シャム猫はおしゃべりって本当?高貴な姿とは裏腹な真の性格とは?

2022.03.09

シャム猫はおしゃべりって本当?高貴な姿とは裏腹な真の性格とは?

猫にはさまざまな品種が存在しており、原産国の血を強受け継ぐ猫の中には、見た目や性格などにもお国柄が強く影響していることが多いと言われています。 猫種ならではの特徴に魅了される方が多いように、猫を迎え入れる際に血統による性格を重視される方も多いことでしょう。 そんな猫種の中でもっとも「おしゃべり」な猫と言われているものが、「シャム猫」となりますが、気品漂う見た目からはあまり想像できませんよね? シャム猫がおしゃべりと言われる所以はどこからきているのか、そして実際にはどんな猫なのか見ていきましょう。

シャム猫の特徴

シャム猫の子猫

気品漂う美しい容姿のシャム猫ではありますが、名前は知っていても実際どんな特徴のある猫なのか、詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。

まずはシャム猫の特徴について解説していきますので、どんな歴史があり、どんな特徴があるのかを知っていきましょう。

◆タイからやってきた猫

シャム猫はタイ王国原産の、スリムなボディを持ったオリエンタルタイプの短毛種となり、その歴史は1300年代までさかのぼります。

日本では当たり前のように「シャム」と呼ばれる純毛種の猫となりますが、この名前の由来はタイ王国の正式国名が、1939年まで「Siam(サヤーム)」と呼ばれていたことが挙げられます。

その国名を日本では「シャム」、英語圏では「サイアム」と呼ぶようになったことがきっかけとなり、タイ王国原産の猫を日本では「シャム猫」、海外では「サイアミーズ」という名前で親しまれてきたそうです。

そして、シャム猫という呼び方をしているのは日本だけとも言われており、当たり前として知られている言葉が、日本と海外で違いがあることにも驚きですよね。

また、原産国であるタイではシャム猫を「ウィチアン・マート」と呼び、「月(黄金)のダイアモンド」という意味を持つことからも、シャム猫がいかに高貴な猫であるかがうかがえるのではないでしょうか。

タイでは王族や貴族、寺院の僧侶などの高貴な血筋の人間のみ、シャム猫を飼うことが許されるといった、尊い扱いを受けてきた猫とも言われています。

1884年にイギリス本国へ渡り、1890年代に入るとイギリスからアメリカへたくさんのシャム猫が輸入されるようになったことにより、明治時代には日本にもシャム猫が輸入されるようになったので、現代でも気品漂うシャム猫が日本で愛されて続けているのかもしれません。

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◆ポイントカラーが最大の特徴

シャム猫はオリエンタルタイプで短毛の猫種となりますが、頭は小さめでくさび型(逆三角形)となり、胴体と四肢が細長い上に筋肉質な体型をしているので、スタイルの良い猫種といったイメージが強い、と言えます。

そして白を基調とした毛色に対して、ダークなポイントカラーが見られることも最大の特徴となり、顔の中心や耳、手足や尻尾の先といった場所にのみ、ポイントカラーが出るのもシャム特有の特徴と言えるでしょう。

産まれたばかりの子猫時代は真っ白の被毛に覆われていますが、徐々に体温が低い耳や尻尾の先などからポイントがつき始め、その後成猫になるにつれて特徴的なポイントカラーが生じると言われています。

また、美しいサファイアブルーの瞳も、シャム猫特有の特徴となっていますので、瞳の色や模様の出方までもが神秘的なイメージを定着させ、いかに高貴で特別な猫として愛されてきたのかが分かりますよね。


シャム猫がおしゃべりな理由

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高貴で尊い扱いを受けつつ、現代にもしっかりと命を繋げてきたシャム猫ですが、優雅で上品なイメージが強いからこそ、性格は気高くおとなしい、と思っている方が多いのではないでしょうか。

しかし、シャム猫と一緒に暮らす方々から聞こえる声は、「シャム猫はとてもおしゃべりな猫」という言葉です。

シャム猫がおしゃべりな猫と言われる所以は、以下のような理由からきているのではと考えられています。

◆実はとっても甘えん坊

高貴な血筋の人間のみ飼育が許されていたシャム猫なので、シャム猫自身の性格も高貴で気高く、ワガママな性格をしていると思っている方も多いはずです。

シャム猫は非常に高い繁殖力を持ち、両親からの遺伝を色濃く受けることも知られてはいますが、もともとの性格は感受性が豊かでとても賢い猫と言われています。

そのため人間と暮らしてきた個体は、飼い主さんに対しての忠誠心が強く出ることからも、犬っぽい性格と表現されることも多いようです。

飼い主に対しての愛情が強く出る上に、「たくさん甘えたい」「構ってほしい」などの感情も素直に表現してくるので、見た目に反して甘えん坊といったギャップも、シャム猫が人気の所以なのかもしれません。

自分の気持ちを伝えるために、気持ちを言葉にして声に出すので、このようなことからもおしゃべりな猫と言われているようです。

人に懐かないイメージの強い猫ではありますが、自ら歩み寄ってきてくれる猫ちゃんであれば、猫好きな方もメロメロになってしまうことでしょう。

◆好奇心旺盛でいたずらっ子

甘えん坊といった意外な一面を持つ反面、子猫時代のような好奇心を成猫になってからも持ち続けているので、好奇心旺盛な性格は一緒に居て飽きることがありません。

飼い主さんとコミュニケーションをとるということは、「遊んでもらっている」「愛情を返してもらっている」と受け取っているはずですので、何か芸を教えてあげれば喜んで応えてくれるはずです。

しかし、賢くて好奇心旺盛な性格が故に、いたずら好きな一面が色濃く出てしまうこともあるので、その防止を目的とした生活環境を整えておくことをおすすめします。

遊びに夢中になったり、もっと遊んだりしてほしいときにも、鳴き声を出して催促してくるなど、そのような面もおしゃべりな猫と思わせてくれますよね。

◆活発で運動量が多い

もともと好奇心旺盛な性格をしているシャム猫は、普段から活発に行動することが多いので、運動量が普通の猫よりも多いです。

また、甘えん坊で寂しがりやのイメージも定着していることから、眠っている時間以外は飼い主さんの後を追いかけたり、興味を示したものに対して遊んだりなど、常に体を動かしているといった珍しい猫とも言えるでしょう。

その際に何かしらの要求があれば、言葉にしてきても不思議ではないですよね。

とくに高い場所を好む傾向がありますので、健康や筋肉質のスタイルを維持するためにも、上下運動ができるような工夫が飼育環境下の中で必要になってきます。

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シャム猫と暮らすときの注意点

おしゃべりで愛らしいシャム猫は、猫好きの方にはたまらない猫と言えますよね。

スタイル抜群で猫特有の自我はしっかりと持ち、その上甘えん坊といった性格の持ち主なので、共存する中でお互いがお互いを尊重したいと考えている方には、理想的な猫と言えるのではないでしょうか。

そのシャム猫特有の特徴があるからこそ、飼い主さんは愛猫にストレスがかからないような配慮をしなくてはいけませんし、集合住宅などにお住いの場合はとくに、近隣住民の方に迷惑をかけないような工夫も必要となってくることでしょう。

シャム猫と暮らす際には、どんなことに注意しておくべきなのでしょうか。

◆遊ぶ時間を必ず作る

甘えん坊なシャム猫は、自分の気持ちを言葉にして飼い主さんに伝えようとするため、要望や要求といった気持ちがあるときには大きな声で鳴いて抗議します。

飼い主さんのことを家族として、信頼しているからこその表現方法ではありますが、おしゃべりが長く続くようであれば、その気持ちにしっかりと応える必要があると言えるでしょう。

食事やトイレ掃除の要求などはもちろん、甘えたい気持ちや寂しい気持ちをおしゃべりで要求してくるときは、とくに注意が必要です。

その要望に応えられなければ、さらに大きな声で鳴き、叶えてもらえるまでおしゃべりを止めないこともあるので、何を求めているのかの判断は一緒に生活する上で常に意識しておかなくてはいけません。

また、好奇心旺盛な性格は一見ひとり遊びが上手なイメージができますが、猫自身は遊びだと思って楽しんでいることも、飼い主さんにとってはいたずらと感じてしまうことがあるので、一緒に遊びつつコミュニケーションを図ることがとても大切です。

「遊んでもらえた」「構ってもらえた」という気持ちが満たされることにより、毎日の生活の中で生じるストレスも軽減できるはずなので、一緒に遊ぶ時間は惜しまないように心掛けておきましょう。

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◆防音のしっかりした家に住む

おしゃべりがほかの猫種よりも多いシャム猫の場合は、第三者にその鳴き声を聞かれてしまえば、しつけのできていない無駄鳴きと捉えられてしまうことがあるかもしれません。

そして上下運動が好きなこともあり、筋肉質な体でジャンプを繰り返してしまえば、ある程度の騒音が出てしまうのも仕方がないと言えるでしょう。

とくに集合住宅にお住いの場合は、ペットに対しての苦情を出さないためにも、防音設備がしっかりした部屋を選ぶのが理想的ではないでしょうか。

そのような部屋に住んでいない場合には、吸音材や防音効果のあるカーテン、床材やマットなどを利用して防音対策をしてみるのもおすすめです。


まとめ

シャム猫

高貴で優雅な印象の強いシャム猫は、甘えん坊でおしゃべりといった、意外な一面を持ち合わせる猫種となります。

適度な距離感を保ちつつ、干渉しすぎないペットとの暮らしを望む方にはあまり相性のよくない猫と言えますが、たくさん懐いてくれて一緒に居る時間を思う存分楽しみたいという方には、ピッタリの猫と言えますよね。

唯一無二な美しいポイントカラーやブルーの瞳は、ただそこに居てくれるだけで癒しを与えてくれますし、毎日この美しい猫ちゃんを見られるのであれば、生活の中に彩りを与えてくれることでしょう。

迎え入れる際にはおしゃべりで好奇心旺盛なことを考慮し、快適に生活ができるような飼育環境を整えてお迎えをしてあげてくださいね。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。

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