犬は人間を幸せにするの？

犬とのスキンシップが幸せホルモンを作る？！

愛犬と一緒に過ごしていると、何だかホンワカしたような、なんとも言えない温かい気持ちになるものです。この時、人間には「幸せホルモン」が分泌されています。

– 幸せホルモンの正体は「オキシトシン」 –

この幸せホルモンの正体は「オキシトシン」というホルモン。オキシトシンと聞いても、あまりピンとこない方も多いでしょう。

実は、このホルモンは女性の分娩や授乳時に関わるものとして知られていたものです。赤ちゃんを妊娠して、そして出産することによって「母性本能」が生まれ、「幸せな気分」になる女性。この時にオキシトシンという幸せホルモンがじわじわと湧き上がってくるというわけなのです。

「じゃあ、女性だけに分泌されるホルモンなの？」とずっと思われていたこのホルモンですが、近年になって男女ともに分泌されるところがあると分かってきたのです。

– 愛犬とのスキンシップで幸せホルモン増加 –

男女問わず幸せホルモンを分泌してくれるのが犬との触れあいの時です。ワンちゃんの頭や体を優しく撫でた時に、この幸せホルモンが分泌されると言われています。

撫でた時には、自然に笑みがこぼれてくるような温かい気持ちが湧きあがってきますよね。これが「オキシトシン」が分泌されている証拠で、幸せを感じさせてくれているんですね。

幸せホルモンが人間にもたらす効果とは？

犬とのスキンシップで分泌される「オキシトシン」。このホルモンは、人間にとってさまざまな効果をもたらしてくれるのです。

まず一番の効果がストレスの軽減でしょう。犬と触れ合うことによって、緊張を解きほぐしリラックスした気持ちにしてくれます。

また、若さを保ちます。犬と暮らしていく上で「散歩をする」「お世話をする」という体を動かすことが必要なので、若さを保つ秘訣ともなるでしょう。

そして癒し効果が大きいですよね。これが、犬がセラピードッグとして医療や介護の現場で活躍している所以です。

犬の飼い主の方が猫の飼い主よりも幸せ・・・！？

実は以下のような研究結果が、アメリカのカリフォルニア州にある大学の研究チームから発表されているのです。

– 研究内容について–

19～68歳という幅広い年齢の老若男女263人を対象として行った調査で、「ペットを飼っているか」「生活に対して満足しているか」「幸せかどうか」「性格について」などの内容のアンケートに答えてもらっています。

– 犬の飼い主の方が社交的だった –

調査対象とした方々の中で、まずはペットを飼っている人に焦点を当て、そしてさらに「犬を飼っている人」「猫を飼っている人」とに分類し調査結果を比較対照していったところ、面白い結果が出たということなのです。

実は「人生への幸福度」「現生活への満足度」「他人との調和性」などについて、犬の飼い主の方の数値が若干高かったとのことなのです。

– 犬と猫でどうして違いが? –

実際、猫を飼っている人にとっては「猫だって幸せをもたらす」、そんな主張があるでしょう。確かに、こちらの研究結果はあくまでも調査対象の範囲内での結果にすぎません。アンケート結果なので、どちらかの数値が高くなってしまっただけとも言えます。

実際のところ、愛犬にしても、愛猫にしても、どちらも飼い主に「幸せな気持ち」をもたらしてくれることに違いはないでしょう。

ただ、ここで注目したいのが犬と猫との特徴の違いが研究結果に反映しているのではないかという点です。

散歩がいらず自由奔放にしておいても大丈夫な猫に比べ、犬は散歩をしたりする必要があります。お世話の時間は、猫と比較すると長いでしょう。また、犬は飼い主への気持ちを全身で表現します。飼い主が外出先から帰ってきた時などは「しっぽが取れるんじゃないか」ぐらい、大振りで歓迎してくれますよね。こういった背景が、少しばかり前述の調査結果に表れたのかもしれませんね。

しかし、全体的に言えることは犬も猫も含めて、動物と接することは「命を大切にする」という前提のもと、人間の気持ちに大きな変化をもたらし、そして「幸せ」な気持ちを与えてくれるということではないでしょうか。

人間が感じている幸せと同じように、愛犬が幸せを感じてくれていると本当に嬉しいものですよね。

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