【掲載:2022.03.09 更新:2026.02.06】
シャム猫の特徴

気品漂う美しい容姿のシャム猫ではありますが、名前は知っていても実際どんな特徴のある猫なのか、詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。
まずはシャム猫の特徴について解説していきますので、どんな歴史があり、どんな特徴があるのかを知っていきましょう。
◆歴史
シャム猫はタイ王国原産の、スリムなボディを持ったオリエンタルタイプの短毛種となり、その歴史は1300年代までさかのぼります。
日本では当たり前のように「シャム」と呼ばれる純毛種の猫となりますが、この名前の由来はタイ王国の正式国名が、1939年まで「Siam(サヤーム)」と呼ばれていたことが挙げられます。
その国名を日本では「シャム」、英語圏では「サイアム」と呼ぶようになったことがきっかけとなり、タイ王国原産の猫を日本では「シャム猫」、海外では「サイアミーズ(Siamese)」という名前で親しまれてきたそうです。
そして、シャム猫という呼び方をしているのは日本だけとも言われており、当たり前として知られている言葉が、日本と海外で違いがあることにも驚きですよね。
また、原産国であるタイではシャム猫を「ウィチアン・マート」と呼び、「月(黄金)のダイアモンド」という意味を持つことからも、シャム猫がいかに高貴な猫であるかがうかがえるのではないでしょうか。
タイでは王族や貴族、寺院の僧侶などの高貴な血筋の人間のみ、シャム猫を飼うことが許されるといった、尊い扱いを受けてきた猫とも言われています。
1884年にイギリス本国へ渡り、1890年代に入るとイギリスからアメリカへたくさんのシャム猫が輸入されるようになったことにより、明治時代には日本にもシャム猫が輸入されるようになったので、現代でも気品漂うシャム猫が日本で愛されて続けているのかもしれません。
◆見た目の特徴
シャム猫はオリエンタルタイプで短毛の猫種となりますが、頭は小さめでくさび型(逆三角形)となり、胴体と四肢が細長い上に筋肉質な体型をしているので、細身でスタイルの良い猫種といったイメージが強いといえます。
そして白を基調とした毛色に対して、ダークなポイントカラーが見られることも最大の特徴となり、顔の中心や耳、手足や尻尾の先といった場所にのみポイントカラーが出ることと、神秘的なブルーの瞳もシャム特有の特徴といえるでしょう。
◆体重
体重は、オスで3.5kg~6㎏、メスで3kg~5㎏の中型の猫です。
◆寿命
シャム猫の平均寿命は、15~20年です。
猫の平均寿命は、一般に15年程度と言われており、2025年の保険会社の調査によると14.5歳となっています。
シャム猫は、猫としては長寿の方といってよいでしょう。
シャム猫の毛色
◆ポイントカラー
ベースの毛色は白っぽいベージュですが、やはりシャム猫といえば、ポイントカラーです。
産まれたばかりの子猫時代は真っ白の被毛に覆われていますが、徐々に体温が低い耳や尻尾の先などからポイントがつき始め、その後成猫になるにつれて特徴的なポイントカラーが生じるといわれています。
ポイントカラーとは、顔、耳、脚先、しっぽ、オスの睾丸の濃い色を指します。
ポイントカラーは、成長につれて変わっていき、生まれたばかりの子猫は非常に薄いか、ポイントカラーがありません。
シャム猫のポイントカラーは、「シールポイント」「ブルーポイント」「ライラックポイント」「チョコレートポイント」の4種類があります。
シャム猫は「サイアミーズ遺伝子」と呼ばれる遺伝子をもっており、この性質により温度によって毛色が変化します。
シャム猫の性格

◆おしゃべり好きな猫
高貴で尊い扱いを受けつつ、現代にもしっかりと命を繋げてきたシャム猫ですが、優雅で上品なイメージが強いからこそ、性格は気高くおとなしい、と思っている方が多いのではないでしょうか。
しかし、シャム猫と一緒に暮らす方々から聞こえる声は、「シャム猫はとてもおしゃべり好きな猫」という言葉です。
シャム猫がおしゃべりな猫と言われる所以は、以下のような理由からきているのではと考えられています。
◆実はとっても甘えん坊
高貴な血筋の人間のみ飼育が許されていたシャム猫なので、シャム猫自身の性格も高貴で気高く、ワガママな性格をしていると思っている方も多いはずです。
シャム猫は非常に高い繁殖力を持ち、両親からの遺伝を色濃く受けることも知られてはいますが、もともとの性格は感受性が豊かでとても賢い猫と言われています。
そのため人間と暮らしてきた個体は、飼い主さんに対しての忠誠心が強く出ることからも、犬っぽい性格と表現されることも多いようです。
飼い主に対しての愛情が強く出る上に、「たくさん甘えたい」「構ってほしい」などの感情も素直に表現してくるので、見た目に反して甘えん坊といったギャップも、シャム猫が人気の理由なのかもしれません。
自分の気持ちを伝えるために、言葉にして声に出すので、このようなことからもおしゃべりな猫と言われているようです。
人に懐かないイメージの強い猫ではありますが、自ら歩み寄ってきてくれる猫ちゃんであれば、猫好きな方もメロメロになってしまうことでしょう。
◆好奇心旺盛でいたずらっ子
甘えん坊といった意外な一面を持つ反面、子猫時代のような好奇心を成猫になってからももち続けているので、好奇心旺盛な性格は一緒に居て飽きることがありません。
飼い主さんとコミュニケーションをとることは、「遊んでもらっている」「愛情を返してもらっている」と受け取っているはずですので、何か芸を教えてあげれば喜んで応えてくれるはずです。
しかし、賢くて好奇心旺盛な性格が故に、いたずら好きな一面が色濃く出てしまうこともあるので、その防止を目的とした生活環境を整えておくことをおすすめします。
遊びに夢中になったり、もっと遊んだりして欲しい時にも、鳴き声を出して催促してくるなど、そのような面もおしゃべりな猫と思わせてくれますよね。
◆活発で運動量が多い
もともと好奇心旺盛な性格をしているシャム猫は、普段から活発に行動することが多いので、運動量が普通の猫よりも多いです。
また、甘えん坊で寂しがりやのイメージも定着していることから、眠っている時間以外は飼い主さんの後を追いかけたり、興味を示したものに対して遊んだりなど、常に体を動かしているといった珍しい猫ともいえるでしょう。
その際に何かしらの要求があれば、言葉にしてきても不思議ではないですよね。
特に高い場所を好む傾向がありますので、健康や筋肉質のスタイルを維持するためにも、上下運動ができるような工夫が飼育環境下の中で必要になってきます。
シャム猫がかかりやすい病気
◆肥満細胞腫
肥満細胞という白血球の一種である細胞が、腫瘍化する病気です。
皮膚型と内蔵型の2タイプが存在し、それぞれの発生頻度は同程度です。
猫の皮膚腫瘍では、皮膚型の肥満細胞腫が最も多いです。
よく発症するのは頭部や顎の部分ですが、リンパ節や脾臓への転移がないかをチェックする必要があります。
原因が明確になっていないため、予防は難しいです。
シャム猫は皮膚型が起こりやすい品種なので、皮膚にできものがないかを日常的にチェックしてあげましょう。
転移前に外科手術を行うと、予後(余命)が長くなります。
◆白内障
白内障は、目の中の水晶体の一部または全体が白く混濁した状態です。
猫ではまれな病気で、目の病気に関連して起きたり、目に重度の外傷があって発症したりする例がほとんどです。
その他、糖尿病などの他の病気によって両目に発症する例や、先天性の場合もあります。
シャム猫では、先天性白内障の報告があります。
◆リンパ腫
リンパ腫は、体の中のリンパ球が腫瘍になったものです。
リンパ球は、免疫反応に関与している細胞で、体内への細菌やウイルスの侵入を阻止する働きがあります。
リンパ腫は、高齢の猫(8~10歳)で発生することが多いですが、猫白血病ウイルスに感染している場合1~3歳の若い猫でも発症します。
◆拡張型心筋症
心筋症は、猫の心臓病の中で最も多い病気で、心臓の筋肉に異常が起きることで心臓の働きが低下します。
拡張型心筋症は、心臓の筋肉が薄くなるタイプで、心筋症の10%弱がこのタイプです。
一般的なフードにも十分なタウリンが添加されるようになる前は、拡張型心筋症=タウリン欠乏でした。
現在は、タウリン欠乏による拡張型心筋症は激減し、ほとんどは原因不明です。
症状が出た段階では重症化している場合が多く、早期発見・早期治療が大切です。
普段と違う様子があれば、早めに動物病院に連れて行き獣医師に相談しましょう。
◆ウォールサッキング
ウールサッキングは「異食症」とも言われ、ウールを含む布や段ボール、輪ゴムなどを口に入れるなどの症状です。
ウールサッキングの原因ははっきりしていませんが、東洋系の猫種に多く見られる傾向があります。
シャム猫も東洋系の品種なので、注意が必要です。
また、ストレスが原因で起こることもあるので、ストレスのない生活環境を整えてあげることも大切です。
シャム猫と暮らす時の注意点
スタイル抜群で猫特有の自我はしっかりと持ち、その上甘えん坊といった性格の持ち主なので、共存する中でお互いがお互いを尊重したいと考えている方には、理想的な猫といえるのではないでしょうか。
そのシャム猫特有の特徴があるからこそ、飼い主さんは愛猫にストレスがかからないような配慮をしなくてはいけません。
シャム猫と暮らす際には、どんなことに注意しておくべきなのでしょうか。
◆遊ぶ時間を作る
甘えん坊なシャム猫は、要望や要求といった気持ちがあるときには大きな声で鳴いて抗議します。
おしゃべりが長く続くようであれば、その気持ちにしっかりと応える必要があるといえるでしょう。
その要望に応えられなければ、さらに大きな声で鳴き、叶えてもらえるまでおしゃべりを止めないこともあるので、何を求めているのかの判断は一緒に生活する上で常に意識しておかなくてはいけません。
また、好奇心旺盛な性格はひとり遊びが上手なイメージができますが、猫自身は遊びだと思って楽しんでいることも、飼い主さんにとってはいたずらと感じてしまうことがあるので、一緒に遊びつつコミュニケーションを図ることがとても大切です。
「遊んでもらえた」「構ってもらえた」という気持ちが満たされることにより、毎日の生活の中で生じるストレスも軽減できるはずなので、おもちゃで一緒に遊ぶ時間は惜しまないように心掛けておきましょう。
◆防音のしっかりした家に住む
おしゃべりがほかの猫種よりも多いシャム猫の場合は、第三者にその鳴き声を聞かれてしまえば、しつけのできていない無駄鳴きと捉えられてしまうことがあるかもしれません。
そして上下運動が好きなこともあり、筋肉質な体でジャンプを繰り返してしまえば、ある程度の騒音が出てしまうものです。
集合住宅にお住いの場合は、ペットに対しての苦情を出さないためにも、防音設備がしっかりした部屋を選ぶのが理想的です。
吸音材や防音効果のあるカーテン、床材やマットなどを利用して防音対策をしてみるのもおすすめです。
まとめ

高貴で優雅な印象の強いシャム猫は、甘えん坊でおしゃべりといった、意外な一面を持ち合わせる猫種となります。
適度な距離感を保ちつつ、干渉しすぎないペットとの暮らしを望む方にはあまり相性のよくない猫と言えますが、たくさん懐いてくれて一緒に居る時間を思う存分楽しみたいという方には、ピッタリの猫と言えますよね。
唯一無二な美しいポイントカラーやブルーの瞳は、ただそこに居てくれるだけで癒しを与えてくれますし、毎日この美しい猫ちゃんを見られるのであれば、生活の中に彩りを与えてくれることでしょう。
迎え入れる際にはおしゃべりで好奇心旺盛なことを考慮し、快適に生活ができるような飼育環境を整えてお迎えをしてあげてくださいね。
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