アジアの国で今でも続いている犬食文化。毎日大量の犬の屠殺を繰り返している韓国の犬肉農場に、ある一匹のプードル犬が連れてこられました。
その犬の体は汚れた毛で覆われ、歯は全て腐り落ちており、この犬が長年きちんと世話をしてもらえていなかったのを物語っています。
そんな可哀想な犬を飼い主は「この犬はもう11歳で年寄りだから」という理由でこの犬肉農場へ連れて行き、その引き換えとして約2000円程度の報酬を受け取ると、そのまま帰って行ったのでした。
犬肉農場では、多くの犬を小さな檻の中に収容しており、犬たちは毎日まともに水や餌を得ることができません。正に文字通り「殺される為に生きている」といった残酷な状況です。
幸いにも、このプードル犬が連れてこられた犬肉農場は「Save Koren Dogs」という団体により閉鎖を強いられており、その団体により300匹の犬達と共に救出されたのでした。
ラスベガスに住むヒーサーさんに連絡が入ったのは、丁度その頃。Save Koren Dogsで活動するナミさんが、一枚の写真と共にヒーサーさんにこう伝えたのです。
「救出したこの子は年老いているから、恐らく引き取って育ててくれる人を見つけるのは困難だと思う。でもあなたは老犬が好きよね?この子を引き取ってもらうことはできないかしら?」
この犬が入った檻が置かれていたのは犬の屠殺場の目の前。毎日他の犬達が殺されていくのを目の当たりにしてきた彼の心境を考えると、ヒーサーさんは涙が止まりませんでした。
そして、考える間も無くその子を引き取る事を決意したのです。
汚れた毛や腐り落ちた歯の他に、舌も感染しており体重も標準以下だったそのワンちゃん。
「ウィロー」と名付けられた彼は、約1ヶ月ほど韓国の動物病院にて治療を受け、その後同じく救出された犬「ナミ」と共にアメリカへと向かいました。
救出された後、ヒーサーさん宅で新たな生活を始めたウィロー達。それまで受けてきた酷い仕打ちをまるで忘れたかのように、毎日楽しく過ごし生きる事への熱意を見せる姿は感動ものです。
そして、今ではまるで生まれ変わったかのように立派な毛並みを持つ犬に。
ヒーサーさんは「I Am Willow」というFacebookページを作り、犬食文化を撲滅するキャンペーンを行なっています。
目を背けたくなるほど酷い犬食文化から逃げ出す事ができたウィロー。しかし現在でも、アジアでは毎年2百万匹もの犬が屠殺されています。
その事実をもっと多くの人に知ってもらいたいと、今日もウィローやヒーサーさんはキャンペーン活動に励んでいます。
<参考サイト>
thedodo.com
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