1.犬と猫一緒に飼うことはできる?
2.犬と猫を一緒に飼う際のポイント
2-1.どちらも幼い頃のお迎えがベスト
2-2.それぞれのテリトリーを守れる環境を作る
2-3.食事スペースは分ける
2-4.体格差があることを理解する
犬と猫一緒に飼うことはできる?
動物好きな方であれば、一度は「犬と猫を一緒に飼いたい!」と思ったことがあるのではないでしょうか。
いざ犬猫と一緒に生活するとなると、ペット同士の相性や問題なく暮らせるかなど、飼い主さんはさまざまなことを考えなくてはいけません。
結論から言いますと、犬と猫は一緒に飼うことは可能です。
しかし、犬とネコではそもそもの習性や食事、生活スタイルが異なるため、たくさんの注意すべきポイントがあります。
飼い主さんの飼いたいといった都合だけで事前準備もなく飼育すれば、動物にとって迎え入れられた場所が安心安全な環境とは言えないでしょうし、苦痛を感じている環境で生涯を終えさせるのはあまりにも可哀相ですよね。
テレビやSNSなどでは、犬と猫が仲睦まじくしている映像や画像を見かけますが、実際に犬と猫を一緒に飼う場合には、どのようなポイントを抑えて仲良くなってもらうべきなのでしょうか。
犬と猫を一緒に飼う際のポイント
犬と猫が同じ空間で暮らすためには、その子たちの性格を含めた相性が重要となってきます。
しかし、相性が良いか悪いかは初対面で分かるわけではなく、ある程度の時間をかけて、同じ空間で暮らしていかないとすぐには見えてきません。
その相性がどうかを知るためには、段取りを立てた上で見極めていく必要があるため、以下のポイントを抑えて楽しく暮らしていく方法を見出しましょう。
◆どちらも幼い頃のお迎えがベスト
体格差の異なる犬と猫ではありますが、猫は成長しても小型犬ほどのサイズとなるため、猫よりもあとに子犬のお迎えをした方が、仲良くなってくれそうな気もしますが、猫が先で子犬があとといった迎え入れ方は、基本的には一緒に飼うことが難しいと言われています。
猫はもともと単独行動を好む動物であり、群れで行動する犬と違って、縄張り意識が強く警戒心の強い動物です。
自分のテリトリーだと思っていた空間(家)に、群れを好む子犬が急に現れたら、敵と認識して攻撃する可能性や、しつこくされて多大なストレスを抱えてしまうことも否めません。
もちろんすべての猫がそのような感情を抱くわけではなく、猫種や性格にも個体差はありますが、極力リスクを抑えて双方にストレスがかからない方法を、飼い主さんは模索する必要がありますよね。
このような習性を考慮すると、犬が先であとから子猫を迎え入れた方が比較的仲良くなりやすいと言えます。
できるだけ歳の差があったり、異性(オスとメス)での組み合わせになったりすると、距離が縮まりやすいようです。
そしてベストなお迎え時期は、犬も猫も社会化期を迎える前の子供のうちに、同じタイミングで一緒に迎え入れれば、同じ空間で同じスピードで成長していくため、お互いを敵対視することなく共存できることが多いとされています。
◆それぞれのテリトリーを守れる環境を作る
お互いの存在に慣れやすい、子供同士でのお迎えの場合であってもなくても、犬と猫それぞれのテリトリーを守るための環境づくりも大切ですよね。
基本的に犬と猫は条件によって必ずしも仲良くなれるわけではなく、家の中で適度な距離を保ちながら共存していることがほとんどです。
ひとりになりたいとき、静かに眠りたいときなど、お互いのプライベートな時間を尊重するためにも、しっかりと棲み分けができる対策をしておくようにしましょう。
◆食事スペースは分ける
たとえどんなに犬と猫が仲良くなったとしても、必ず食事スペースは分けるようにしてください。
その理由としてお互いに必要な栄養が異なることと、相手のフードに興味を持たせないことが挙げられます。
仲良くなってほしいからといって同じ空間で食事をさせてしまえば、相手が食べているフードが気になって、余っているフードがあれば口をつけてしまう可能性も否めません。
自分に出されたフードをしっかり食べなければ、1日に必要な栄養素やカロリーが不足してしまい、健康に害を及ぼすことに繋がってしまいますよね。
また、そもそもちょこちょこ食いといった習性を持つ猫に対して、犬はその場で一気に食べる習性がありますし、これらを考慮した上でも食事スペースは分けるに越したことはありません。
◆体格差があることを理解する
体格差に関しては前述してある通り、猫は成長しても小型犬ほどの大きさしかないため、犬が子犬であっても犬種によっては、成長過程で猫よりも大きくなることがほとんどです。
そのため、子犬は猫と一緒に遊びたくてちょっかいを出したとしても、猫は力強く感じて攻撃されていると勘違いをしてしまうことでしょう。
逆の場合も注意が必要で、成犬が子猫や成猫とじゃれ合っても力の加減ができなければ、軽いケガをするだけでは済まないこともありますし、飼い主さんは常に体力や体格差があることを考えておかなければいけません。
ワンちゃんのお迎えをラブラドールレトリバーといった大型犬で考えている場合は、マンチカンなどの小さな猫を一緒に飼うのは避けた方が無難ですし、そのような猫種を選ぶ際にはより一層の注意が必要となります。
テレビやSNSなどで見かける仲良しな犬と猫は特別なため、必ずしも自分が迎え入れた犬と猫も仲良くなる保証はないことを理解し、飼い主としてできる限り双方が、安全で安心しながら暮らせる環境を提供してあげるようにしましょう。
犬と猫を一緒に飼う為の準備
犬と猫の習性を理解した上で、実際にお迎えが決まった際には、双方にストレスがかからないように、迎え入れる生活環境を事前に整えておくことも大切ですよね。
お互いが牽制せずに快適に暮らすためには、以下のようなアイテムを準備しておきましょう。
◆ケージ
犬と猫はどちらも縄張り意識を持っているため、飼い始めは一緒の空間で生活させるようなことはせず、ケージを準備しておき、環境に慣れるまではケージ内での生活が基本です。
もちろんどちらも別々の部屋で隔離できるようであれば、別の室内にケージを設置して慣れさせることが一番ですが、難しい場合は極力離れたスペースにそれぞれのケージを設置し、徐々に距離を縮めながらケージから出すタイミングを見計らってください。
同時に迎え入れた場合はこの方法で問題ありませんが、お迎えのタイミングが異なる場合は必ず、先住ペットの気持ちを優先的に考え、十分なケアをすることも忘れないようにしましょう。
◆トイレ
排泄に関しても犬と猫は習性が大きく関わり、トイレの場所をなかなか覚えない犬に対して、猫はトイレと砂を設置しておけば、自ら排泄ができるようになった頃には自然と猫用トイレを使うようになります。
犬がペットシートを使うからといって、猫にも同じペットシートで排泄してもらうように促すのではなく、お互いの習性を尊重して、気持ちよく排泄ができるようなトイレ環境を整えておくことが大切です。
◆ごはん関係
ごはんに関しても前述してある通り、食べ方にそれぞれの習性が出やすくなります。
その上お互いが必要とする栄養素や食事量も異なりますし、相手のごはんが気になって食べたくならないように、飼い主さんは工夫をしていかなければいけません。
食事のときは時間をずらしたり、離れた場所で与えたりといった工夫や、日常的にケージを活用しているようであれば、食事はケージの中で与えることを徹底するなど、工夫次第でそれぞれのフードに興味を示さなくすることが可能です。
また、猫は犬のように一気食いをしないことが多いため、猫のごはんは高めの場所で与えるといった方法も、一つの手段として考慮してみてはいかがでしょうか。
◆キャットタワー
犬と猫がどんなに仲良くなったとしても、やはり猫はもともと単独行動を好む動物であり、犬よりも眠って過ごす時間が長いということを忘れてはいけません。
犬は飼い主さんとの外出(散歩)でストレス発散ができますが、完全室内飼いの猫の場合は、必要最低限の生活環境の中でストレスを発散させる必要があり、上手にストレスが解消できなければ、病気を患うリスクや問題行動が増えていくことでしょう。
猫は上下運動が得意な動物となるため、キャットタワーを設置しておくことにより、運動でのストレス発散や、ひとりになりたいときの場所の確保などが可能となります。
まとめ
犬と猫は一緒に飼うことができますが、飼い主さん側の都合でお迎えしてしまうと、いざ同居が始まった瞬間に、いろんな問題に直面してしまうことでしょう。
何かしらの理由によりお迎えをすることを決めたのであれば、犬と猫の習性をしっかりと理解し、お迎えをする順序や体格なども考慮しつつ、できる限りの事前準備をしておくようにしてください。
そして、同時のお迎えではなく、先住ペットのもとに別のペットを迎え入れる場合には、先住ペットのケアを怠らずに、ストレスを極力かけないように注意しておくことも大切です。
犬と猫がそれぞれ快適に暮らせるような生活環境を整え、飼い主も含めて家族全員が楽しく暮らしていくことを心掛けていきましょう。
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