そもそも「ヨガ」って…?
「ヨガ」という言葉はよく耳にしますが、その内容はなんとなくのイメージでしか知らない人も多いのではないでしょうか。
◆ヨガはインド発祥
ヨガの歴史は古代インドにまでさかのぼります。
そもそもは、宗教の修行として取り入れられていたもの。
体のなかに自然のパワーを感じ、精神力も養い、「肉体と精神」を鍛える修行となっていたようです。
日本にヨガが伝わったのもかなり古く、「座禅」という形で日本ヨガとして心身統一の方法として取り入れられてきました。
◆ヨガの基本は正しい姿勢と正しい呼吸
現代で思い浮かぶ「ヨガ」と言えば、独特なポーズでゆっくりと動くイメージ。
私たち人間は、毎日のように呼吸をしていますが無意識のうちに呼吸しているため、「呼吸とは何か?」に関しては深く考えていないものですよね。
それに、姿勢を正すこともあまり意識せずに生活し、いつの間にか「姿勢が悪い」「肩が凝る」などと体に不具合を抱えてしまっています。
ヨガは、本来体が持つ姿勢を正しくし、「呼吸」を意識することで、体中に酸素を運ばせるという集中力を高めてくれます。
◆ヨガが持つ健康効果
ヨガのポーズは、ふだんの生活で悪くなっている体の骨や内臓、関節などを本来あるべき位置に戻そうとするもの。
凝った筋肉も、ゆっくりとしたポーズで柔らかく解きほぐしてくれる効果があります。
ポーズを保つときに、ふだんの生活では使わない筋肉が動きます。自然とインナーマッスルを鍛えて、全身に血が流れていくのを感じることでしょう。
穏やかながら、体をしっかりと鍛えることができます。
「体を正している」というイメージが心に伝わり、自然と気持ちもリラックス。
その時間だけは、自分の体のことを考えられるので、心のバランスも整います。
体の健康だけでなく、気持ちのリラックスにも効果を発揮します。
溜まっていたストレスも緩和され、自然と表情が柔らかく豊かになると言われています。
犬とのヨガ…「doga(ドガ)」が欧米で大ブーム
心と体の健康アップに繋がるなら、愛犬にもヨガでリラックスさせてあげたくなりますね。
冒頭でもお伝えしたとおり、愛犬と一緒に行うドッグヨガが欧米を中心に大人気となっているらしいのです。
「Dog(ドッグ)+Yoga(ヨガ)」と2つのワードをミックスして「doga(ドガ)」として広く親しまれているのだとか!
でも、「ヨガ」そのものはなんとなくイメージできてもドガは未知の世界。
いったいどんなものなのでしょう…?
◆ドガってどうやるの?
「犬が人間のようにヨガのポーズをする…?」とイメージが沸きにくいですよね。
「うちのワンコはポーズを取ったまま、バランスをキープできるのだろうか?」という疑問も湧き上がりそうです。
実は、ドガと言っても基本的にヨガのポーズを取るのは飼い主さん。
ワンちゃんに無理なポーズをキープさせることはありません。
飼い主さんがワンちゃんを抱いたり支えたりする形で一体となり、ヨガのポーズを完成させるスタイルが「ドガ」。
人間がヨガのポーズを取っているところに、ワンちゃんがくっついている感じをイメージするといいでしょう。
犬が嫌がらないように、初めは簡単なポーズからスタートするのが一般的のようです。
◆ドガでは具体的にどんなポーズをするの?
犬と一緒のドガは、極端に難しいポーズはありません。
例えば、愛犬を脇に抱えたり、胸の前に抱っこしたりしながら、片足立ちをするという感じです。
大好きな飼い主さんの腕のなかなので、愛犬も怖がらずに一緒にヨガを楽しんでくれそうですね。
飼い主さん的にもバランス感覚が養われそうです。
また、仰向けになり、ワンコを高く上に持ち上げた状態で足を伸ばしていったりします。
赤ちゃんを喜ばせるときによくやる「高い高い!」のイメージです。
飼い主さんの手に支えられた犬は楽しい雰囲気を味わえるかもしれませんね。
犬をお腹に乗せて、飼い主さんはお尻をつけて座ります。
足を上方に浮かし、お尻と軽く床につけた腕のみでバランスをキープ。
飼い主さんがボートになったようなポーズを取ったりもします。
ドガは、飼い主さんとワンちゃんの両方がリラックスして気持ちを和らげることが大事。
ポーズを取っている間、犬が暴れたり、怖がったりしないように、時間をかけて慣らしていくのが理想です。
ドガのメリット
ドガには、飼い主さんとワンちゃん両方へ嬉しいメリットがたくさんあります。
◆コミュニケーションの時間になる
「ドガ」は、単に体力をつけるスポーツの意味だけではなく、ワンちゃんとのコミュニケーション術のひとつです。
ドガを通じ、犬との時間を大切にすることができるでしょう。
ふだん仕事で留守番をさせがち…という人は、こういった機会を持っておくのも良さそうですね。
◆愛犬のストレス解消
どのポーズを取るにしても、体を近づけたり、顔を見合わせたり、抱っこしたり…。
ドガをしている間は、愛犬の温かさを感じることでしょう。
一方のワンちゃんも同じ気持ち。
飼い主さんの優しい表情を間近で見られるので、気持ちも穏やかになるのだそう。
愛犬との絆を深めたい人にもおすすめです。
◆飼い主さんの体力アップ
小型サイズとはいえ、数キロ程度の犬をずっと抱えているのはパワーがいるものですよね。
しかも、エクササイズで使うダンベルとは違って「生きている動く動物」。
ドガでは、「落とさないように」「しっかり抱こう」と、ふだん使わない筋肉を刺激します。
自然と筋肉量が増えて代謝もアップし、痩せやすい体になっていくのです。
また、一般的なエクササイズと違ってドガはゆっくりとした動き。
正しい呼吸や正しい姿勢を意識するので、綺麗な体づくりができます。
体力づくりはもちろんのこと、「ダイエットしたい」と思っている飼い主さんにもドガはおすすめです。
◆犬の社会化にも役立つ
朝や夜など人のいない時間帯が散歩時間のワンちゃんは、飼い主さん以外の人間、他の動物たちとの交流はあまりないものですよね。
また、ドッグランやドッグカフェなど犬たちが多い場所に行っても「イヤだ…」と尻込みしてしまう社交性に乏しいワンちゃんもいるかと思います。
そんな犬にとってドガは社交性アップに役立つ場所。
飼い主さんにぴったりくっついていられるのでリラックスした状態で、他の犬たちと同じ空間にいられます。
自然と慣れてくるので、社交性もアップしてきますよ。
◆しつけにも繋がる
飼い主さんとのドガの時間を楽しめるようになると、犬自身のストレスがだいぶ緩和されます。
「飼い主さんとの時間が楽しい」と思えるようになると、絆がグンと深まります。
自然に飼い主さんの言うことも聞くようになり、しつけもしやすくなるでしょう。
また、リラックスしてストレスが軽減されるため、吠え癖や噛み癖などストレスによる行動も改善されるケースも多いそうです。
愛犬の問題行動に悩んでいる人は、試してみてもいいかもしれませんね。
ドガは小型のワンちゃんが適している?
犬自身に無理やりヨガのポーズをさせることはないので、高齢の犬や大きな犬でもドガをすることは可能。
ワンちゃんの年齢や大きさに合わせて、無理のないヨガを楽しむことができます。
ただ、体の大きなワンちゃんを抱えてポーズを取るのは現実的には難しいもの。
そんなときには、無理のない範囲で行うようにインストラクターの先生からアドバイスをもらうといいですね。
ドッグヨガ教室のなかには、「小型犬のみ」「大型犬も参加OK」というものがあるので、まずは問い合わせをしてみましょう。
ドガを体験したい…!日本でできるドッグヨガは?
欧米で流行っているドガですが、日本で開催されているドッグヨガ教室をいくつか紹介していきたいと思います。
◆日本ドッグヨーガ普及協会(全国)
こちらの協会は、年間を通して「犬とのヨガ教室」イベントを企画。
関東や関西を中心に全国で開催されているので、お近くで開催されるときには問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
募集定員が少ないときは、早めの予約がいいでしょう。
グループ単位でレッスンを申し込める「出張レッスン」もあります。
顔なじみの飼い主さんやワンちゃんと一緒に楽しめる時間になりそうですね。
また、「人の多いところは無理そう」という事情があるときは、プライベートレッスンの相談にも乗ってもらえるのだそうです。
◆ドッグカフェ Jule(大阪府)
大阪府枚方市にあるドッグカフェで開催しているドッグヨガ教室。
ドッグカフェ内にある室内ドッグランにて、毎月1回の開催だそうです。
「愛犬とヨガをしたい!」「犬はヨガをしないけど近くには居てほしい」という飼い主さん、どちらのパターンでも大丈夫です。
しかも、小さな犬だけでなく大型犬も参加OK。
定員が少なく予約が必要なので、気になる人は早めのお問い合わせが良さそうです。
◆ペットスペース&アニマルクリニックまりも(東京都)
こちらは東京都にあるアニマルクリニック。
一般的な診察に加えて、トリミングやペットホテル、しつけ教室などが行われています。
獣医師やトリマー、ドッグトレーナーさんたちがペットの悩みを解決してくれるペットクリニックです。
そこで毎月1回開催されるのが、ドッグヨガインストラクターのmiccaさんによるドッグヨガ教室。
1回の開催につき、4組の「飼い主さん&ワンちゃん」だけとのこと。
3組に満たない場合は残念ながら中止となるようで、「開催or中止」の連絡が1週間ほど前にもらえるそうです。
ドッグヨガインストラクターのmiccaさんから、愛犬との一体感をきっちり学んでみたいですね。
ドガで注意すべき点は?
ドッグヨガ教室は他のワンちゃん達もたくさんいる場所です。
お互いが「笑顔」になれるように、マナーを考えておかなければなりません。
ドガを楽しいものにするため、いくつか注意すべきポイントがあります。
◆体調が悪いときは連れていかない
無理をさせると「イヤなこと」と結びつけて覚えてしまいます。
飼い主さん、ワンちゃん共に、体調の悪いときのドガは控えるべき。
感染症の病気にかかっている犬、ヒート中の犬、体調が優れない犬…など、万全の体でないときには止めましょう。
◆攻撃的な性格のワンちゃんはプライベートレッスンスタイルのドガを選択
ドガの効果で「攻撃性が減る」「吠え癖が改善される」というものがあります。
ただ、レッスン中にずっとその状態だと、他のワンちゃん達がまったくリラックスできませんよね。
そんなワンちゃんは、プライベートレッスンのスタイルを選ぶとよさそうです。
飼い主さん&ワンちゃん、そしてインストラクターの先生と少人数でレッスンを受けてみてはいかがでしょうか。
◆自宅でドッグヨガをするときには無理のないポーズを
ヨガ教室に通えないときには、自宅で行っても良さそうですが無理をさせることのないようにしましょう。
家のなかで愛犬にケガをさせてしまっては大変です。
◆優しい気持ちで一緒にドガをしよう
絆を深める意味のあるドガですが、初めてやるときは、愛犬は「何が始まるの?」とちょっとドキドキした気持ちになるはず。
怖がらないように、声をかけたり、撫でたりなど、触れ合いながら犬がリラックスできるように心がけましょう。
まとめ
ダイエットや体力づくりで「ヨガ」が気になったら、愛犬を留守番させずに済むドガをしてみませんか?
ドガを通じて、愛犬と飼い主さんの心に深い絆が生まれるはず。
言葉がなくても「繋がっている」という不思議で温かな気持ちとなることでしょう。
愛犬の気持ちも安らかになり、笑っているような表情も見られるかもしれませんよ。
– おすすめ記事 –
・犬が飼い主の後をついてくる理由とは? |
・犬にも社員証がある時代!?犬用社員証をつけた犬たちが誇らしげでかわいすぎると話題に! |
・2018年は戌年!戌年の由来や戌年の縁起のことをもっと知ろう |
・【新商品】~体重が気になるワンちゃんへ♪厳選素材のビスケット~現代製薬 ビスカルダイエットネオ スティック |