肉球のしくみ
犬の肉球は、角質層が厚くなったものです。人間に例えるなら、手の「まめ」が固くなったものと言えます。肉球の中には、コラーゲン繊維・弾性繊維・脂肪などが入っているため、衝撃を吸収することができるのです。
肉球は、とても丈夫ですが、再生能力が他の皮膚組織と比較すると劣っています。そのため、小さな傷ややけどなど少しの傷でも、弾けてしまう(肉球はコラーゲンや脂肪などがパンパンに入っているため)ことがあります。もちろん、肉球は歩く時に必要となる場所なので、負担が掛かりやすく治りも遅いです。少しでも異常が見られた場合は、獣医師に相談すると良いでしょう。
肉球の色
肉球の色は、犬種により様々です。我が家のチワワは、肉球が黒く、キャバリアはネコみたいなピンク色をしています。肉球は、年を重ねる毎に色も変わってくると言われているので、毎日でなくてもチェックしてみると変化に気付けるかもしれませんね。
肉球にも骨がある!?
犬の骨格は、平均して319個の骨から成り立っています。もちろん、肉球にも骨があり、その骨に沿って、それぞれの結合組織が形成されているのです。また、犬の肉球は爪・指球・掌球・狼爪・手根球の5つの部位で形成されています。そのすべてをひっくるめて、私たちが言う肉球となるのです。
肉球の役割とは
先ほど説明した指球と掌球は衝撃の吸収材として、地面の衝撃から足の骨や関節を守っています。また、手球根は滑りやすい場所や坂道でのブレーキとしての役割を担っているのです。その他にも、肉球は以下のような役割を担っています。
■熱さ・冷たさから体を守る
犬の肉球は、角質層が厚くなっています。そのため、熱が伝わりにくくなっており、内部組織を守っているのです。また、雪など冷たい地面に触れてしまうと肉球内の静脈を流れる血液が冷やされますが、静脈近くを流れる動脈によりすぐに温められるため、雪などの冷たい場所でも歩くことが出来るのです。
■犬の肉球は、人間に例えると靴
でこぼこ道や砂利道などを歩くとき、犬の肉球は靴のような役割を果たし、足を保護してくれます。そのため、外で飼育されている犬や、外で散歩することが多い犬の肉球は厚く固いそうです。一方、室内で過ごすことが多い犬は、肉球がプニプニで柔らかいのが特徴です。
■肉球が全体重を支える
人間はかかとを地面につけて歩きますが、犬はかかとを浮かせて歩きます。つまり、犬が歩く時、体重はすべて指にかかっているということになります。
肉球も汗をかくの?!
犬には、人間のような汗腺が皮膚にほとんどないため、汗をかくことがほとんどないと言われていますが、肉球には汗腺があります。そのため、肉球は体温調整や肉球の乾燥を防ぐ役割を担っているのです。また、人間が緊張したりストレスを感じた時に冷や汗が出ることがありますが、犬も同じように緊張したりすると汗をかくそうです。
肉球マッサージってどうなの?!
人間も、ハンドマッサージをしてもらうと血行が良くなりとても気持ちが良いですよね。それは、犬にも当てはまるそうです。アメリカ動物虐待防止協会によると、肉球をマッサージすることにより、人間と同じように血行が良くなりリラックス効果も得られるとのことです。ただ、肉球は犬にとってとても繊細な部分でもあるので、無理に行わないようにしましょう。また、行う際も軽く触れてやさしくマッサージしてあげると良いですね。
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