そもそも、犬の生理って?
一般的に、犬の生理のことを『ヒート』と呼んでいます。犬にも発情期があり、この発情期になると、生理(ヒート)が始まります。
ちなみに発情期があるのはメスのみです。メスは、発情期以外に発情することがありません。
オスの場合は、メスの感情を察知することで、スイッチが入るようになるため、「年中無休で24時間発情期」とも言えるでしょう。
ヒートが始まるのは、生後半年から10ヶ月ごろであるとされています。もちろん、ワンちゃんごとに差があるので、一概には言えません。
大体の目安として覚えておいてください。尚、小型犬のほうが、早めに始まり、大型犬のほうが遅い傾向にあるようです。
生理のメカニズムは人間と同じなの?
それでは、犬の生理のメカニズムについて見ていくことにしましょう。犬の生理は私達人間の生理のメカニズムと大きく異なります。最大の違いは、人間が排卵後24時間後以内にしか、受精できないのに対し、犬の場合はおおよそ4日間受精が可能というところにあります。犬の生理・発情期の様子について、時期別にご紹介していきます。
★生理期に入る前(7~10日間)
この時期は、「発情の準備期間」と考えることができます。人間であれば、特に変化がない期間なのですが、犬の場合には、出血したり外陰部の腫れが起こります。
★生理期(8日~2週間)
いよいよ、生理の時期に入ります。メスの犬はこの時期にしか、オス犬の交尾を受け入れません。上記でもご紹介した出血がおさまってくると、オスを受け入れるようになります。排卵もこの時期にスタートします。
生理期間中のメス犬を飼う上で、飼い主さんに気をつけていただきたいことがあります。これについては、後ほど詳しくご説明します。
★生理期後(2~3ヶ月)
生理が終了すると、生理期後と呼ばれる時期に入ります。この時期に注意していただきたいのが、「偽妊娠・想像妊娠」と呼ばれる状態です。
人間の想像妊娠の場合は、感情が大きく影響していますが、犬の場合には、単純にホルモンバランスの乱れが影響しています。犬の場合には、人間と違い、妊娠ホルモンが出る期間が長いということも関係しているようです。
★休止期(3ヶ月~半年)
生理が終わって、次の生理になるまでの間を休止期と呼んでいます。犬の発情期の間隔は年2回となっているので、半年ほど休止期が続いていきます。
○愛犬が生理になったらどうすればよいの?
それでは実際に愛犬が生理になったらどのように対処すればよいのでしょうか?
まず、犬の生理中の症状について、ご説明します。症状としては人間の生理同様、陰部からの出血・倦怠感・排尿回数の増加などが挙げられます。
出血に関しては、犬用の生理パンツ・オムツなどで対応するのが一般的ですが、ワンちゃんがオムツなどを嫌がるようであれば、おむつ等をせずに家の中をこまめに拭いたりソファーなどにカバーをかけるなど、臨機応変な対応を心掛けるようにしましょう。
出血量が多い場合には、人間用の生理用ナプキンを使用するのも1つの手です。
そして、もう1つ気をつけていただきたいのが、『望まない妊娠を避ける』ということです。
生理中のメス犬は、フェロモンを放出し、そのフェロモンは、2キロ先まで届くと言われています。
メスのフェロモンを感知したオスと飼い主の知らないところで交尾してしまった、というようなことは避けなければなりません。
ドッグランなどの不特定多数の犬が集まるところには行かない、外飼いをしている場合には一時的に家の中に入れる、散歩時には、他の犬に会うような時間帯は避けるといった工夫が必要になってきます。
まとめ
今回は、「犬の生理」についてご紹介してまいりました。人間の女性同様に生理中の犬も、大変なストレスを抱えています。なので、飼い主さんによるしっかりとしたケアが大切になってきます。今回ご紹介したように、生理中のワンちゃんには、適切な対処を行いましょう。
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