犬も歯周病になるの？

犬が歯周病になるとどんな症状が表れるの？

私たち人間の歯周病は、歯茎が赤く腫れる、歯茎から血が出る、口臭がする、歯がぐらつくと歯に異変が起ります。では、ワンちゃんの歯周病はどんな症状が出てくるのでしょうか。

●歯周病のワンちゃんに見られる諸症状
犬の歯周病も症状はほとんど同じです。

歯茎が赤くなる、口臭がする、歯がぐらついてくるという症状が表れてきます。また、歯周病になったことによって、食事をする時に歯を気にするようになってきます。

また、食事以外の時でもワンちゃんは「歯の周辺の違和感」を感じますので、前足で歯の周辺を気にする仕草も若干みられるでしょう。

●歯周病が進行したらどうなる？
ワンちゃんの歯周病で最も飼い主さんが気づきやすいのが「口臭」かもしれません。生臭いような口のニオイがあれば歯周病の可能性があります。

また、歯周病が進行すると、歯の根元部分まで炎症が広がってきます。広がりが鼻腔付近まで達すると、それが原因でくしゃみや鼻水が頻繁に見られるようになってきます。

さらに悪化すると、膿となり顔全体が腫れてくることもあるのです。ただし、ここまでくると重症ですので、ワンちゃん自身もかなりツラいはずです。

また、歯周病の細菌が血液中に流れ出て、心臓や腎臓、肺などの内臓に対しての悪影響を及ぼす危険性まで、歯周病にはあるともいわれています。

歯周病の原因って？

当然犬が歯周病になるのにも原因があります。まだ歯周病にかかっていない犬にとっては予防になりますから、犬を飼っている方は知識として知っておくといいですね。重症化した歯周病はワンちゃん自身もとっても辛いものです。それでは、どんな原因が歯周病を引き起こすのでしょうか。

◎小さな傷が原因となる
まず、原因となりうるもので、もっとも身近なものは「口の中に傷」です。尖ったものや固いものを口に入れてしまうと、口の中を傷つける可能性があります。そういった危険性のあるものを犬が口にしてしまうことがないように、飼い主の方はきちんと注意しておくようにしましょう。

◎口の中が不衛生
細菌が繁殖することも当然原因として挙げられます。歯磨きの習慣がない犬は、歯の間に食べかすなどが溜まってしまいます。細菌はそれを栄養としてどんどん繁殖してしまいます。歯周病の予防には歯磨きの徹底が有効なのです。

◎老犬や小型犬
大型犬より小型犬、若い犬より老犬のほうが歯周病にかかりやすいという研究データもあるとのこと。もし小型犬や老犬と一緒に暮らしているなら、歯周病の可能性も考えて未然に防いであげたいものですね。

歯周病の予防や対処法はあるの？

歯周病は「歯」だけの問題ではなく、全身疾患まで発展してしまう可能性もあります。

飼い主としては、言葉の話せないワンちゃんのため歯周病にならない予防や対処法を覚えておきたいものですよね。

●予防法で最も大事なのが歯磨き
まず予防として今日から早速始められることが「歯磨きをきちんとすること」です。犬は自分で歯磨きができませんから、飼い主がしっかりと習慣づけてあげましょう。毎日歯磨きをしてあげるようにしましょう。また、口の中の小さな傷からも歯周病のリスクがありますので、ワンちゃんが危険なものを口にしないように、また、食べ物に気をつけたりしましょう。

●具体的な対処法は？

・食生活を見直す

歯周病になってしまった場合の対処法には、まず食生活の改善が挙げられます。例えば、柔らかいものばかり与えている場合は、ドッグフードを少し固めのものに変えてあげるようにしましょう。また、ウェットフードは歯石がつきやすいので、ドライタイプのものに切り替えるといいでしょう。

そうすることによって、咀嚼の回数が増えて唾液が増えるため、歯についた細菌を落としやすくなります。また、歯磨きのタイミングもできれば食後にするほうがよいです。

・歯石を除去する
しかし、それだけではどうにもならないほど歯周病が進行している場合は、獣医の方に相談して、歯石を除去する治療をしてもらうのが最善となります。ただ、歯石を取る時には全身麻酔となり老齢のワンちゃんにはリスクが大きいと言えます。

このように歯周病になると犬も辛いため、早い段階での発見、そして何よりも「予防」が大切ですね。
　

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