猫のいる生活は幸せ?猫とのリアルな暮らしを見てみよう!

2023.04.29

猫のいる生活は幸せ?猫とのリアルな暮らしを見てみよう!

これから猫と一緒に暮らしたい方、猫を飼ってみたいけど迷っている方、漠然と猫との生活をイメージしていませんか?果たしてイメージ通りなのか、猫のいる生活について知りたくありませんか?家族として猫を迎えると、どんなことが待っているのか知りたい方にぜひ参考にしていただきたいリアル情報をご紹介します。

猫のいる生活を見てみよう!

一般的にペットを飼うとき、犬か猫を検討している方は多いでしょう。

犬に比べると猫は散歩の必要もなく、国で定められている狂犬病の予防接種の義務もなく、忙しい方でも比較的飼いやすい印象がありますね。

猫は自立心が強いので、飼い主に一日中べったりといった依存することはありません。
また犬に比べて病気のリスクも少ないと言われています。そんな手がかからない印象のある猫ですが、個体差があり寂しがり屋でお留守番ができない、体調を崩しやすい子、ストレスで困ったいたずらばかりする子もいます。

飼いやすそうだからといった安易な気持ちで家族に迎えてしまって、後悔することになるかもしれません。猫とのリアルな生活実態をご紹介しますので、こんなはずではなかったと後悔しないように参考にしてくださいね。

では、猫と一緒に暮らすというのはどんなことがあるのか、「嬉しいこと」「大変なこと」「悲しいこと」に分けてご紹介します。


猫のいる生活【嬉しいこと編】

寝転ぶ子猫

◆癒され幸せを感じる

猫のもふもふで柔らかい感触の猫を触っていると癒やしの効果があります。
また「グルグル」と喉を鳴らす音は、猫にとってリラックスしている時の様子なのです。

ですがそれだけではありません。
飼い主さんにとっても心地よいリズムで、穏やかな気持ちになり眠気も誘います。

また、大人の猫の仕草は優雅、子猫は危なっかしい足取りで遊ぶ様子を見ても心が癒やされます。高い棚へ優雅にジャンプする様子は、こちらまで「よし!」と一緒に成功した喜びを感じられ、失敗した時の照れ隠しのような行動もまた猫の可愛さが増します。

◆成長を感じられる

子猫からの成長はとても早く、あっという間にいろいろなことができるようになります。

もちろんいいことばかりではなく、いたずらなども高度になります。
昨日までは乗れなかったテーブルにいつの間にか鎮座していたり、届かないはずの高さの棚に避難させたインテリアをみごとに払い除けて寝ていたりなど・・・。
昨日はカーテンに登れず途中で助けを待っていたのに、今日はカーテンが床になど日々かなりのスピードで成長していきます。

飼い主さんはどうしたら猫との生活を快適に暮らせるか、困った事態を回避できるのか知恵比べになるのです。ある意味「これは猫が悪いのではなく」という反省をすることで、飼い主さんの気持ちもおおらかに多少のことではイライラしなくなって人間的な成長も促してくれます。

◆生きる活力になる

猫は子猫の頃は遊びに夢中で、飼い主さんの都合も関係なく相手を要求してきます。
またそれもかわいいのですが、成長するとだんだん相手の様子を察知してくることがあります。

体調不良の飼い主さんに、枕元や足元で寄り添うこともよく耳にします。猫は家族の様子にとても敏感な生き物だと感じるのは、誰かが喧嘩をしているとオロオロしていたりするからでしょうね。

子供の頃は、マイペースで遊んで!の要求もうるさくしていますので、自分勝手な生き物のように捉えられがちな猫ですが、飼い主さんの気持ちや体調をよく察知するようです。

そんな猫との生活は、お互いに思いやっていることが実感でき「辛くてもがんばろう」という気持ちにさせてくれます。


猫のいる生活【大変なこと編】

壁の穴から覗く猫

猫は犬のようにしつけはできない生き物だと言われています。
集団行動をしない猫は、他者と共に行動し協調性を持って生活するという本能がないのです。

●あわせて読みたい
犬と猫の違いとは?それぞれの習性や特徴を見てみよう!  >>犬と猫の違いとは?それぞれの習性や特徴を見てみよう!<<
記事はコチラボタン

ですので、人間との生活で必要なことを、しつけなどの訓練によって習慣にして身につけるということはとても難しいことなのです。

猫にされては困ることは、人間側で先回りして防ぐ方法をとる必要があります。

しつけの訓練はできませんが、猫は賢い動物です。猫にとって納得できればしてほしくないことはしなくなります。

猫にわかってもらうためには、頭ごなしにしつけるのではなくお互いの信頼と思いやり(されても仕方ないというあきらめかもしれません)が大切です。

猫との信頼関係は長い間をかけて築くしかないのです。そして、ちょっと油断した対応をしたことで、猫の信頼をあっという間に失ってしまうこともあるのです。

◆目を離した隙にいたずら

猫との生活で「困った」ことに挙げられるのが、爪とぎです。これは猫の本能であり、猫にとっては「しない」選択肢はありえません。

猫によって爪とぎする素材は好みがあるようなのですが、柱や家具など「木材(特に角の部分)」「壁紙」「ソファ」「床のクッションマット」など、大事な家具をボロボロにされてしまう被害が多いです。

また、その対策に爪とぎを用意するものの、せっかく用意した爪とぎがお気に召さないこともあり、難しい問題です。

◆インテリアに制限がかかる

家の中で観葉植物を飾って楽しんでいる方や、フラワーアレンジメントを置く方も多いですね。お花やグリーンは癒しの効果もあり人気のインテリア。

ただ、猫にとって口にしてはいけない毒性の強い植物があります。特に観葉植物には猫にとって危険なものが多くあります。一例をあげると、ユリの花粉は口に入っただけで命に関わるほどの毒性があります。
もちろん、すべての植物が猫にとって危険ということではないのですが、人気のある観葉植物など「グリーンのある生活」はリスクがあるのです。

●あわせて読みたい
猫に危険な観葉植物があるって本当?猫とインテリアの注意点  >>猫に危険な観葉植物があるって本当?猫とインテリアの注意点<<
記事はコチラボタン

猫は高い棚どころか、足場さえあればエアコンの上に登ることも簡単にやってしまいます。棚飾りしている雑貨、小ぶりのインテリアは払いのけられてしまいます。

また、壊れにくくても口に入るサイズのものは要注意。遊んでいて誤飲してしまうと病院で緊急オペになってしまうケースもあります。細かな小物類は蓋付きの瓶や缶などにしまいましょう。
器用な猫は扉や引き出しは軽々、はてはサッシや網戸まで開けてしまうこともありますので、大事なものは厳重な場所を確保して保管する必要があります。

◆イメージよりも活発

猫の語源は「寝た子」からくるといわれ、よく寝ている姿がイメージされます。確かに一日の半分上は寝ている(熟睡はしていません)といっていいでしょう。
しかし、猫は本来夜行性で狩猟をする生き物です。人間の生活スタイルとは相容れないことでトラブルも出てきます。

《猫は昼寝早起き》
猫は夜行性で、草木の寝静まった頃が活動時間です。夜中に運動会をすることも珍しくありません。
ただ、飼い主さんと一緒にお布団に入るスタイルの猫も結構増えてきているのです。

猫も人間の生活スタイルに歩み寄っているといえますね。ただ夜静かにしている猫も、朝は明るくなってくると活動を開始、朝ごはんの催促や飼い主さんにも付き合えと起こすのです。

特に夜型の家族の場合は、明け方または明ける前から猫に起こされてしまい爽やかな目覚めとはいかないのです。かなり早朝の「朝方の生活」にしないと、睡眠不足になってしまいます。

《散歩の手間はかからないが遊び相手は必要》
犬と違ってお散歩の手間はかからないですが、遊び相手は必要です。
狩猟が本能の猫は、運動不足になると健康被害に繋がってしまうことも。

夜中の運動会やトイレ以外での粗相などは、運動不足や欲求不満から起こるストレスの場合もあります。特に子猫のときは遊びたい盛ですので、1日に数十分程度は遊びに付き合ってあげましょう。

大人の猫でも遊んでほしい時に付き合ってあげないと、大声で鳴いく、しっぽで遊ぶようなしぐさのお齧りをすることがあります。特にお齧りは相当ストレスが溜まっているので、呑気に「一人遊びしてかわいいね」など見過ごさないでくださいね。

また過度のストレスで毛づくろいが多くなり、剥げてしまうこともあります。その場所から感染症を引き起こす危険もあるのです。

◆猫のお手入れは必須

猫は自分の体臭や汚れに気を使う生き物です。
猫は1日のうち多くの時間をグルーミングに使いますが、これは狩りのときに自分の存在を匂いで相手に知られないためににおいや汚れをなくしておこうとする本能です。

ですが、そんな猫も換毛期やグルーミングのしすぎにより体内に毛を取り入れてしまうことで、毛玉ができて嘔吐や下痢、腸閉塞の原因になることがあります。
そのようなことを防ぐためにも、飼い主さんによるブラッシングが大切なケアになるのですが、ブラッシング嫌いな猫もいるのです。

特に長毛種でどうしても嫌がる場合は、専門家(トリミングサロンなど)にお任せするしかなくなってしまいます。ただお手入れ嫌いな場合、「もれなく爪切り嫌い」なケースが多く大多数のトリミングサロンでは猫の爪切りはお断りされてしまいます。

かかりつけの獣医さんに健康診断やワクチンのときにお願いすると、有料ですがササッとしてくれる先生もいるのでどうしても飼い主さんにはさせない場合は相談してみるといいですよ。

乾燥によるフケはフケ取りシャンプーが効果的です。とはいえ、祖先が砂漠に生息していた猫は濡れることは嫌がります。大げさではなく、シャンプーが原因で飼い主さんとの信頼関係にヒビが入ることも少なくありません。
このような場合は、無理強いせず猫専用のウエットシート(ノンアルコール)でお手入れするか、やはり専門家にお任せしたほうがいいでしょう。

◆トイレ問題

猫は犬と違いトイレのしつけはいりません。しかしトイレ問題は起こるのです。
それは、トイレが気に入らない場合と、習性、病気といった原因があります。

《気に入りませんこのトイレ》
猫は自分の匂いに敏感できれい好き、本能だと先にもお話しました。ですので、使用済みの砂を嫌います。自分の使った砂はもちろん、多頭飼いで仲のよい猫の使った砂もNGです。「きれいではない」と判断すると、トイレ以外で用を足してしまいます。

《マーキングは本能です》
去勢や不妊手術をしていない猫は、マーキングのためにトイレ以外でおしっこをかける習性があります。
これは本能である縄張り意識からくる行為なので仕方ない現象なのです。

去勢や不妊手術をするとマーキングしなくなるのですが、全く皆無というわけではありません。数%はマーキングをするケースもあります。
厄介なのは、マーキングの尿は通常の尿より匂いがきつく粘性があり、完全に除去することが難しい点にあります。追い打ちをかけるようにマーキングの場合は、同じ場所に繰り返すことでさらに蓄積されてしまうのです。

《膀胱炎かもしれない》
猫は膀胱炎になりやすい猫種があります。おしっこの回数が多くなり、一回の量が少ないのが特徴で、症状を見過ごすと重症化します。

膀胱炎は体質的なものもありますが、トイレが気に入らなくて我慢してしまうことや、静かで落ち着いてできる環境にトイレがないことで我慢して発症するケースもあります。

トイレ問題は単純に「猫が気に入らない」だけでなく、病気のサインかもしれないので注意深く観察する必要があります。

◆ごはんの好き嫌い

猫は偏食で好き嫌いが多いと言われています。

これは子猫のときに食べたことがないものは、成猫になっても口にしない用心深さも一因です。
子猫の頃に親が与えた食べ物以外は口にしないことで、口にしては危険な食べ物を回避してきたのでしょう。

また猫は狩猟生活をしていたので、常に決まった時間に毎日食事ができていませんでした。食べられるときに目一杯食べていたため、規則正しい食習慣がありません。

ですが、夜行性の猫が飼い主さんの生活スタイルに馴染むように食事の習慣にも慣れることができます。適切な量と決まった時間に食事を与えることで、「食べられるときに食べておかないと、次はいつ食べられるかわからない」という強迫観念を取り除くことができ安心感が生まれます。

◆お金がかかる

猫にかかる費用は、餌代やトイレの砂代といった日用品代だけではありません。ワクチン代などの医療費、家族が居ない場合でも暖房や冷房を使うため光熱費もかかります。

そうした費用を含め最低でも年間:1万2千円弱×12ヶ月=14万円程度、猫の平均寿命15年で計算すると210万円はかかる計算です。

さらに、去勢や避妊手術代、高齢になるに従って医療費の増加もあります。人間と一緒で猫も高齢化すると、病気になりやすくなること、介護が必要になることもあります。


猫のいる生活【悲しいこと編】

ごめん寝をする猫

◆お気に入りの物が壊れた!

インテリアは飾れないとお話しましたように、お気に入りの雑貨を壊されてしまう可能性はあります。わざと落とすのではなく、登ろうとして失敗し落ちないようにジタバタ体勢を整えようともがく過程の事故もあります。

◆気軽に旅行に行けない

「猫は家につく」といわれ、知らない場所で過ごすのはストレスになります。数日間ペットホテルに預けることは、猫にとって大きな負担です。気軽に留守番のいない旅行はできなくなります。

◆思うように仲良くなれない

猫は「暑苦しい愛情が苦手」です。テンションの高い人や予想外の行動が多い子供は大の苦手。動きの穏やかな高齢者に懐きやすいのもそんな理由からでしょう。

猫好きの人は「きゃあーかわいい」と猫に接してしまいますが、猫からすると「苦手な人の代表」になってしまうのです。苦手な人に近寄られると警戒モードになり、うっかり触ろうとして噛まれたり引っかかれたりしてしまうことも。

猫可愛がりしたいのに、させてもらえないというジレンマに陥ることも珍しくありません。

◆お別れがある

猫の平寿命は15年ほど、どうしても悲しいお別れがあります。ペットロスになってしまう飼い主も多く、「もしこの子を亡くしたら」という恐怖から多頭飼いになり増えすぎて飼育崩壊を招くケースもあります。

家族として迎え入れる前に、悲しい現実があることも知っておいてください。


まとめ

一緒にいるだけで癒やしてもらえる猫との生活、帰宅後のおかえりなさいのセレモニー、晩酌の付き合いなど猫は家族の一員としても存在感があります。

ただ、高齢になれば病気をしやすくなり認知症にもなり介護のことも絵空事ではありません。そして、お別れも覚悟しなくてはいけません。

かわいいからと安易に、または衝動的に家族として迎えることはできません。現実を知った上で後悔しないように、よく考えてみましょう。



– おすすめ記事 –

・猫が寝る場所を変える理由とは?快適な睡眠を守る秘訣やグッズをご紹介
・小さい猫5選!大きくならない猫種と飼い方の注意点をご紹介!
・ノルウェージャンフォレストキャットはどんな猫?迎える前に知りたい注意点
・猫の「耳毛」に関する耳より情報!耳毛の役割は?切らなくて大丈夫?


focebookシャア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
にゃんこ

にゃんこ

長年一緒に暮らした長女猫(17歳)と長男猫(11歳)を看取り、今は脱走癖のある次男猫とちょっとどんくさい次女猫と暮らしています。


記事に関するお問い合わせはこちら