チャウチャウのルーツ
チャウチャウは、中国で古くから飼育され、当時はモンゴル民族と生活を共にしてきたといわれています。
しかし、長い歴史の中でチャウチャウがどのように誕生したのか、そのルーツは解明されてはいません。ただ、古来より番犬や猟犬など人の生活と密接した位置にあり、私たちとともに現在にいたるまで頼り頼られる存在だったということだけは広く知られています。
また、中国では2000年前から愛されてきたチャウチャウですが、1800年頃までは中国以外の国では知られることがありませんでした。
その後、ヨーロッパに渡ったチャウチャウは個性的な風貌から、その名前を世界中に知られることになるのです。そしてこのころ、ヨーロッパに渡る際に書かれた明細に「東洋の珍しい骨董品・装飾品」の意味を持つ「チャウチャウ」と記載されたことからその名がついた、とも言われています。確かに、初めて羊のような毛皮をまとった小さな生き物を見た人は、東洋の神秘を目の当たりにしているかのような衝撃があったのかもしれません。
チャウチャウの性格
チャウチャウが世界に知られるようになり、イギリスに渡ったときのことです。
ある動物園で中国の野生の犬と紹介されたことがきっかけで、ビクトリア女王の目に留まることとなりました。こうしてそれまでは番犬や猟犬として活躍してきたチャウチャウは、家庭犬としての新しい一歩を踏み出すことになったのです。
しかし、家庭犬になったとはいえ本来猟犬の気質がある犬種です。注意深さや警戒心の旺盛さがなくなったわけではありません。
もちろん、飼い主に誠実な一面はあるものの、小さなお子さんがいるご家庭での飼育やチャウチャウの飼育初心者ではなかなか難しいようです。
そして、チャウチャウは独立心の強い性格でもあるので、主となる飼い主以外の指示でないと拒否したり、触れられたりすることをいやがったりすることがあります。このような事態にならないためにも、小さなころから時間をかけてしつけを行い、家族全員との強い信頼関係を築くようにすることが大切です。
チャウチャウの特徴
チャウチャウの特徴。これはもう、その存在のすべてが特徴だといえます。
たとえば、小さなライオンのような被毛で被われた四肢はコンパクトでありながら全体的にバランスのよい筋肉で構成され、くるりと巻いた尾を背に背負う雄姿に威厳さえ感じます。
威厳と同時に愛らしさを感じさせる被毛の毛色は、ブラックや赤茶色(レッド)、灰色(ブルー)、淡い黄色(フォーン)、クリーム、ホワイトが公認となっていて、斑(パッチ)や2色以上が混ざった色(パーティ・カラー)は認められていません。
そして、チャウチャウ最大の特徴は、見えない部分にも隠されています。
その部分というのが、「他の犬種が持っていない色の舌」です。
すでに絶滅してしまった中国の古代犬種ハン・ドッグ。
チャウチャウの口の中や舌の色は、この血統から引き継がれているのではないかと考えられていて、黒舌犬、そう呼ばれるきっかけにもなりました。
最後に
いかがでしたか?
その昔、食用犬にされていたという悲しい歴史を持つチャウチャウですが、現在では頼もしい番犬として多くの家庭で愛されるようになりました。
チャウチャウの魅力のひとつである被毛は、見た目は可愛いものの体温調節がとても苦手です。ですから、気温が高いときは涼しい場所へ移動するなどの心配りも、信頼できるパートナーとなる大切なポイントになるのではないでしょうか。
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