よくチワワなどの小型犬をバッグに入れて出かけたり、長毛犬の毛をアレンジしてオシャレを楽しむ人の様子をテレビなどで見ることがありますね。
ペットの可愛がり方は人それぞれですが、それでもペット達に対しての愛情や正しい知識があればいいのです。
しかし、中にはペットが生き物だということを忘れ、自分のオモチャ感覚でペットの体を痛めつけてしまう飼い主さんも…。
そんな悲しい出来事が、アメリカのフロリダ州にて起こってしまいました。
人間用のカラーリング剤で染められた犬
ラーゴという街を拠点に動物達の保護や救助活動を行っている団体「Pinellas County Animal Services」にやってきたのは、1匹のマルチーズの雑種犬「バイオレット」でした。
フラフラとした足取りで、まるで魂が抜けたかのような彼女の毛は、彼女の飼い主によって鮮やかな紫色に染められていたのです。
ペット用品の中には、動物の毛を染める動物用のカラーリングが存在しますが、このバイオレットの毛に使用されたのは、なんと人間用のカラーリング。
犬と人間では体の造りも強さも全く違うというのに、この小型犬の柔らかい体毛は、強力な人間用の薬品でカラーリングされてしまっていたのでした。
その当時のバイオレットの目は大きく腫れ上がり、目は閉じた状態。悲しいことに、カラーリングされた体の皮膚は化学薬品による反応で酷い損傷を受けていたのです。
「ペットに人間用の毛染めは絶対NG!」訴えが大きな話題に
救助団体はバイオレットを保護してからの3ヶ月間の様子を記録に留め、Facebookを通してペット達に人間用のカラーリングを使用するのがどれだけ危険なことかを世界中の人たちに訴えました。
カラーリング剤に含まれる化学物質には毒性があり、ペットの体に様々な危害を及ぼしてしまうのです。化学反応による火傷や失明などはその一部。
そして、体を舐めるという本能により、その化学物質が体内に入ってしまい、毒が体内の組織を損傷してしまうことも…。絶対に人間用の毛染めは使用しないで!
バイオレットの悲しい姿とこの救助団体の切実な訴えは、ネット上で大きな反響を呼びました。
ペットへの愛情をもう一度考えよう
その後、何度も何度もシャンプーをしてもらい、救助員や獣医たちによる治療を受け続けたバイオレット。
皆が見守る中、彼女は徐々に回復していきました。
今は幸いなことに新しい飼い主さんの元で元気に暮らしているそうですが、まだまだ完治には至っていないそうです。
「ペットの毛を染めることは悪いことではない」とこの救助団体は述べています。しかし、このバイオレットが受けた悲しい体験を沢山の人に知ってもらいたいですね。動物には、必ず動物用の商品を使用するようにしましょう。
<参考サイト>
petcha.com
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