1.猫が天気予報をできるって本当?
2.なぜ猫が顔を洗うと雨が降るといわれるのか
2-1.湿気が関係している?
2-2.猫のグルーミングの意味
2-3.別の理由で顔を洗っていることも多い
3.その他の猫が察知する自然現象
3-1.地震
3-2.台風
4.まとめ
猫が天気予報をできるって本当?
私たちが何気なく過ごしている日常生活の中では、天気によって行動を制限することも多く、天気予報は欠かせない情報源となりますよね。
テレビの天気予報はもちろん、ネットでも簡単に天気予報が見られる時代となり、便利な世の中になったと感じている方も多いことでしょう。
テレビやネットで天気予報を得られなかった時代は、電話やラジオを利用して気象庁発表の天気予報を聞いたり、電話やラジオが無かった時代には、市内の交番に予報内容が書かれた一文を交番に掲示したりと、人々がいかに天気への関心が強かったことがうかがえます。
さらにその昔には、作物を育てるために天気はもっとも重要だったため、ある程度予測を立てて行動する必要があり、目視で雲の流れや生き物の変化を観察していたと言われています。
このような天気の予測方法を「観天望気(かんてんぼうき)」と呼び、人間との距離が近かった猫も、その対象になっていたと考えることが自然です。
観天望気の中には「猫が顔を洗うと雨が降る」といった、有名なことわざがある通り、猫で天気予報を予測することへの信憑性も高まりますよね。
しかし、猫は毎日グルーミングをし、顔を洗う姿をよく見かけますが、このことわざが本当であれば、毎日が雨でもおかしくないはずです。
本当に猫が顔を洗うと雨が降るといったことわざの通り、猫に天気予報ができる根拠はあるのでしょうか?
なぜ猫が顔を洗うと雨が降るといわれるのか
迷信ともとれる猫の天気予報ですが、なぜそのようなことわざが語り継がれているのか、気になる方は多いことかと思います。
猫にとって日課とも言える「顔を洗う」といった行為には、天気とどのような因果関係があるのかを考えていきましょう。
◆湿気が関係している?
お天気に左右されるのは作物だけでなく、体調にもさまざまな変化をもたらしますよね。
晴れた日には気分がよく、雨の日にはどんよりした気持ちになってしまう方が多いように、地球上に生息するすべての生物たちにとって、太陽の存在がいかに重要であるかがうかがえます。
天気が悪いと気分が落ち込むだけでなく、頭痛がしたり古傷が痛んだりなど、体にも直接的な不調が出てくることもあり、雨の日はとくに憂鬱な気持ちになってしまうことでしょう。
このようにお天気が下り坂になったときには、湿気や気圧が大きく関係していると言われていることをご存知でしょうか?
お住いの地域付近で雨予報が出ると、周りから空気や風が集まってくるため、それらの空気が上昇気流となって上空へと昇っていきます。
地面の近くで暖かくなった空気が上空へ昇っていくと、空気中の水蒸気が冷やされて水や氷の粒へと形を変え、それらが集結したものが雲となります。
水や氷の粒が互いにくっつきあって大きくなったものが雨雲となり、空に浮かんでいられなくなれば地上に向かって落下を始めます。
氷の粒が融けずに降ってくれば雪となりますが、大概は粒が融けて水(雨)となって落下します。
雨雲には多くの水蒸気が含まれていることもあり、湿度は上昇して気圧も大きく低下していきますが、日本は海に囲まれた島国のため、普段よりも湿度が上昇すれば体感的にキツイと感じる方は少なくないことでしょう。
湿度が上昇して気圧が大きく低下すると、体内の水分バランスが乱れて体内に水分が溜まりやすくなりますが、体に水分が溜まって浮腫んでしまえば血管は拡張し、周りの神経を刺激して炎症を起こしやすくします。
このようなサイクルで起こりやすい不調が「頭痛」となりますが、猫の場合は頭痛が起きてその痛みを紛らわすために顔を洗うわけではなく、湿度や気圧の変化を敏感に察知しているため、いつもより念入りに顔を洗っていると考えられているようです。
猫は人間よりも五感の鋭い動物ですし、とくに耳やヒゲは空気の流れを感じ取りやすい部位となるため、私たちには分からないような空気を感じて、一生懸命毛並みを整えているのかもしれません。
「猫が顔を洗うと雨が降る」といったことわざは、猫の習性から生み出された言葉となり、天気予報がない時代では一つの目安になっていたことにも納得です。
◆猫のグルーミングの意味
猫が顔を洗うといったグルーミングは、湿気を感じ取っている以外にもさまざまな要因がありますよね。
普段のグルーミングでは被毛を清潔に保ち、皮膚へのダメージ防御や体温調節などの効果が挙げられます。
とくに食事のあとに顔を洗う猫ちゃんは多いですが、食べかすなどの汚れやご飯のニオイを取るといった意味が込められ、顔全体や耳の後ろまで丹念にグルーミングする子が多く見られます。
猫からしてみると単純な日課なのかもしれませんが、被毛を清潔に保つことによってリラックス効果も得られるため、理にかなった行為であることがうかがえます。
ほかの猫に対してグルーミングを行うときには、愛情表現の意味が込められており、信頼関係が築けている相手にしか行わないため、愛猫が飼い主さんを舐めてくれるようであれば、信頼してくれている証拠です。
◆別の理由で顔を洗っていることも多い
皮膚を清潔に保つだけではなく、ほかにも強い不安や緊張といったストレスを感じたときや、何かに失敗したときなどにグルーミングをすることがあります。
突然愛猫が顔を洗い出したときは、顔を洗う前に何かが起こっていた可能性が高いでしょう。
前述した通りグルーミングにはリラックス効果があるため、本能的に気持ちを落ち着かせる有効な手段として認識しているのかもしれません。
その他の猫が察知する自然現象
人間よりも敏感で五感の鋭い猫は、雨といった天気予報だけでなく、そのほかの自然現象にも反応しやすいと言われています。
一般的に猫が察知すると言われている自然現象は、以下の通りです。
◆地震
猫は五感だけでなく「直感」といった、第六感を持っているとも考えられており、理屈では説明しがたいような、物事の本質を鋭く掴むといった心の働きをします。
この第六感はあらゆる自然現象にも力を発揮するため、地震大国の日本では地震を人間よりも早く察知して、何かしらの行動をするといった声を聞いたことがありませんか?
感知能力が優れているからといって、すべての猫ちゃんが地震を予知できるわけではありませんが「地震が起きる前に猫が姿を消した」「地震前に猫が落ち着きをなくして興奮状態になった」などの報告は多く、何かしらの異常事態を察知していたと考えることが自然ですよね。
科学的根拠がないにしろ、地中の振動や急激な静電気の増加、磁場の変化などを感知し、地面が揺れる前に身の安全を確保するために行動すると言われているようです。
すべて可能性の話ではありますが、突然愛猫に普段では見られないような異変を感じた際には、自然災害のことも視野に入れつつ行動に移しましょう。
◆台風
地震といった自然現象だけでなく、台風などの嵐の際にも猫は感知能力を発揮します。
台風がやってくると強い風のみならず、雨や風の影響で家が揺れたり窓が軋んだりするため、猫たちにとっては脅威となることでしょう。
一度でも台風で怖い思いをしたことのある猫の場合、台風が近づくと落ち着かない様子になって、飼い主さんの傍から離れないようにするなどの行動が見られるようです。
また、台風は水蒸気だけでなく暖かい空気も一緒に運ばれてくるため、気温が高くなることが多くなります。
そのためいつもよりもグルーミングの回数が増えることや、グルーミングに費やす時間も長くなるため、毛づくろいといった仕草を見る機会が必然的に増えることでしょう。
まとめ
猫と天気予報について調べてみると、猫の習性が天気に大きく関わっていることが分かりました。
天気予報がなかった時代に人々は、身近にいる猫の様子を見て天気を予測していたことに、感慨深さを感じますよね。
それぐらい猫という動物は神秘的で、当たり前の存在として私たちの傍に居るにも関わらず、まだまだ未知数な魅力を秘めていることを思い知らされます。
今後天気予報が雨を知らせているときは、是非愛猫の様子を観察してみてください。
ただの毛づくろいではなく、湿度や気圧を感じて顔を洗っていると知っていれば、また新たな発見があるかもしれません。
そして猫ちゃん自身もテレビのニュースなどで流れる、天気予報に夢中になってしまう子は多く、気象予報士の手の動きや指し棒に興味を惹かれる様子がうかがえます。
猫と一緒に居ると、新たな視線で天気予報を楽しむこともできるため、毎日の天気予報を愛猫と共に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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