キャンベルテストってなに?
人間と同じように犬も一匹一匹性格が違います。しかし、お店やWebサイトなどで犬種の性格は紹介されていても、実際に子犬を飼ってみないとその子犬の性格は分かりませんよね。
性格が分からないという事は、家族としての相性が良いのか悪いのかも分からないので、実際に飼ってみたら「我が家とは相性が良くなかった…」なんて事にもなりかねません。
そこで、子犬を飼う前に「キャンベルテスト」をする事で、子犬と家族の相性を見極めるお手伝いが出来るんです!
では、「キャンベルテスト」とはどのようなものなのでしょうか?
◆キャンベルテストは子犬の性格診断!?
キャンベルテストとは、ウィリアム・E・キャンベル氏著書の本に詳細が掲載されている子犬の性格診断テストのことを言います。
このキャンベルテストでは以下の5つの事を調べます。
・社会生活に対する興味を調べる
・人についてくる性質を調べる
・束縛時の支配性を調べる
・社会生活の支配性を調べる
・持ち上げられた時の支配性を調べる
なんとこの5つの項目をテストする事で、子犬の持っている性質をある程度知る事が出来るのです!
子犬の性格を知る事が出来ると、家族に選ぶ段階で相性が良いのか悪いのかを知る事が出来ます。
もちろんキャンベルテストの結果が「絶対」というワケではありませんが、とても参考になるのでこちらのテストは子犬を家族に迎え入れる前にぜひ試してみて下さいね!
キャンベルテストの内容は?
では、気になっている方がたくさんいると思いますので、キャンベルテストのやり方を説明していきますね!
このテストは5つの項目をテストしていきます。子犬が取った行動からdd、d、i、s、ssの中で一番近い物を選んで下さい。dd、d、i、s、ssの中で何が一番多く当てはまるかによって、診断の結果が変わります。
子犬だけでなく、今すでに飼っている愛犬でもテストする事が出来ますので、ぜひテストしてみて下さい!
準備はよろしいですか?では、スタートです!
◆テスト①社会生活による興味を調べる
自分から離れた場所に子犬を座らせましょう。その後に自分もしゃがみ、手を軽く叩きましょう。子犬はどのような行動を取りましたか?
- dd 尻尾を上げながらすぐに近づいてくる。その後飛びついて来て手を噛む。
- d 尻尾を上げながらすぐに近づいてくる。その後前足を出す。
- s 尻尾を下げながらすぐに近づいてくる。
- ss 尻尾を上げながら戸惑いがちに近づいてくる。その後に飛びついて手を噛んでくる。
- i 全く近づいてこない。
◆テスト②人についてくる性質を調べる
子犬の周りを歩いてみるテストです。周りを歩くあなたを見て、子犬はどのような反応をしますか?
- dd 尻尾を上げながらすぐについてくる。そして足を噛む。
- d 尻尾を上げながらすぐについてくる。そして足にまとわりつく。
- s 尻尾を下げているがすぐについてくる。
- ss 尻尾を上げながら戸惑いがちに近づいてくる。その後に飛びついて手を噛んでくる。
- i 全く近づいてこない。どこかに行ってしまう。
◆テスト③束縛された時の支配性を調べる
子犬を仰向けにするテストになります。子犬を仰向けにし、子犬の胸の辺りに手を置いて30秒間動けないようにします。子犬の行動はどのようなものでしたか?
- dd 足をバタバタさせる。激しく暴れる。噛む。
- d 足をバタバタさせる。激しく暴れる。
- s 暴れるが、その後静かになる。
- ss 静かにしている。手を舐める。
◆テスト④社会生活における支配性を調べる
子犬を自分の正面に座らせましょう。そのままの状態で背中、首、肩などを優しく撫でましょう。その時子犬はどんな反応をするでしょうか?
- dd 飛び上がる。前足を出す。唸る。噛む。
- d 飛び上がる。前足を出す。
- s 体をクネクネとする。手を舐める。
- ss ひっくり返る。手を舐める。
- i どこかに行ってしまう。
◆テスト⑤持ち上げられた時の支配性を調べる
子犬の胸の下に手を入れましょう。30秒間床から少し離すイメージで持ち上げて下さい。子犬はどんな行動を取りますか?
- dd 激しく暴れる。唸る。噛む。
- d 激しく暴れる。しかし唸ったり噛んだりはしない。
- s 暴れる。その後静かになる。そして手を舐めてくる。
- ss 静かに手を舐めてくる。
今試してみた方は、キャンベルテストをしてみていかがでしたか?初対面の子犬の場合やペットショップの店員さんが一緒にいる場合などはテストしづらい項目もあるとは思いますが、さりげなく試せそうな項目もたくさんありますよね。
キャンベルテストは家族としての相性を見極める大切なテストなので、店員さんに遠慮せずに一言声を掛けて試せる項目はぜひテストしてみましょう!
キャンベルテストで何が分かるの?
さて、キャンベルテストのやり方は分かったと思います。先ほど試したキャンベルテストによって子犬のどんな事が分かるのか、キャンベルテストの診断結果を説明します。
◆ddが2つ以上ある上に、dが1つ以上ある場合
この診断結果が出た子犬は、とても支配性が強い性質を持っています。
子犬の支配性が強いと扱いはとても難しいです。正しいしつけをきちんと行わないと問題行動を起こしやすいので、初めて犬を飼う家庭やお子様、ご老人のいる家庭には向いていない可能性があります。
◆ddが1つあり、dが3つ以上ある場合
ddが2つ以上あった先ほどのパターンより支配性は強くはありませんが、こちらもかなり支配性が高い性質を持っています。
扱いが難しいのでしつけも根気がいります。初心者の方は扱いきれない可能性があります。
◆sが3つ以上ある場合
普通に家庭で飼う場合には問題ない性質の持ち主です。大体の家庭で飼育に適していると言えます。
◆ssが2つ以上ある場合
家庭で飼うにはとても飼いやすい性質の子犬です。従順な性格を持っているので、良く出来た時などはうんと褒めてあげるとより信頼関係を築きやすいでしょう。
この診断結果が出た子犬は恐怖心を抱きやすい場合があります。厳しく手荒く叱る事はNGです!叱る際には絶対に叩いたりせずに、低い声で「ダメ」と伝えましょう。
◆iが当てはまる場合
一般的に家庭で飼うには問題のない性質の子犬です。
しかし、iだけでなくddが1つでもある場合は注意してください!甘やかして育ててしまうと犬が飼い主を下位に順位付けしてしまい、主従関係が逆転してしまう場合があります。
そのような事にならないためにも、甘やかし過ぎずに主従関係をきちんとしつける必要があります。
どんな結果でもしっかりしつけを行うことが大切
すでに飼っている愛犬でキャンベルテストを試してみた方は、どんな診断結果になりましたか?
キャンベルテストで診断した結果「お気に入りの子犬が初心者に扱いづらい性質の子だった!」という場合、潔く諦めて他の子犬を選ぶ事も一つの手ですが、「どうしてもこの子犬を飼いたい!」と諦めきれない場合もありますよね。
ddが多く扱いが難しいとは言っても、それはしつけをきちんと行なっていない場合の話です。
実はキャンベルテストはしつけにも応用出来ます。支配性の強い性質の子犬にはしつけとして、嫌がらずに受け入れるようになるまでキャンベルテストと同じ内容の事を行って下さい。キャンベルテストと同じ内容の事をしつけとして行う事で、正しい主従関係が築ける可能性が高くなります。
もちろん他にもしつけは必要ですが、主従関係が逆転してしまわないように正しいしつけをきちんとしていれば、問題行動を起こしてしまう犬はほとんどいません。
支配性の強い子犬を家族にしたい場合には、家族として家に迎え入れる前に飼い主側もしつけの心得をしっかりと学んでおきましょう。
まとめ
子犬のキャンベルテストについてお分かりいただけたでしょうか?
家族としての相性を見極めるには、とても便利なテストですよね。しかしこのテストはあくまでも参考です。子犬の性格はこのテストで絶対に決まってしまうわけではなく、しつけや家庭環境によっても変化していきます。
すでに飼っている愛犬でキャンベルテストをしてみたら支配性が高い性質と出てしまった!という場合でも気落ちする必要はありません!キャンベルテストで分かった犬の性質に合わせたしつけを行い、犬が問題を起こしてしまわないように正しく導いてあげましょう!
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