マイクロチップってなに?犬猫のマイクロチップの義務化について

2022.05.26

マイクロチップってなに?犬猫のマイクロチップの義務化について

みなさんは犬や猫のマイクロチップをご存知ですか?海外では既に義務化をされている国も多く、日本でも令和4年6月1日から、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫についてマイクロチップの装着が義務化されます。それでは、マイクロチップとは一体何なのか、なぜ義務化されているのかなど解説いたします。

【掲載:2016.03.14  更新:2022.05.26】

マイクロチップって何?

病院の犬

最近では、マイクロチップの義務化も進み、犬や猫を飼っている方ならマイクロチップという言葉を聞いたことがあるかと思います。
では、マイクロチップとは一体どのようなものかご説明いたします。

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犬のマイクロチップ装着は、動物愛護管理法で定められている規定の一つです。 犬のマイクロチップは、注射器のようなインジェクターで首の後ろなどの皮下に埋め込みます。 埋め込んだマイクロチップの個体識別番号は、日本獣医師会などからなるAIPOのデータベースに登録され、迷子や事故、災害の際に犬の個体識別を要する時に利用されます。 犬のマイクロチップ装着は、自治体により助成がありますが、およそ4000円から6000円ほどかかることが一般的です。 犬のマイクロチップについて、詳しくご紹介します。

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◆迷子や盗難、災害時にワンちゃんの身元を証明してくれる

普段、ワンちゃんをしっかり監視していても、不測の事態によって離れ離れになってしまうことがあるかもしれません。
散歩中に離れてしまう時だけではなく、盗難されたり、大きな災害時に離れ離れになるという可能性もありますよね。そんな時には、ワンちゃんは自分の名前を名乗れません。

そこで身元を証明してくれるためにマイクロチップの埋め込みが役立ちます。ワンちゃんを保護した動物病院や保健所では、専用の読み取り機でマイクロチップに記載されている15桁の番号を読み取ります。

日本だけでなく、海外にペット同伴で出国する際にはマイクロチップが必要になってきたりなど、世界的に行われております。

◆マイクロチップの大きさ

そうは言っても、愛犬の中に埋め込むなんて怖い気もしますよね。愛するワンちゃんが苦しくないのだろうかと、飼い主さん的にはものすごく不安があるでしょう。

ですが、マイクロチップはなんと直径が2ミリほど、長さが11ミリ前後という円筒型の小さな器具。

中には、コンデンサとICが入っており、安全な素材でできていて、ワンちゃんに埋め込みをしても特に重篤なアレルギー反応を起こす確率は少ないということです。

◆愛犬や愛猫や痛みを感じるのではないか

マイクロチップを埋め込むといっても、体の中に入れることですから「痛くないんだろうか」ということが心配なのが本音ですよね。
予防注射をする感覚でマイクロチップの装てんが可能だと言われています。

ただし、普通の注射針よりも太い針を刺します。そのため、痛みは必ずあると考えていいでしょう。ワンちゃんによっては痛がったりすることもあるため、部分麻酔を使うこともあるということです。


海外でのマイクロチップ義務化の事情

海外ではマイクロチップに関しては義務化するべきとの声が多くなってきていて、とくにヨーロッパでは義務化されている国も増えつつあります。
義務化する国では、迷子犬の保護にかなりの費用が費やされているといいます。マイクロチップを義務化することで、これらの莫大な費用が削減できるのではないかという経費削減のメリットも考えられています。

すでにマイクロチップが義務化されている国が多いヨーロッパのほか、アジア方面でもマイクロチップの導入を検討している国も多くなってきています。


マイクロチップによるメリット

犬のマイクロチップ

では、マイクロチップを取り入れるメリットとはどのようなものなのでしょうか。

◆迷子の犬を探しやすくする

マイクロチップが入っているワンちゃんの場合、識別により飼い主の特定ができます。マイクロチップは体に摂り付けられているワンちゃんの身分証明書のようなものなので、これがあれば愛犬が保護されてからスムーズに我が家に戻ってくることに繋がるでしょう。

◆捨て犬を減らす

悲しい現実ですが、犬を捨てるという心無い人が存在する現状があります。このような無責任な行動を阻止できるメリットがあります。


マイクロチップの弱点

メリットが多いマイクロチップですが、そんなマイクロチップにも弱点があります。

◆関係機関に専用の読み取り機がないとマイクロチップは読み込めない

マイクロチップは専用の読み取り機械で番号を識別することになります。しかし、保護した保健所や警察で必ずしもその機械があるとは限りませんよね。
また、マイクロチップの装着の際に、皮膚の奥に挿入してしまったり、通常埋め込むと想定されている場所ではないところに埋め込んでしまうなどで、リーダーでの読み込みができないことがあります。


まとめ

マイクロチップの義務化には賛否両論があるかと思います。また、世界や日本でも考え方が違います。
その中でも、ペットたちがみんなが幸せであるような世の中になるように、飼い主ひとりひとりがマイクロチップの義務化について考えていきたいものですね。



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!


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