犬の認知症とは
認知症という病気は多くの人がご存知の通り、脳の機能が低下して認知能力が衰えることです。言葉を話すことができる人間の場合は、
周囲の人が気づきやすいものです。それに、認知症を疑って病院を受診することで、いくつかの問診などをすることができるため「認知症」という病状の判断がしやすいですよね。
しかし、犬は言葉が発せないので「症状」「行動」から認知症を判断するしかありません。それでは、どういった症状があるのでしょうか。
- 吠え続ける
認知症になると「ずっと吠える」という行動が見られます。基本的に犬は吠える動物ではありますが、認知症になると
「止めさせようとしても吠え続ける」ことが多いです。特に多くの飼い主さんを困らせるのが「夜泣き」です。
認知症の症状に伴い、目が見えない、耳が聞こえないという老化現象がさらなる不安をもたらし夜に吠え続けることがあります。
- グルグル回る
シニアになった犬の認知症の症状で多いのが、こちらの症状です。グルグルと同じ場所を回ることがあります。
認知症の症状として起こることなので、なかなか止めてくれないものです。しかも、家の中の家具や荷物にぶつかってしまうので「ケガ」をすることも・・・。
固いものにぶつかると危険ですし、ぶつかっても痛くないように安全なサークルのようなもので囲ってあげ、その中を気が済むまで歩かせる対策もあります。
認知症の原因ってどんなもの?
認知症は単調な生活をしているケースによく見られます。「脳を使わなくてもいい」という生活をしていると、
毎日の生活に刺激がなく脳が早期に衰えていきます。そのため、飼い主さんと接する時間が少ないワンちゃんは認知症になりやすいと言われています。
- 家からあまり出ない
- 飼い主さんの外出が多い
- 毎日のように留守番をしている
- 飼い主さんから言葉をかけてもらえない
- 飼い主さんに一緒に遊んでもらえない
このようなワンちゃんは、毎日の生活にメリハリがなく認知症になりやすいです。
コミュニケーションが少ないと認知症のリスクも高まります。
予防法のひとつにある「散歩」
毎日、散歩に出かけることは、犬の運動や人間とのコミュニケーションなどの効果があります
。その「散歩」に少し変化を加えることが認知症の予防に繋がるとも言われています。
認知症を防ぐために最も効果的なのは、「脳を活性化する」ということです。脳を刺激するには、
「新しい経験をさせる」ということが大切です。決まった時間に、決まったルートだけを散歩するのはもちろん悪いことではありません。
飼い主さんとのコミュニケーションのひとときですから、犬自身も喜んでいるでしょう。ただ、そこに「新しい刺激」はないので、「いつものように」日課的に過ぎ去ります。
そこで犬の脳に刺激を与えることができるのが、散歩コースを変えて見ることです。
- いつも曲がる道を曲がらない
- いつもと逆方向に歩いてみる
- 人がたくさんいる公園の方に行ってみる
- いつもはアスファルトの上だけど、砂の上を歩かせてみる
- 初めての場所に行ってみる
このように、散歩をいつもと違ったものにすることで犬の脳に良い刺激を与えてくれます。
初めての風景を見ながらの散歩は、脳を活性化させてくれることでしょう。それに、犬だけでなく、
飼い主さんも一緒にワクワクと冒険心が湧きあがりそうですね。声をかけながら一緒に歩いてみましょう!
また、コースを変える以外にも「時間帯」を変えてみるのもいいですね。同じコースであっても、
散歩の時間帯を変えると違った印象の風景に・・・。朝早く散歩する時に人通りが少ない道も、
日中に散歩すると人間が多くてワンちゃんも違った風景を感じることでしょう。
人間よりも早いスピードで老化を迎えてしまう犬たち。痴呆症になると、今まで簡単にできていたことさえできなくなります。
変わりゆく愛犬の姿を見るのはとても切ないものです。認知症のリスクを減らすためには、飼い主さんの愛情による予防的な対策が欠かせないところです。
愛犬との毎日の散歩に変化を加えることは新しい刺激の積み重ねの毎日にも繋がります。
愛犬がイキイキとしたシニア生活を送ることができるように二人三脚で共に時を過ごしていきたいものですね。
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