1.猫が不機嫌な時の行動とは
1-1.しっぽを上下左右に動かす
1-2.しっぽを膨らます
1-3.耳を後ろに寝かせる
1-4.爪を立てて引っかく
1-5.噛む
1-6.シャー!っと声を出す
2.猫の不機嫌を直すには
2-1.まずは猫が不機嫌になった理由を探る
2-2.おやつをあげてみる
2-3.一度距離を置く
2-4.一緒に遊ぶ
2-5.環境を見直す
猫が不機嫌な時の行動とは
単独で生活をしてきた猫は群れで行動する犬とは異なり、表情筋が発達しなかったため、喜怒哀楽が顔に出にくいと言われていますが、猫と一緒に暮らしたことのある方であれば、猫がいかに表情豊かな動物であることをご存知のはずです。
必要最低限のコミュニケーションで自分の気持ちや相手の感情を読み取っていた猫ですが、言葉の通じない人間と共存していくにつれ、声を出して気持ちを伝え、感情が表情に出やすくなったと考えると、感慨深いものがありますよね。
それだけでなく、猫は耳やしっぽといった体の一部を使って感情を表現することが多いため、よく観察してみるとどんな気持ちなのかがよく分かります。
犬では上機嫌のサインだったとしても、猫にとっては不機嫌のサインである場合も多いため、ここでは猫が出す不機嫌のサインについて見ていきましょう。
◆しっぽを上下左右に動かす
猫のしっぽは20前後の尾椎(骨)と複数の筋肉からできており、尾骨神経と呼ばれる神経器官によって細かい動きが可能となっています。
この尾骨神経は複数の末梢神経と連携していることからも、とてもデリケートで繊細な部位であることが分かりますが、その分猫の感情が明確に表れやすい部位であるとも言えますよね。
そんなしっぽを大きく上下左右にバタバタと動かすときは、イライラしていて怒っているサインです。
このときゆっくり大きくしっぽを振っている場合は、リラックスのサインとなりますが、しっかりと見極めてあげないと間違った対応をしかねないため、日頃からしっぽの動きをよく観察して、不機嫌なサインが出されたときは無理に構わないようにしましょう。
◆しっぽを膨らます
不機嫌な状態が続いているのにも関わらず、しつこく構い過ぎてしまった場合などに、猫のしっぽが大きく膨らむことがあります。
このような猫の行動は威嚇を意味し、自分の毛を逆立てて体を大きく見せているそうです。
自分の敵とみなした相手にのみ見せる行動ではなく、びっくりしたときや恐怖を感じているときにも見られる行動となります。
◆耳を後ろに寝かせる
猫は聴力も長けており、耳の筋肉が発達しているため、耳にも感情が現れやすいと言われています。
猫の耳は180度ほどぐるりと動くため、耳を後ろに寝かせるようなしぐさを見せるときは、攻撃をするタイミングを見計らって警戒している証拠です。
不機嫌な際にこのしぐさを見せながら、別の不機嫌を表す行動をとることが多いため、体全体で嫌がっている様子が見られるようであれば、そっとしておくことが一番です。
◆爪を立てて引っかく
攻撃をする際には前足を使うことの多い猫ではありますが、普段は自由自在に爪を出し入れできるのにも関わらず、敢えて爪を立てて引っかいてくる場合は不機嫌の現れです。
猫はさまざまな場面で爪を出すことはありますが、狩猟本能を持ち合わせているからこそ、鋭利な爪が武器になることも知っているため、ネコパンチをされた際に爪が出ていた場合には、不機嫌になった原因があることを理解しておきましょう。
◆噛む
もう一つ、狩猟本能の表れと言えるのが、噛むといった行動です。
前足を起用に使いこなす猫ではありますが、敵に対して前足でも抑制できない場合には、噛んで攻撃をすることも多く、飼い主さんに対して甘噛みではなく本気噛みをしてくるようであれば、イライラとした不機嫌な気持ちが募った証拠と言えるでしょう。
◆シャー!っと声を出す
不機嫌な気持ちがマックスになると、押さえられない怒りから「シャーッ!」と声を出して威嚇してくることがあります。
猫が声を出してくるときは、それ以上近づくなといった意味合いが強く、自分のパーソナルスペースを必死に守っているのです。
同時に爪を出して噛もうとしてくることもあり、それ以上の気持ちを逆なでないようにしてあげてください。
猫の不機嫌を直すには
愛猫が不機嫌な態度を見せていた場合、どうにか機嫌を直してもらいたいと思う飼い主さんは多いはずです。
どのように飼い主さんが対応すれば、機嫌を直してくれるものなのでしょうか。
◆まずは猫が不機嫌になった理由を探る
愛猫に不機嫌な様子が見られるようであれば、まずは何が原因で不機嫌になったのかを探ってあげてください。
構ってほしいときに構ってあげなかった、お留守番の時間が長かった、ひとりになりたいのに飼い主さんが構いすぎたなど、不機嫌になる原因は日常生活の中で溢れているとも言えますよね。
寂しい思いをしているようであれば、構ってあげることも大切ですし、構いすぎているようであれば、ひとりになれる時間を作ってあげるようにしましょう。
◆おやつをあげてみる
機嫌をとるためには、おやつを与えることも効果的です。
私たち人間も美味しいものを食べれば機嫌が良くなるように、猫も一緒で嗜好性の高い食べ物を口にすると、自然と幸福感に満たされます。
普段からおやつをご褒美として与えているのであれば、猫ちゃん自身も特別感のある食べ物と認識していますし、与える前に「おやつ」や「○○(商品名)」と言葉にしてから与えることにより、不機嫌なときにその言葉を聞けば、機嫌の直る魔法の言葉となりますよ。
◆一度距離を置く
飼い主さんが愛猫に触れていた際に不機嫌な態度が見られたら、それ以上構うことはやめて一旦距離を置くようにしましょう。
猫にはいきなり不機嫌スイッチが入ることも多く、それは長年連れ添った関係であっても、なかなか見抜くことは難しいため、スイッチが入った瞬間に距離を置くことが一番です。
ひとりの時間を設けることにより落ち着きを取り戻せれば、普段通りの猫ちゃんに戻ってくれることでしょう。
◆一緒に遊ぶ
なかなか構ってあげられない時間が続いて、愛猫が不機嫌になっているようであれば、一緒に遊ぶことにより機嫌が直る場合が多いようです。
忙しいからといって相手にしなければ、どんどんストレスが溜まっていきますし、ストレスが原因となって病気を発症することも否めません。
一緒に生活する中で猫とのスキンシップは重要となり、声を掛けられればお返事する、近付いてきたら撫でてあげるといった、最低限のスキンシップは怠らないようにしたいものですよね。
そして、1日の中で必ず一緒に遊ぶ時間を作ることによって、猫ちゃんの満足度は上がっていくため、不機嫌になる機会も減っていくはずですよ。
◆環境を見直す
愛猫が普段から機嫌を損ねないようにするためにも、生活している環境を見直すことも大切ですよね。
思い立ったときにすぐ爪とぎができるように、室内の至るところに爪とぎを設置しておく、ストレスが発散できるように運動ができるスペースを設けておくなど、見直すべき課題はどのご家庭にもあるはずです。
また、落ち着いて休める場所もいくつか作っておくことにより、ひとりになりたいときはそのときの気分で寝床を選ぶはずのため、人目につかない場所にも寝床をいくつか準備しておきましょう。
猫の様子をよく観察しよう!
不機嫌な態度の猫ちゃんもかわいいことに違いはありませんが、猫にとってみれば好き好んで不機嫌になっているわけではないため、できることなら不機嫌にさせないような飼い主さん側の配慮も必要となってきますよね。
そして、普段から愛猫の様子をじっくり観察しておくことにより、機嫌が良いときや悪いときの判断がつきやすくなります。
現代を生きる猫たちは、人間と共存することにより、しっかりとした意思を持って気持ちを伝えてくれるため、目の動きや顔つきだけでなく、しっぽと耳の動き、鳴き方などを普段から観察して、自分の中で愛猫の行動をパターン化しておくことも大切です。
愛猫の行動から気持ちを汲み取ることができれば、よりお互いの理解が深まり、関係性も向上していくはずのため、日常の何でもない時間も大切にして、愛猫との信頼関係を築いていきましょう。
まとめ
どんな態度でもかわいい猫ではありますが、さすがに不機嫌な態度で接されてしまうと、飼い主としては悲しい気持ちになってしまいますよね。
猫は言葉にして気持ちを伝えられないからこそ、態度で示すしかないですし、その気持ちを汲み取ってあげられなければ、どんどん関係性も悪くなってしまうはずです。
大切な家族だからこそ、普段から愛猫のしぐさや行動をよく観察し、気分の起伏によってとる行動をパターン化しておくと良いでしょう。
愛猫の気持ちがある程度分かれば、愛猫の立場になって飼い主さんは行動できますし、気持ちを分かってあげることによって、さらに信頼してもらえるきっかけとなりますので、毎日の時間を大切にしながら関係性を深めていってくださいね。
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