【大型犬の介護】老犬のためにできる室内環境の工夫とは?こまめな寝返りで床ずれを防止!

2017.11.24

【大型犬の介護】老犬のためにできる室内環境の工夫とは?こまめな寝返りで床ずれを防止!

赤ちゃんの時に引き取って、みるみる大きな体に成長した大型犬のグレートデンMIXの愛犬を見て、ふと思うことがあります。それは愛犬の介護のこと。老犬になるにはまだ先のことだけど、愛犬がケガや病気で寝たきりになって介護が必要になるかもしれません。大型犬の床ずれ防止には寝返りの工夫も必要です。今回は、飼い主さんが知っておきたい「大型犬の介護」についてお伝えします。

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シニアの大型犬のための工夫とは?

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かわいい愛犬もいつかは年を取り、介護が必要な状態になってきます。大型犬の介護は、犬の体が大きい分、移動や入浴などで持ち上げたりするのが思ったより飼い主さんの負担になるものです。
また、大型犬は外飼いしている方が多いものですが、介護が必要な状態になってしまったら、室内で飼うことになるかもしれません。

大型犬の介護が必要になった時の、室内環境の整え方や工夫についてお伝えします。

◆外飼いから室内飼いの生活へ

これまでのびのびと外飼いをしていた大型犬にとって、室内の限られたゲージの中で過ごすのは、大きく環境も変わるため、ストレスの元になる場合もあります。
また、若い時は順応性があった犬も、年を重ねるにしたがって、新しい環境に慣れるまでに時間がかかるものでもあります。
愛犬の体が衰える前に住環境を整え、室内での生活に徐々に慣らしていくようにしましょう。

私の愛犬は赤ちゃんの頃はお部屋の中で一緒に過ごしていましたが、家の中のスペースは一戸建てとはいえ限られているので、成犬になったころからお庭で外飼いするようになりました。
愛犬の介護が必要な状態になって、室内で飼うことが求められたら、第一に困るのがトイレかなと思っています。お庭の決まったところでトイレを済ますようにしている場合、室内でもペットシーツを使ってトイレができるように練習しておくことが大切です。

◆シニアの大型犬が過ごしやすい環境にするために

大型犬は体が大きい分、室内でのスペースもそれなりに取りますが、介護が必要になったシニア犬には、できるだけお部屋の中でゆったりと静かに過ごせるように環境を整えてあげましょう。

大型犬の居場所としては、直射日光やエアコンの風が直接当たるところはやめましょう。また、犬の睡眠の妨げになるような人の出入りが多すぎるところや、音の大きなテレビのそばなども避けるといいですね。

冬の寒い時期は、犬も痛みや体のこわばりを感じることが多くなりますので、室内全体を暖かくし、犬が過ごす床スペースにもマット類を敷き、快適に過ごせるようにしましょう。

◆快適な室内温度&湿度について

介護が必要になってしまった犬やシニア犬などは、加齢にともなって温度や湿度の影響を受けやすくなるものです。
気温が高い時は、涼しく過ごせるように。気温が低い時は、暖かく過ごせるように。飼い主さんが温度や湿度を調整してあげましょう。

– 犬の快適な室内温度 –

犬が最も快適と感じる温度は22℃~26℃だと言われています。
暑すぎる時、犬は舌を出して温度を調整しますので、その仕草が見られた時は熱中症などにならないように気をつけましょう。

– 犬の快適な湿度 –

犬が快適だと感じる湿度は、50~60%と言われています。
梅雨時期のようなジメジメしている時は、エアコンをドライにするなどして調整しましょう。


室内環境で注意したいポイントと対策

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介護が必要になった大型犬の快適な室内環境を整えるためのポイントと対策方法について、場所別に押さえておきましょう。

①フローリング

シニア犬になると、歩きにくくなりフローリングの床で滑って骨折する可能性があります。
また、寒い時期は床も冷えるので、愛犬が寒がるかもしれません。

【対策】
フローリングの床には犬用のすべらないワックスを塗ったり、滑り止めマットを敷きましょう。床暖房があれば使い、寝る場所には犬用のヒーターなども設置するといいですね。

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②階段

介護が必要になった犬は、階段を昇降時、足を踏み外して転落する危険性があります。

【対策】
階段の踏み板部分に滑り止めのシートをつけておくか、可能なら犬用スロープを設置するのもいいですね。

また、転倒の危険が予想される場合は、階段は抱っこして上り下りするようにして、愛犬が自分だけで階段を使わないよう、安全ゲートを設置しておきましょう。

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玄関、キッチンなど、ペットの進入を防ぎたい箇所に設置

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③柱、角、出っ張り

犬が介護が必要な状態になってしまったら、足元がふらつくことも増え、家具の角など出っ張った部分や、柱などにぶつかることも増えてきます。

【対策】
柱や角のある部分にはスポンジ製の安全ガードなどを貼って、犬がぶつかっても大ケガしないようにしておきましょう。

④ドア

ドアの開閉時、犬に気がつかずに挟まったり、犬がよけれなかったりしてぶつかることがあります。

【対策】
ドアの開け閉めをする際は、犬が周りにいないか確認して、ゆっくり開閉を行うようにしましょう。

⑤隙間

家具の間や狭いところなど、隙間が好きな犬は多く、隙間に入り込んで出れなくなったり、オシッコをしてしまう犬もいます。

【対策】
室内の隙間が少なくなるよう家具を配置し、犬のオシッコが隙間に流れてしまわないよう、ペットシーツを敷くと安心ですね。

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多頭飼いの方でも安心!とても大きいサイズのシートなのでまとまっての使用も可能です。

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⑥コード

家電や携帯充電器のコードなど、からまったり引っかかって転んだりする恐れがあります。また、コードをかじって感電する恐れがあります。

【対策】
コードはコンパクトにまとめるアイテムを使ったり、余分な長さは結束バンドなどで束ねたりして、犬にからまることがないようにしておきましょう。

また、かみ癖のある犬の場合、普段からしつけることも必要ですが、犬が過ごす付近にはコードが届かないように配慮しましょう。

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シニアの大型犬の床ずれに要注意!

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人間も寝たきりになると、床ずれを起こすことがありますが、介護が必要になった大型犬も床ずれをすることがあります。「床ずれ」という言葉はよく聞くけど、実際に床ずれになった時の対策を知っているという方は少ないのではないでしょうか。

大型犬の床ずれの注意点や予防法などについてお伝えします。

◆床ずれとは?

床ずれは、犬の体と床やマット部分が長時間接して圧迫されることで血流が悪くなり、皮膚の表面の組織が死んでしまった状態のことです。褥瘡(じょくそう)ともいいます。

床ずれはシニア犬だけに限らず、病気やケガなどで寝たきりになってしまった若い年齢の大型犬にも起こりやすい症状です。

◆床ずれの症状

床ずれの初期症状としては、皮膚が赤くなったり薄くなってかゆみや痛みがでてきます。この症状が進行すると、水ぶくれの様なものができ破れてジュクジュクした傷になり、炎症が皮下組織にも進むと骨や関節を壊してしまうこともあります。

さらにひどくなった床ずれは、皮膚に穴が開いたように見え、犬の体力が落ちている場合には、床ずれから細菌感染を引き起こして、命に関わる場合もあります。


床ずれの予防方法は?

介護が必要になった大型犬が床ずれしないための予防方法についてお伝えします。

◆体圧分散マットを使う

介護用に開発された、体圧分散マットが市販されています。愛犬が横になっている時に一か所に体重が集中しないようになるので、頻繁な寝返りが難しい場合は、専用のマットを使うのもいいですね。

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◆骨周りを保護しよう

犬の床ずれが起こりやすい部分は、床と愛犬の骨周りの部分が接するところです。

愛犬の体を触って骨を感じるところに、専用のクッションやサポーターを当てて保護するようにしましょう。犬の足の関節などにはタオルを巻くなどして、骨同士がぶつからないように保護しましょう。

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◆優しく清潔にしよう

介護が必要になった犬は、皮膚もデリケートになっていることが多いです。犬の体を拭き取る際も、皮膚に負担がかからないよう、引きずったりこすったりしないようにしましょう。

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◆寝返りをさせる

犬の体の同じ場所が床についている部分に床ずれは起こりやすくなります。飼い主さんがサポートして、こまめに寝返りをさせるようにしましょう。


大型犬の寝返りのうたせ方、頻度は?

床ずれにならないようにするための、寝返りのうたせ方やその頻度についてお伝えします。

◆寝返りの頻度

だいたい2~3時間おきに1度を目安に体位の変更をするといいですね。

犬が体位の変更を嫌がる場合は、圧迫される部分が集中しないよう、体位はそのままで軽く持ち上げるだけでも血流が回復して効果があります。

◆寝返りのうたせ方

大型犬を寝かせた状態のまま背中だけ持ち上げて寝返りさせると、内臓に負担がかかってしまいます。また、一気に寝返りをさせようとすると、大型犬の場合は体重もありますので、飼い主さんにも負担がでてきます。

下記の3つのステップを踏んで、犬も飼い主さんも負担にならない寝返りを行いましょう。

1)犬の体を抱きあげて上体をおこしてから反対側を向かせ、片手は犬の肩下に差し入れます。
2)もう一方の手で犬の両肢を持ち、肩と腰の部分を支えてお腹が下を向くよう身体をおこし、伏せのようなポーズにしましょう。
3)マットレスなどの上に犬のお尻から下ろし、身体をしっかり支えながらゆっくりと全身を反対の向きに寝かせたら、犬に負担がないように寝返りができます。


まとめ

介護が必要になった大型犬は、これまでと違った対応が求められます。
外飼いをしていた犬が室内飼いになった時、室内環境を整える必要がでてきますが、犬が床ずれしないように予防する介護方法を知っておくことも大切です。愛犬も飼い主さんも負担にならないような、床ずれ防止の介護方法を覚えておくといいですね。

介護が必要になった大型犬も、飼い主さんに見守られて快適に過ごすことができますように☆



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カリーナ

カリーナ

動物好きな親の影響で、子どもの頃からずっと犬がいる生活をしていました。 これまで飼ったペットは、犬5匹・猫3匹・鶏8羽です。 現在は大型犬2匹と人間7人で、にぎやかに暮らしています。

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