飼い主に置き去りにされた一匹の犬
ジョージア州にあるオフィス街の一角に、小さな林が広がる土地がありました。その林に1匹の犬が住みつくようになったのは、2年も前のこと。
周囲のオフィスで働く人たちはその犬を「シェルビー」と呼ぶようになり、彼女に餌やオモチャなどを与えるようになりました。日差しや雨を防ぐためのタープをシェルビーのために設置する人も。
多くの人々に心配され見守られ続けた彼女ですが、それでもその林から出てくることはなかったのです。
「シェルビーは飼われていた人間に置き去りにされていったのではないか、と皆で噂していました。」
常に周囲を見回し、まるで誰かが戻ってくるのを待っているような素振りを見せるシェルビー。彼女は周辺のアパートに住んでいた後、その飼い主から置き去りにされたのではないか、と推測されていました。
飼い主を待ち続けるシェルビー
飼い主を毎日待ち続ける彼女の姿は多くの人に感動を与え、オフィスで働く人たちは何とかして彼女を助けだしたいと思っていました。その林の所有者にもシェルビーの事を説明したりしましたが、結局そのまま月日は過ぎていき、2年間という時間が流れていったのでした。
その2年の間、シェルビーは毎日芝生の上にちょこんと座っては、ジッと待ち続けていました。置き去りにした飼い主が見えるかもしれないという期待を抱きながら、周囲のアパートの窓を見回します。
しかし、その飼い主が現れる事は無く、日が暮れ始めるとシェルビーはゆっくり腰を上げると林の中の寝床へと戻っていくのでした。
保護できず時間だけが過ぎる…
この可哀想なワンちゃんを置き去りにした酷い人間に対して、やり場の無い気持ちを抱きながらも彼女を見守る人達の中にフラットさんが居ました。彼は近隣のオフィスで働いており、どうにかしてシェルビーを捕まえ保護したいと思っていたのです。
しかし毎日の多忙な生活に追われ、なかなかその計画を実行に移す事はできませんでした。
そんなある日、フラットさんに悪い知らせが届きます。
何と、シェルビーが住むその林が近々取り壊されて新しい建築物が建つとのこと。フラットさんは、これ以上延ばし延ばしにしていられないと立ち上がり、長い間の計画を実行したのでした。
フラットさんに無事保護される!
長年オフィスの人たちから餌を貰い続けていたシェルビー。彼女がその餌につられて罠にひっかかるのには時間は掛かりませんでした。そうして感動的にも、無事その林からシェルビーを連れ出すことに成功したのです。
その後、思いの外すぐに人間に慣れたというシェルビー。感動の保護から3日後には走り回るほどの元気を見せたそうです。この後すぐに彼女に新しい家族が見つかるといいですね。
<参考サイト>
thedodo.com
– おすすめ記事 –
・死に別れた飼い主のお墓に寄り添い泣くウルフドッグ。犬は別れを理解するのだろうか? |
・3年振りに飼い主と再会!うれしすぎたワンちゃんにきゅん♡ |
・飼い主との永遠の別れ…悲しみに暮れるピットブルを救ったのは、ひとりの宅配ドライバーだった |
・【感動】糞便まみれ、飢えでガリガリに痩せた捨て犬…それでも彼女は必死に生きようとした |