猫の夜の運動会はなぜ起こる?突然走り回る理由や対処法をご紹介!

2023.01.03

猫の夜の運動会はなぜ起こる?突然走り回る理由や対処法をご紹介!

猫と一緒に暮らしていると、さまざまな習性を垣間見られ、私たち人間にもまだまだ知らない世界があることを思い知らされますよね。 そんな中でも夜や夜中に開催される、「猫の運動会」には困っている飼い主さんも多いのではないでしょうか。 何かのスイッチが入ったように、猫が突然家の中を走り回るといった行動には、どんな理由が隠されていて、猫運動会はやめさせるべきなのかを改めて考えてみました。

突然始まる猫の運動会!いったいなぜ?

じゃれている猫

猫と一緒に暮らしたことのある方であれば、誰しもが一度は経験したことがある猫の行動といえば、「猫の運動会」ではないでしょうか。
猫の運動会というのは、夜中や朝方、ふとした時に猫が突然エネルギーを発散させるように室内を走り回ったり暴れまわったりすることです。

飼い主さんが寝ていようが止めようとしようが、おかまいなし。
走り回るだけでなく、キャットタワーやステップに勢いよくのぼったあとにジャンプしたり、おもちゃで遊んだりと、運動会の内容は様々です。

日中というよりは、夜や深夜に行われることが多いことからも、猫好きの間では「夜の大運動会」などと呼ばれることもあり、猫の困った行動としてもよく語られることがありますよね。

猫の習性を考えると異常な行動ではないのですが、夜中や明け方といった、飼い主さんの就寝時間に運動会を開催されてしまえば、飼い主さんの体調にも影響が出てしまうかもしれませんし、ドタバタと足音がすることから集合住宅などの場合には、騒音問題も気になるかもしれません。

このような運動会を日々開催する猫は一体、どのような気持ちで家の中や部屋の中を走り回るのでしょうか?


猫が夜に走り回る理由とは

走り出しそうな猫

猫の運動会はもともと備わっている本能や習性が深く関わっており、理由を知ることによって飼い主さん自身も納得できるはずです。

まずはなぜ猫が夜や朝方に運動会を開催するのか、その理由から見ていきましょう。

◆野生だったころの名残

猫が運動会を開催する時間帯が、夜や明け方が多いことにはちゃんとした理由があります。

もともと猫は夜行性の動物として認識されがちですが、実は完全な夜行性の動物ではなく、主に薄暗い明け方や夕方以降に活動する「薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)」の動物となります。

猫の祖先が野生で生活していたころには、単独行動が主となり、自分で獲物を捕まえて飢えを凌ぐ必要がありました。

そして捕食の対象となりやすかった小動物の習性も、猫の薄明薄暮といった性質がプラスに働き、薄暗くなると目が見えにくくなる鳥は捕まえやすくなり、夜行性のネズミは猫が活動する時間帯に目を覚まして活発になるため、猫にとって遅い時間帯は、活動すべきゴールデンタイムとしての名残となっているのかもしれません。

◆運動不足

薄明薄暮といった性質を猫が持ち合わせていることは分かりましたが、敢えてその薄暗い時間帯に運動会をする必要性が、分からないといった方も多いはずです。

しかし、基本的に昼間の時間帯は仕事などで家を空けている飼い主さんが多い上に、飼い主不在の時間帯は活動せずに眠っている時間が長くなることから、飼い主さんが帰宅した際にはご飯をもらい、構ってほしいとアピールする子は多いことでしょう。

飼い主さんに構ってもらい、おもちゃなどでたくさん遊んでもらった場合には、ある程度体を動かしたことによって眠くなり、飼い主さんの就寝時間には同じタイミングで眠る猫ちゃんも居るそうですが、中にはもっと遊びたいといって、運動会を繰り広げる子が居たとしても不思議ではありません。
現在を生きるイエネコは自分で狩りをする必要がない上に、天敵に狙われることもないため、室内でのんびりと過ごし、飼い主さんと同じ生活リズムを過ごしていきますが、何かの拍子で野生の本能が目覚めることもありますよね。

体を動かし足りない場合や、まだ眠りたくない、遊びたいといったやり場のない感情があった場合などは、体が運動不足と認識し、完全室内飼いで有り余ったエネルギーを放出するために、自然と運動会を開催する猫ちゃんは多いようです。

◆ストレスがたまっていたため

個体差や生活環境にもよりますが、猫はとてもデリケートで神経質な一面を持っている動物です。

私たち人間のように言葉を使って、相手に気持ちを伝えることができませんし、どんなに不満があったとしても飼い主さんが気づいてくれるまでは、思うようにストレス発散ができないことでしょう。
運動量の少ないイエネコがエネルギーを発散させて運動会をするように、ストレスが溜まってしまっている場合も、運動会を開催してうっぷんを晴らしていると考えられます。

猫は意味もなく運動会を開催するわけではないため、愛猫がどのような理由でそのような行動をとるのかを理解し、原因を追究しながら解決へと導いてあげることが一番です。

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猫運動会はやめさせるべき?

さまざまな理由のもと猫が運動会を開催することが分かりましたが、さすがに毎日開催されれば睡眠を妨げられますし、マンションなどの集合住宅であれば、近隣の方が騒音で迷惑していないかなども気になるところです。

愛猫が運動会をよく開催する場合には、やはりやめさせるべきなのでしょうか?

◆安全を確保して遊ばせてあげよう

猫にとって運動会は本能や習性が大きく関わっているため、意図的にやめさせることは難しいと言われています。

そのため、室内で愛猫が運動会を開催しても問題がないように、日々の生活の中で安全に運動ができるような環境を整えておくことが大切です。

全身を使っておもいっきり運動会をするような猫ちゃんであれば、キャットタワーやステップにしっかりとした強度があるかの確認や、負荷によって倒れそうな家具はないかなど、できる限り愛猫がケガをしないような工夫も必要となってくるでしょう。

また、近隣住民への騒音が気になる場合には、家具の設置場所を工夫してみたり、吸音材などを用いたりして防音対策に努めてください。

床がフローリングの場合には、厚めのマットを敷くといった工夫をすることにより、騒音が気にならなくなる上に、猫が滑ってケガをする心配もなくなります。

◆怒ったりケージにいれたりは逆効果

猫運動会がうるさいからといって、その瞬間に猫を叱ることや、ケージに入れて対策をすることは逆効果です。

猫にとってはエネルギーやストレスを発散するために、このような行動をとっているだけとなるため、飼い主さんから怒られて行動が制限されてしまえば、それこそストレスのもととなってさらに問題行動が増えることでしょう。

猫の本能や習性が関わっている行動だからこそ、人間の都合で抑制はできないため、猫運動会を早く終わらせる方法を考えた方が効率的です。


猫運動会が起こらないようにするには

遊んでいる猫

猫運動会を無理矢理とめることはできませんが、なるべく開催させないようにすることは可能となります。

どのような工夫をすれば、猫運動会の開催頻度を減らせるのでしょうか。

◆おもちゃを使って毎日遊んであげる

野生の猫と違って室内で暮らす猫は運動量が少ないため、別の方法によって運動量を補う必要が出てきます。

猫運動会が開催されるのは、運動不足やストレスといったうっぷんを放出させる目的が強く、まだまだ活動し足りないと思えば、夜も明け方も関係なく突然運動会を始める子がほとんどです。

そのため、飼い主さんの就寝前にも愛猫が眠る様子を見せなければ、大好きなおもちゃを用いてたくさん遊んであげてください。

猫の適切な運動時間は1日15分程度となるため、毎日遊ぶことを日課として、モヤモヤした気持ちを晴らしてあげましょう。

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◆運動が出来る環境づくりをする

猫は上下運動が得意となるため、家の中で上下運動ができる場所をいくつか準備しておくと安心です。

キャットタワーやステップはもちろん、家具を上手に配置することによって、さまざまな運動や遊び方もできますし、最低限の運動量が満たされれば、ぐっすりと薄暗い時間帯も眠ってくれることでしょう。

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◆1匹でも遊べるように工夫する

飼い主さんが一緒に遊んであげることや、運動不足にならないような環境づくりも大切ですが、飼い主さんが居ない状態でも1匹で遊べるような工夫も効果的です。

1匹でも遊べるボールやぬいぐるみ(蹴りぐるみ)などは、猫の本能でもある「狩り」を疑似体験できますし、集中して遊ぶことから短時間でのエネルギー発散が期待できます。

ほかにも色々と考えながら遊べる、猫用の知育玩具などの活用もおすすめです。

ひとり遊び用のおもちゃを準備する際には、誤飲できないようなサイズの商品を選ぶようにし、細心の注意を払いながら遊ばせてあげてくださいね。

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まとめ

愛猫が元気で毎日を過ごしてくれることは飼い主冥利に尽きますが、猫特有の不思議な行動はとても多く、解決策が見いだせないといった飼い主さんも多いことでしょう。

不思議な行動の中でも猫運動会は突然開催され、とくに夜や明け方の薄暗い時間帯に始まることが多く、どうにかしてやめさせたいと考えたことのある飼い主さんは少なくないはずです。

しかし、猫運動会は猫の本能や習性が深く関係しており、飼い主さんが叱ったからといってやめてくれるものではありません。

やめさせることを考えるよりも、どうしたら愛猫がケガをしないのか、近隣に迷惑をかけないのか、開催される頻度を減らす方法を考えるなどをして、上手にエネルギー発散のお手伝いをしてあげましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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