート」と「ダブルコート」の毛種が存在し、ほとんどの猫がダブルコートの被毛を持ち合わせています。

ダブルコートの猫には換毛期といった、被毛の生え変わりの時期が存在し、その時期にはたくさんの抜け毛が出ることからも、シャンプーをしてある程度の毛を取り除いてあげるべきと言えるでしょう。

抜け毛が多くなればセルフグルーミングの頻度も多くなり、必然的に飲み込む毛の量も増えてしまいますよね。

日本では季節の変わり目となる春と秋頃に換毛期が訪れますので、抜け毛が気になり始めたらシャンプーをして、無駄な毛を取り除く手助けをしてあげるようにしましょう。

◆汚れがひどい場合

完全室内飼いで外に出ない猫ちゃんであれば、そこまで被毛が汚れる機会は少ないとは思いますが、何かしらの成分が体に付着して、愛猫がそれを舐めないようにとシャンプーをする場合や、外に出て汚れがひどい場合などにはシャンプーが必要となってきます。

また、アレルギーなどで皮膚に何かしらの症状が出ている猫ちゃんも、定期的なシャンプーが必要になりますが、皮膚の状態によっては症状が悪化する場合もあるので注意が必要と言えるでしょう。

ほかにも病気や高齢でセルフグルーミングができない猫ちゃんなども、自分でお手入れができないことにストレスを抱えている可能性があるので、ブラッシングやシャンプーなどのケアを飼い主さんがしてあげることもおすすめです。


猫のシャンプーのやり方

愛猫にシャンプーの必要性がある場合には、猫が信頼している飼い主さんがシャンプーをしてあげるのが一番です。

しかし、ほとんどの猫ちゃんは水が苦手なので、お風呂場や洗面所に連れていくのも一苦労と感じている飼い主さんも多いことでしょう。

シャンプーをする際には、どんなポイントを押さえつつ、愛猫に負担をかけないようにすれば良いのでしょうか。

◆準備するもの

猫のシャンプーはどれだけ時間をかけないかが勝負なので、事前準備がとても重要となってきます。

お風呂場では猫用(子猫用、ペット用など)シャンプーと洗い上がりに使用するタオルを何枚か準備しておくようにしましょう。

そして猫がパニックになって暴れた際に、お互いに怪我をしないために爪を切っておくことも大切です。

シャワーからお湯を出すときにも、いきなり冷たい水や熱いお湯が出てしまうといけないので、ぬるま湯(36~38度程度)が出るように調整しておきましょう。

◆事前にブラッシングを行う

事前に爪を切るといったようなケアも大切ですが、ブラシを使ってブラッシングを同時にしておくこともおすすめです。

猫の毛は細く絡まりやすいので、ある程度の抜け毛を事前に取り除いておかないと、水分を含んだときに毛と毛が絡まり合い、絡まった毛が引っ張られて痛い思いをさせてしまいます。

絡まってしまった毛は乾かすときにも毛玉になりやすいので、手間にはなりますが必ずシャンプーの前のブラッシングを心掛けてあげてください。

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◆しっかりと被毛を濡らす

猫の被毛は水分を弾きやすいので、しっかりと皮膚までお湯を行き渡らすように濡らすことも大切です。

皮膚まで水分が行き渡らないと、皮膚に直接シャンプーが浸透してしまうので、いくら猫用の商品を使用したとしても、猫ちゃんによっては刺激を感じる子も居るかもしれないので、顔まわりや耳の中以外はしっかりと濡らしてからシャンプーをしてあげましょう。

◆シャンプーは泡立ててから

シャンプーはボトルから出してそのまま猫の体に付けるのではなく、少しでも負担が軽減できるように、しっかりと泡立ててから汚れの目立つ箇所順に泡をつけていきます。

手足の裏やお尻周り、そしてグルーミングが疎かになりがちな、首元や背中、お尻の付け根などの被毛を優しく撫でるようにし、水分と泡を徐々に調和させるイメージで洗ってあげましょう。

顔まわりはとくに猫が嫌がりますので、シャワーは直接かけずにお湯を含ませたスポンジやタオルなどで優しく拭き洗いをしてみてはいかがでしょうか。

◆ドライヤー

シャンプーが終わったら乾いたタオルで全身の水分を拭き取り、素早く被毛を乾かさなくてはいけません。

しかし、猫の被毛はダブルコートが大半なので、なかなか水分が蒸発しにくく、どうしてもドライヤーをかける時間が長くなってしまいます。

ドライヤーの音を嫌がる子はとても多いので、シャンプーのストレスを軽減させるためにも、スピーディーに作業を終わらせることを心掛けましょう。

低音にセットし、ドライヤーの風を当てながら飼い主さんの空いている手で、猫の毛をかき分けながら、空気を含ませるようにして乾かすと時短に繋がります。


猫のシャンプーの注意点

シャンプー後の猫

シャンプーは猫が望んで行うわけではなく、ある意味飼い主さんの感覚が重視されるので、極力ストレスを与えないように行うことがコツと言えます。

ほかにシャンプーをする際に、注意しておくべきことはどんなことなのでしょうか?

◆人間用のものは使わない

猫にシャンプーをする際には、人間用の商品を代用するようなことはせず、必ず猫用のもの、またはペット用のものを選んであげてください。

人間用のシャンプーは添加物も多く、香りの強い香料もたっぷり含まれているので、鼻の利く猫には不向きです。

猫にはなるべく低刺激で無添加のシャンプーを選ぶようにし、皮膚や被毛に使用しても安心できるものを使用しましょう。

◆しっかりと洗い流す

猫への負担を気にするあまり、シャンプーをする時間を短くしようとして、仕上げのすすぎを疎かにしてしまうと、毛と毛の間に泡が落としきれず残ってしまうことがあります。

猫は気化熱を利用し必死にグルーミングをして被毛を乾かそうとするので、洗い残しのシャンプーまで舐めとってしまう可能性も否めません。

猫用のシャンプーであれば、舐めても安心な成分で作られてはいますが、飲食用に作られているものではないので、極力体内に取り込まない方が安全と言えるでしょう。

時短も大切ですが、愛猫の健康を考慮する上でも、シャンプーは最後までしっかりと洗い流してあげてください。

◆嫌がる場合は無理に行わない

猫にとって必要性を感じないシャンプーは、体全体で抵抗するほど嫌がっているようであればシャンプーを中断し、無理に続行することはやめておきましょう。

そのまま無理矢理シャンプーされてしまえば、今後も同じ状況に直面したとき、多大なストレスがかかってしまう上に、さらに抵抗して全力で阻止しようと試みる子も居るはずです。

シャンプーをこれ以上嫌いにさせないためにも、少しずつ慣れさせて恐怖心を与えないことが一番効率の良い方法と言えるでしょう。


猫のシャンプーが難しい場合は

シャンプーを無理矢理愛猫に行わなかった場合、何かしらの理由でシャンプーをする必要性が出てきたとき、どのような方法で清潔を保てば良いのでしょうか?

◆トリミングサロンに任せる

自分でのシャンプーに不安を感じるようであれば、プロに任せるのもおすすめです。

トリミングサロンや、トリマーが居る動物病院などを利用し、愛猫への負担を最小限に抑えましょう。

◆ドライシャンプーを活用する

とにかく水が苦手な子であれば、ドライシャンプーを活用してみてはいかがでしょうか。

泡タイプの商品も多く、汚れた箇所だけスポット的に使用できますので、シャンプーが嫌いな猫ちゃんにも安心して使用できますよね。

低刺激のものや、リンス成分が含まれたリンスインシャンプーなども販売されていますので、猫ちゃんの性格に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。

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まとめ

猫にとって定期的なシャンプーは絶対的に必要なわけではありませんが、長毛種の猫ちゃんや何かしらの理由によって汚れが目立つときなどは、普段からグルーミングを怠らない猫ちゃんであっても、シャンプーが必要となってきますよね。

シャンプーをする際にはしっかりと事前準備をし、猫ちゃんに無理をさせない洗い方を心掛け、できるだけ短い時間で終わらせるようにしてあげましょう。

良い子にしてシャンプーができたのであれば、ご褒美を与えたり褒めたりして、たくさん可愛がってあげてくださいね。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。

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