バーマンってどんな猫?性格や性質を知ってお迎えがしたい!

2022.12.04

バーマンってどんな猫?性格や性質を知ってお迎えがしたい!

特徴的なポイントカラーを持つ猫種は多く存在しますが、その中で「バーマン」といった名前の猫種を聞いたことはありませんか? バーマンは別名 「ビルマの聖猫」とも呼ばれ、神秘的な伝説が言い伝えられている猫となり、美しい容姿からも海外では人気の高い品種となっています。 バーマンにはどんな歴史があり、どんな特徴があるのかなどをご紹介しつつ、迎え入れた際にはどんなことに注意すべきかなどもご紹介させていただきます。

バーマンってどんな猫?

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バーマンといった名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないといった方も多いのではないでしょうか。

この機会にバーマンという猫種を知って、その魅力について理解を深めていきましょう。

◆バーマンの歴史

バーマンは現在のミャンマーとなる、ビルマ原産と考えられており、猫種として確立された歴史的背景がはっきりしていません。

記録が残っていないほど歴史の古い猫種であることは一目瞭然ですが、9世紀から15世紀まで、東南アジアで栄えていた国(現在のミャンマーに近いカンボジア付近)となる「クメール王朝」では、残されていた記録の中にバーマンとよく似た特徴を持つ猫の記述が残っていたとされています。

古くからミャンマー地方に住む土着の猫として愛されていましたが、20世紀に入るとイギリスや清(中国の王朝)による覇権争いにより、内乱と外圧とで治安が乱れていきました。

その中でビルマ国内の何者かに襲撃された寺院の警護にあたっていた、イギリスの軍人二人がバーマンのことを気に入り、当時住んでいたフランスのニースに、オスとメスのつがいのバーマンを連れ帰ることにより歴史が動き出します。

残念なことにオスのバーマンは移送の際に、長旅に耐えられず命を落としてしまいましたが、奇跡的にメスのバーマンは新しい命を宿しており、そこからバーマンの繁殖が進んでいくことにより、1925年にはフランスで猫血統登録団体からも公認され、純血種として確立されました。

しかし、第一次世界大戦や第二次世界大戦によって、世界中が食糧難に陥ったことにより、バーマンだけでなくさまざまな動物が激減したことで、戦後残っていた純血種のバーマンは二頭のみだったと言われています。

そこから改めて繁殖が進められ、シャムや長毛種などとの計画的交配により、現在のバーマンが確立されていき、1966年にはイギリスで、1967年にはアメリカで公認されたようです。

◆バーマンの性格・特徴

バーマンの最大の特徴と言われているのが、四肢に現れる手袋や靴下を履いたような白い被毛です。

この模様をミテッドと呼び、生後6週間を過ぎたころから現れてきますが、すべてのバーマンに必ず現れる模様ではないにしろ、やはり手先が手袋や靴下を履いているような模様をした個体は、キャットショーでも高い点数が付けられることからも、バーマン特有の特徴と言えるでしょう。

中型よりもやや大きめな体格をしたバーマンは、丸い顔にローマンシェイプの個性的な鼻、美しく澄んだ青い目をしています。

背中にはゴールデンミストと呼ばれる、金色の被毛が生えており、全身の被毛はウサギの毛のようにサラサラとした、ミディアムロングのシングルコートです。

大きな体を持つバーマンではありますが、性格は温厚で優しく、家族に対しては甘えん坊な一面を見せてくれる、とてもかわいらしい猫種と言われています。

攻撃的な面もほとんどないため、飼い主さんのみならず、他の猫や動物とも信頼関係を築きやすいため、初心者の方でも飼いやすいと言えるでしょう。

◆バーマンの毛色

最初に誕生した大本となるバーマンは、シールポイントといった被毛を持つ個体しか存在しませんでしたが、戦後に計画的な繁殖が行われてからは、さまざまな猫種との交雑が進むことにより、新しい毛色をした個体も生まれるようになりました。

バーマンは代表的なシールポイントのほかに、ブルーやシルバー、ライラックやチョコレート、クリームやトーティといった全てのカラーが認められています。


バーマンの寿命・病気

バーマンはさまざまな猫種との交雑が認められていたからこそ、遺伝性による疾患が引き起こされる可能性が高いと言われています。

命に関わるような大きな疾患は少ないですが、歩行に支障をきたす「股関節形成不全」、成長過程で被毛が増えない「先天性貧毛症」、視力が低下していく「先天性白内障」などの病気には、普段から気を付けておく必要があると言えるでしょう。

そのほかにも肘や膝などの脱臼、血行不良による尾端壊死、ペルシャとの交雑をしたことによる肥大型心筋症などは、バーマンが引き起こした疾患として前例があるため、日常生活の中で原因となりかねない要素は、取り除いておくに越したことはありません。

個体によって異なりはしますが、バーマンの平均寿命は10~13歳と言われています。

9歳を過ぎるころにはシニア期に突入するため、加齢に伴った疾患(腎不全や尿路疾患など)を発症する確率も上がりやすくなってきます。


バーマンの値段

日本でバーマンはまだまだ珍しい品種となるため、ペットショップなどで見かける機会は少ないですよね。

バーマンを購入する際には、ブリーダーの仲介が一般的となりますが、成約時の平均価格は35万円前後が多いようです。


バーマンはラグドール、ヒマラヤンと似てる?

バーマンはラグドールやヒマラヤンといった猫種と混同されることがありますが、その理由として同じような体格の長毛種であることが伺えます。

ラグドールやヒマラヤンもバーマンと同じように、ポイントカラーといった被毛が特徴的ではありますが、足先の模様であるミテッドがあるかないかを見てみると一目瞭然です。

バーマンの中にはミテッド模様が出ない個体もいるため、サラサラのシングルコート(ラグドールとヒマラヤンはダブルコート)や、個性的な鼻を見て判断してみてはいかがでしょうか。

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バーマンの飼い方

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バーマンはとても飼いやすい猫種としても人気が高いですが、実際にお迎えした際には、どのような飼育方法が理想となるのでしょうか。

◆食事

バーマンは成猫になると運動量が減って太りやすくなる上に、遺伝性の疾患を発症する傾向があるため、食事管理は徹底しておくに越したことはありません。

年齢に合わせたキャットフードを選ぶことはもちろん、嗜好性の高いおやつ(間食や一般食)などでお腹を満たすようなことはせず、しっかりと総合栄養食を選ぶようにして、1日に必要な栄養素や摂取カロリーを気遣ってあげることが大切です。

◆運動

バーマンの性格からして落ち着いた環境を求める傾向が強く、子猫から成猫への成長過程のみ運動量が増えるため、成猫になってからは眠る時間が増えて運動量が必然的に減っていきます。

バーマンは体格も大きめの猫種となるため、筋肉量が少なく寝てばかりになってしまえば、脂肪を蓄えるばかりで関節に負担がかかるようになり、それこそ遺伝性の疾患を患いやすくなってしまうことでしょう。

部屋の中では寝床を高い場所に設置するなどをして、必然的に運動量が増えるような工夫や、飼い主さんとのコミュニケーションの一環として、おもちゃなどを使って一緒に遊んであげることも効果的です。

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◆お手入れ方法

シングルコートのバーマンは被毛がサラサラで絡まりにくく、長毛種の中でも抜け毛が少ない猫と言われていますが、それでもセルフグルーミングには限界があるため、飼い主さんによるブラッシングが必要となってきます。

週に数回スキンシップの延長でブラッシングをしても良いですし、ブラッシングが苦手な猫ちゃんであれば、眠っているときに優しくケアしてみてはいかがでしょうか。

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バーマンを飼う際の注意点

バーマンを飼う上での注意点ですが、遺伝性の疾患が多い猫種であるということ以外にも、甘えん坊で人間への依存心が強いことも挙げられます。

常に飼い主さんの傍に居たがる猫ちゃんの場合、長い時間家を留守にしづらくなってしまいますし、一匹の時間が多ければ多いほど、その時間をストレスとして感じてしまうことでしょう。

バーマンの性格や性質を考慮した上で、本当に自分に合った猫なのかを改めて考え、考えた中でバーマンを飼いたい気持ちが強いようであれば、家族として迎え入れてみてはいかがでしょうか。


まとめ

バーマンは明確な歴史が分からないものの、ビルマの聖猫と呼ばれるような伝説が言い伝えられていますが、そのような物語があったからこそ、現在もバーマンへの信仰心を持つ人が多い所以となっているようです。

足先に白い模様を持つバーマンはとてもかわいらしく、性格も温厚なためとても飼いやすい猫種となっていますが、甘えん坊な一面も持ち合わせているため、お留守番や一匹の時間を苦手とする個体も多くなっています。

猫にとってストレスは大敵となりますので、バーマンを迎える際にはそのようなことにも考慮し、バーマンが過ごしやすい生活環境を整えてから迎え入れてあげるようにしましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。

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