【掲載:2017.02.27 更新:2022.11.10】
盲導犬に適している犬種
盲導犬に適している犬種かどうかということは、3つの特徴があります。
- 人との作業意欲が高い
- 周りに対して攻撃性がない
- 順応性が高いか
これらの条件を満たしていれば、盲導犬に適している犬種と言えます。
昔は盲導犬と言えば、ジャーマン・シェパードが一般的でした。
ジャーマン・シェパードは確かに人との作業意欲が高く順応性が高く、今では警察犬として有名です。しかしジャーマンシェパードは見た目が凛々しく、人によっては威圧感を感じてしまうこともあります。
このような理由から、今では
- ラブラドール・レトリバー
- ゴールデン・レトリバー
- ラブラドールレトリバーとゴールデンレトリバーのミックス犬
など、見た目の穏やかさにより最適だとされています。
レトリバー系の犬種は、人と仕事をするのが大好きなうえ、環境適応能力に優れているので盲導犬に向いています。
また、ラブラドール・レトリバーなどは体格面においても人を誘導するのに最適な大きさです。
レトリバー系の犬種は、たれ耳でアーモンド型の優しい目をしていますので、周りの人にも威圧感を与えずに過ごすことができます。
他の犬種も盲導犬になれるの?
日本では、昔は盲導犬にジャーマン・シェパードもいましたが今では全く見かけることはなく、盲導犬といえばラブラドール・レトリバーかゴールデン・レトリバーがほとんどです。
ラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバーが盲導犬に向いている犬種だということは先ほど説明しましたが、他の犬種は盲導犬にはなれないのでしょうか?
実は世界では、スタンダードプードル、ボーダーコリー、オーストラリアンシェパード、スタフォードシャブルーテリア、ドーベルマン、ロットワイラーなどといった犬種が盲導犬になっているのです。
しかも、約8,000頭の盲導犬がいる盲導犬大国のアメリカでは、やはりラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバーが一般的なものの、ジャーマン・シェパードも盲導犬として活躍しているそうです。
ジャーマン・シェパードは見た目はちょっと怖いですが飼い主に忠実な性格ですので、盲導犬として活躍できるようです。
盲導犬に向きか不向きかの判断基準
盲導犬の仕事内容は、目の不自由な人の目の代わりになることです。そのためにも目の不自由な人に安全かつ的確に段差や障害物などを知らせたり、赤信号ではきちんと止まったりしなければなりません。公共機関を利用する際には人混みの中に入って行かなければならない時もあるでしょう。
その時に、チワワなどのような小型犬では飼い主を身体で押し戻して交通事故などの危険を回避することは難しく、人を安全に誘導できません。
またセントバーナードなどの超大型犬では、その大きさで周りの人を威圧しかねないので盲導犬には不向きだと言えます。
- 人と共同作業をするのが好きな犬種
- 中型犬以上の体格の犬種
- 周りの方に威圧感を与えない優しそうで穏やかな犬種
-
これらが、盲導犬に向いている判断基準になります。
ラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバーが盲導犬に多いですが、その中でも盲導犬になれない場合ももちろんあります。
盲導犬訓練所で初期訓練で性格や行動、癖などを精査されて、その段階で注意散漫な性格やわがままな性格など盲導犬として不向きだと判断された場合は、盲導犬になることができません。
盲導犬になるために訓練できるのは、わずか10%未満しかいないそうです。盲導犬になるには、犬種も関係ありますが最終的にはその犬のもつ性格が重要だということなのですね。
盲導犬になれる犬種は、体格面もある程度大きくなければいけませんが、性格がとても重要なのです。
人に忠実で人と作業することが大好きで環境適応能力がある犬だけが盲導犬になることができるのです。
まとめ
日本には2022年3月現在で、848頭の盲導犬が活躍しています。
それに対し、盲導犬を希望している視覚障害者は約3,000人いるとのことですので、まだまだ盲導犬は足りていないのが現状です。
1頭でも多くの盲導犬が活躍できる世の中になると良いですね。
Eye catching by Province of British Columbia
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