犬が年をとるとお漏らししてしまう原因は?
犬も人間と同様、年をとるにつれて筋力が衰えてきて、足腰に力が入らなくなっていきます。足腰に力が入らなくなってしまうと、しっかり踏ん張れなくなってしまい、膀胱に溜まったオシッコやウンチをしっかり出し切ることができなくなるので、頻繁にトイレに行くようになります。人間でも年をとると頻尿などの問題が起こりますが、それと同じなのです。そして、膀胱にオシッコが溜まったまま立ち上がろうとするときなどに、立ち上がる時は足腰に力を入れるので力を入れたときにお腹にも力が入ってしまい、その勢いでオシッコが出てしまうと言うようなこともあるのです。そしてワンちゃんは尿意を感じてトイレに行こうとするのですが、年をとったワンちゃんは足腰が弱っているので立ち上がるまでにも時間がかかり、トイレに間に合わなくて出てしまい粗相する、と言ったこともあります。
また、加齢とともに排尿を上手くコントロールできなくなってしまうワンちゃんもいます。これも人間にも言えることですが、反応が鈍くなってしまい、オシッコが出る感覚もわからなくなってしまい、粗相するのです。年配のワンちゃんの中には横になったままお漏らししてしまうワンちゃんもたくさんいるのです。
犬のお漏らしは加齢による他の病気も考えられます
まず、オスの場合は前立腺肥大という未去勢犬に多く見られる病気の場合が考えられます。男性ホルモンの影響を受けるために起こる病気で、前立腺が肥大すると頻尿になったり尿道が圧迫されて排尿のときに痛みが出たり血尿が出る場合もあるようです。
そしてメスの場合は、ホルモン性尿失禁と言う病気の場合が考えられます。ホルモン性尿失禁と言う病気は、老化によるものや避妊手術を受けた犬がなりやすい病気です。老化することにより女性ホルモンが減少していくのはもちろん、卵巣を切除することで女性ホルモンのエストロゲンが減ってしまい、尿道括約筋が緩みやすくなるので起こってしまうのです。
また、膀胱炎や腫瘍がある場合でも頻尿やお漏らしをしてしまうこともあるようです。膀胱だけでなく腎臓機能が低下することによる慢性腎不全でも、失禁などの症状が出る場合があります。慢性腎不全は非常に気付きにくい病気ですので、なるべく愛犬の様子を見ながら早期に発見することが大切です。少しでも愛犬のオシッコの様子がおかしいと感じたら、すぐに病院へ連れて行くようにしましょう。
膀胱炎や慢性腎不全以外にも、糖尿病やクッシング症候群といった病気でもお漏らしをしてしまう場合があるみたいですので、お漏らしを頻繁にするようになれば愛犬の様子をしっかりと観察しておくようにしましょう。
老犬のお漏らしの対策は?
老犬がお漏らしや粗相をしてしまった時に一番大切なことは、叱らないことです。今まできちっと決められた場所でトイレが出来ていたのに、それができなくなると言うのには、なんらかの理由があるはずなのです。犬だってわざとお漏らししようとして、お漏らししたわけではありません。老化が原因だったり病気が原因だったりするはずです。もし叱ってしまうと、ストレスになりそれが原因でお漏らしや粗相してしまうこともあります。
老犬は尿意や排便の感覚がわからなくなってしまう場合がありますので、食事の後や動いた後など尿意を催しやすい時間帯にトイレに連れて行ってあげるようにしましょう。そしてオシッコをする際には腰のあたりを支えてあげるようにすると、失敗することも少なくなるはずです。足腰が弱ってきている老犬は、足腰を支えてあげるだけできちんとオシッコができるようになります。
また、老犬はトイレに行くのに間に合わずお漏らしや粗相してしまうことが多々ありますので、トイレの場所を増やしてあげるのもいいかもしれませんね。
最終手段としては、犬用のオムツを着用することも考えてみてもいいかもしれません。
今まできちんとトイレでオシッコをできていた犬がお漏らしや粗相をしてしまうようになることは、飼い主にとっては精神的にも大変なことだと思います。飼い主も大変ですが、犬も不安な気持ちを抱えているはずです。
老犬のおもらしや粗相は、犬の平均寿命が延びた今では犬が老化するにつれて決して避けられない問題なのです。犬を飼っている人は最後まで責任を持って、愛犬との生活に向き合うことが大切です。
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