突然家族を襲った大きな悲劇…
アメリカ、ボルチモアに住むエリカさんは、生後8ヶ月のビビアナちゃんと、6歳の愛犬ポロと共に幸せに暮らしていました。
しかしある日、そんな生活が一転する悲劇が彼女を襲ったのです。
玄関先に停めてあった車に用事があったエリカさんは、一人で家の外へ。そしてふと振り返り家を見てみると…何と家から火が出ているではありませんか!
「どうにかして中に入ろうとしました。中に居るビビアンとポロを守らなきゃ、と。」
その頃、ビビアンとポロは2階の部屋に。何とか中に入り階段を登ろうとしたエリカさんですが、あまりにも濃い黒い煙と熱い炎に、何度も追い出されます。そしてついにはドアが開かない状態に…。
パニック状態になったエリカさんはそれでも中に入ろうとし、気づかないうちに両手の皮が焼け爛れ顔にも火傷を負うことに。消防車はまだ着きません。
状況はとても深刻なものでした。
赤ちゃんのそばを決して離れなかった愛犬
その頃、2階の部屋では泣くビビアンの横でポロがじっと座っていました。
逃げようと思えば自分だけでも逃げられたであろうポロ。階段を降りてさっと外に飛びだすチャンスはあったハズです。
しかし、彼女はビビアンの側に居ることを選びました。
ずっと一緒に育ってきたビビアンを、このまま置いて逃げることはできない。自分の妹を守る事を決意したポロは、襲いかかる黒い煙と炎の中ビビアンを守り続けたのです。
自分を犠牲にして赤ちゃんを守り抜いた
ようやく到着した消防隊が2階へ駆けつけ、そこで見たもの。
それは、自分の体をビビアンの上に被せたまま、動かないポロの姿でした。ビビアンを炎から守る為に取った必死の行動だったのでしょう。
ポロのおかげで、ビビアンは腕と体の側部のみの火傷で済んだのです。この姿に消防隊は感動せずにはいられませんでした。
不思議なことに、ポロはその日一日中いつもと違う様子だったとエリカさんは言います。
「朝から鳴き続け、私の後をずっと追っていました。いつもと様子が違ったので、獣医に診てもらおうと思っていたほどです。彼女はその日何が起こるのかを感じ取っていたのかもしれません。」
強い家族の絆から生まれたポロの感動的な行動。そうしてポロは自分の命を犠牲にして、ビビアンを守りきったのでした。
かげがえのない愛犬との別れ
ポロのおかげで命は取り留めたものの、重症を負ったビビアン。その治療費を募るキャンペーンが行われ、多くの人々から募金が集められました。
金銭の問題は募金で少しは軽くなったであろうエリカさん家族。しかし、エリカさんはポロについてこう語ります。
「ビビアンが生まれる前からポロは私と共に住んでいました。私にとってポロは第一の子。いつも一緒でした。」
ポロを失ったという心の傷が癒されるのには、相当な時間がかかるでしょう。
<参考サイト>
cbsnews.com
WBAL-TV 11 Baltimore
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