犬の生理(ヒート)春と秋にくる?
目安として、生後8ヶ月前後(人間でいえば中学生位)の年齢になると、メス犬は生理(ヒート)が始まり発情期を迎えます。主に、小型犬の方がヒートが始まる時期が早く、大型犬は少し遅れる傾向にあります。ヒートは、目安として5~10ヶ月程のサイクルで繰り返し、小型犬の場合は年に2~3回、大型犬の場合は年に1~2回位が平均的です。
また、春は発情期の季節と聞くことがあります。これは、春は3~5月、秋は9~11月に発情期が起きやすいと言われているからですが、必ずしも春が発情期の季節とは限りません。先ほども説明しましたが、ヒートの目安は5~10ヶ月程のサイクルで繰り返されます。そう考えると、ヒートの季節にはズレが生じてきます。一般的には春と秋が多いですが、必ずしもそうでないため、愛犬のヒートが来たらしっかりと記録しておくことをオススメします。
犬の発情期のサイクル
犬の発情期のサイクルは「発情前期」「発情期」「発情後期」「無発情期」の4つに分かれます。
●発情前期
犬の発情期前(7〜10日前後)になると、下記のような症状が見え始めます。明らかに、いつもと違う行動をすることが多いので、飼い主さんさんもその変化につい気付くかもしれません。
◼尿が頻尿になる
◼トイレを外すようになる
◼普段できることをしなくなる
◼散歩中に地面の匂いを良く嗅ぐ
◼食欲不振になる
以上のような症状が見られます。その他にも、落ち着きがない・神経質になる・甘えてくる・そっけなくなるなどの変化もあるので、よく観察しておくと良いでしょう。
●発情期
先程の発情期前が終了すると、いよいよヒートの開始です。期間としては、だいたい10日前後で下記のような症状が見られます。
◼外陰部からの出血
◼落ち着かない
◼元気がない
◼食欲不振
◼オスの近くへ行きたがる
メスのヒート(ピークは7〜10日程)が始まると、外陰部から出血が見られるようになります。そして、落ち着きがなく常にそわそわした状態になります。また、同居犬にオスがいる場合は、オスのところへ行こうとしたり、時に怒る仕草を見せるなど、明らかにいつもとは違う状態になります。そちらへ行こうとしたり、イライラするような行動をみせることがあります。
メス犬は、外陰部からの出血を舐めて処理をすることが多いので、出血が常にあるわけではありませんが、気になる場合はおむつなどをつける場合もあららたす。また、尿と一緒に血が出てくるのですが、時に膀胱炎と勘違いしがちなのでよく観察しましょう。
●発情後期
発情後期になると、オス犬を拒否するようになり、60日~80日ほど続きます。
この期間には妊娠していないのに妊娠しているかのような行動をとる「偽妊娠」が現れる場合もあります。
●無発情期
発情後期が終わると、発情していない時期、いわゆる「無発情期」となります。
無発情期は、60日~次の発情期に至るまでほど続きます。繁殖活動が徐々に低下し、ホルモンも落ち着いてくるので、次の発情期が来るまではこの状態が続きます。
発情期中の注意点
発情期中は、メスもオスも本能的に子孫を残そうという意思が働き、とても敏感です。そのため、発情期が多いとされる春や秋など、お散歩を行くのに良い季節ですが、できるだけ散歩などの外出は控えましょう。
また、この時期にメスから出るフェロモンは、オス犬を呼び寄せる作用があるため、ドッグランなど犬が多く集まる場所へ連れて行くと、雌の奪い合いでオス犬同士がケンカをすることも少なくありません。
また、発情後期によくある症状に、【偽妊娠】があります。これは、妊娠していないのに妊娠した状態になり、子宮や乳房の肥大、泌乳、巣作りなどを行ってしまう状態で、時に乳腺炎を起こす可能性もあるので注意深く観察し、異変を感じたら動物病院を受診しましょう。
ちなみにオス犬は
オス犬には、春も秋も関係なく1年中いつでも機会があれば交尾可能です。交尾可能な月齢としては、生後8ヶ月位でしょう。この頃になると、排尿スタイルが腰を落とした姿勢から、オス犬特有の片方の後ろ足をあげてするようになります。また、メス犬のフェロモンを感知すると、マウンティングをすることも増えてきます。
犬の発情期中は、思わぬトラブルが起きやすい時期でもあります。望まぬ妊娠を避けるためには、発情期中の方会社を防ぐ他、避妊や去勢をすることで未然に防ぐトラブルを防ぐことも出来ます。私たちも、愛犬のことを考えて行動することが必要ですね。
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