犬の生活習慣病って?
数十年前に比べて、犬たちが暮らす環境は変化してきました。室内での飼育が増えたことや、獣医学が進歩したこと、またドッグフードの質が上がったことなどの変化により、犬の寿命は延びています。
愛犬と長く一緒にいられることは嬉しいことですが、寿命が延びるということは「高齢化が進んでいる」ということでもあります。実は、犬の生活習慣病は、生活習慣だけでなく、「加齢」によって引き起こされることもあるため、飼い主の方はきちんと知識をつけておく必要があるのです。
●犬も要注意、糖尿病
人間の生活習慣病として「糖尿病」を思い浮かべる人が多いですよね。実は、糖尿病は人間だけでなく、犬もかかる可能性のある生活習慣病なのです。糖尿病というのは、インスリンの分泌量が低下することで起こる病気。そして、糖尿病になる原因というのは「肥満」や「ストレス」といった生活習慣と言われています。
そのため、肥満に気をつけることは最大の予防です。犬が欲しがっているという理由で、必要以上の食事を与えたりするには肥満の原因です。食事量は飼い主が気をつけなければならないことです。
また、ストレスにならないように注意することも気をつけましょう。留守番を長くさせている場合には、愛犬はストレスを感じている可能性が高いのです。
太りすぎは生活習慣病の大きな原因
「肥満」というのは生活習慣病の一種だとも言われていますが、実はさらに他の生活習慣病を引き起こす要因でもあるのです。先ほどお話した糖尿病以外にも、心臓病や関節疾患なども肥満が原因で起こり得ます。
●肥満や運動不足には要注意
ですから、愛犬が肥満にならないような配慮が必要です。運動不足や食事の過剰摂取は避けなければなりませんよね。適度な運動をさせるには散歩が肝心です。散歩をすることはストレスを軽減することにも繋がるため、一石二鳥だといえます。食事量も飼い主がきっちりと管理してあげましょう。
また、肥満というものは生活習慣病の問題以外にも愛犬にダメージを与えてしまいます。体重が増加することによって足腰に余計な負担がかかるため、身体全体を痛めやすくします。太ってくると、首の周りについた脂肪が呼吸を妨げることもあります。
●肥満にともなって関節炎を発症することも
最近では、室内飼いのワンちゃんが多いですよね。室内飼いのワンちゃんは運動の量が減ってしまいます。また、フローリングのお宅だと滑る床によって足の関節を痛めてしまうことがあります。室内飼いをする場合には、カーペットを敷くなど愛犬が滑らないように配慮して、なるべく犬に負担がかからない環境を作ってあげましょう。
生活習慣病の対策と改善
生活習慣病の対策として、もっとも手っ取り早いのは肥満を防ぐこと。前述のように、適度な運動をさせることや食事量を管理することがベストです。
また、別の対策についてはどんなものがあるでしょうか。
●ストレスをためさせない
長い時間家を空けることが多い家庭の場合には、犬が孤独を感じてしまう時間が多いだけでなく、一緒に散歩する時間も必然的にないので「運動不足」と「スキンシップ不足」の両方を愛犬に与えてしまうことになります。精神的な面からも生活習慣病を発症してしまうこともあるので、飼い主の方がしっかり管理してあげるようにしましょう。
愛犬の生活習慣病を予防できるのは、ほかならぬ飼い主さんの愛情の部分が大きいことを覚えておき、愛犬が生活習慣病で苦しまないようにするための対策をしていきたいものですね。
– おすすめ記事 –
大型犬がかかりやすい病気って?
小型犬がかかりやすい病気って?
知っておきたいワクチン接種について