特殊能力を持つベイパー・ウェイク・ドッグってどんな犬？

ベイパー・ウェイク・ドッグとは？

ベイパー・ウェイク・ドッグとは、テロ対策の特殊能力を備えたワンちゃん達の事です。犬種ではなかったんですね！

ベイパー・ウェイク・ドッグは、人間の身体から発散される熱と共に、空気中の爆発物の臭いそのものに気付き自爆テロの犯人を追跡する能力を持っています。
これは、自爆テロの犯人が見えていなくても臭いをたどって探知することから、テロ対策に非常に役に立つ能力です。

現在はドナルド・トランプ氏のビルを守っていることで、有名になっていますね。

ベイパー・ウェイク・ドッグになるには？

ベイパー・ウェイク・ドッグになるためには、生後１か月から育成期間に入ります。
生後半年を過ぎると規則正しい生活を行い、社会性を身につけていきます。
１歳前後から本格的な訓練のスタートです。
訓練の一例としては、青い箱の中に爆発物の成分とタバコやハンドクリームなどの匂いがあるものも一緒に入れ、爆発物を他の匂いに惑わされることなく見つけられるようにするという訓練などがあります。

警察犬のような強いイメージのジャーマン・シェパードとは違い、ラブラドール・レトリーバーが多いようです。

ラブラドール・レトリーバーの特徴とは？

ベイパー・ウェイク・ドッグに選ばれるラブラドール・レトリーバーとはどんな能力の持ち主なのでしょうか？

ラブラドール・レトリーバーは、足に水かきが付いていて、泳ぎを得意とする優秀な猟犬です。
仕事を与えられることを好むことから、災害救助犬、盲導犬、警察犬、セラピー犬、ベイパー・ウェイク・ドッグとして、幅広く活躍しています。
特に嗅覚に優れ探索作業の能力は秀でています。猟犬だったこともあり、力強いあごと、しっかりとした体格、力強い四肢を使ってよく働いてくれます。

服従心も強く、優しい性格で無駄吠え・攻撃性が低く、ペットとしても人気の高い犬種です。

ベイパー・ウェイク・ドッグになるためには、嗅覚が鋭いだけではいけません。
「選別」「周期追跡」「襲撃」という、全てを兼ね備えている必要があり、そのような観点から見ても、ラブラドール・レトリーバーはベイパー・ウェイク・ドッグに向いていると言えますね。

ベイパー・ウェイク・ドッグ育成計画はいつから始まったの？

日本ではあまり耳にすることのないワードなのはもちろん、この育成施設は海外にしかありません。

ベイパー・ウェイク・ドッグの育成計画は２００５年から始まり、現在は100頭程度に増えていますが、まだまだ歴史の浅い取り組みのようです。
育成施設はアメリカ合衆国南部に位置するアラバマ州にあります。

通常の爆発物探知犬は、動いていない人や物をハンドラーの指示でかがせる必要があるので、動いている自爆テロ犯の警戒には向いていません。
そこでこの施設での訓練では、靴に火薬などを入れた自爆テロ犯役の人を、一般人がたくさんいるショッピングモールなどで歩かせ紛れさせます。
風などの条件にもよりますが、60メートル離れた場所の臭いを探知した事例や、爆発物を持った人物が通った30分後でも臭いを認識できるという報告があります。

動き続ける自爆テロ犯を探知できる機能は存在しないので、ベイパー・ウェイク・ドッグの活躍に期待がかかっています。

まとめ

不特定多数の人間が行き交う場所でのテロ対策や自爆テロ対策は重要なポイントとなってきます。しかし、人間の技術ではまだ開発されていない機能なので、ベイパー・ウェイク・ドッグの特殊能力は、安全を守るために必要不可欠な存在と言えますね。

これだけの特殊能力があるので、東京オリンピックなど各国の人々が入ってくる時のためにも、日本にもこのようなベイパー・ウェイク・ドッグの存在が必要となるかもしれませんね。

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