1.犬にチーズを与えてもいいの?
1-1.犬が食べても大丈夫なチーズとは
2.犬にチーズを与えるときの注意点は?
2-1.乳糖不耐症
2-2.食物アレルギー
2-3.肥満リスクの上昇
2-4.高塩分・脂質による高血圧や腎臓・心臓への影響
4.おすすめ犬用チーズ5選
4-1.特選逸品 芳醇チーズふりかけ 45g
4-2.紗 チーズ入り
4-3.極上チーズ 130g
4-4.チーズだよ! プレーン 40g
4-5.生乳フリーズドライチーズ ALORU
【掲載:2021.05.03 更新:2023.10.03】
犬にチーズを与えてもいいの?
チーズといえば、人も犬も好きな食材の一つです。
犬用のチーズやチーズフレーバーのおやつ、チーズ入りのフードなど沢山の商品が販売されていますよね。
犬専用の食べ物であってもチーズが使われているくらいですので、犬は基本的にチーズを食べても大丈夫です。
しかし、チーズを食べてよいからと言って、どんなものでも食べてよい訳ではありません。人間用のチーズとなると話は変わってきます。
チーズは牛やヤギ、羊などの乳に酵素を加え発酵させた食品のことを差しますが、みなさんご存知の通り沢山の種類があります。
ハンバーガーに使われる真っ黄色なチェダーチーズや、モキュモキュとした食感が美味しいモッツァレラチーズ、青カビを使っていることで有名なブルーチーズなど様々です。
それではここからは、犬に与えても大丈夫な人用チーズの紹介と、与える際の注意点などをご紹介します。
きちんとした知識を付けておけば、手作りごはんやトッピング、手作りスイーツなど、愛犬の食のレパートリーを安全に広げることが出来ます。
順番に見ていきましょう。
◆犬が食べても大丈夫なチーズとは
犬に与えてもよいチーズは、『カッテージチーズ』『モッツァレラチーズ』です。
これらは共通して、チーズの中でもシンプルなもの、かつエネルギーや塩分、脂質が少ない種類となります。
その他リコッタチーズも低脂肪な為犬に与えても良いとされることもありますが、リコッタチーズはチーズ製造時に出てきた水分=ホエイ(乳清)を加熱して固めて作られます。
ホエイには乳糖が多く含まれている為、他のチーズよりも注意が必要です。
後にご紹介しますが、犬はこの乳糖を上手く分解できず、お腹を下してしまうことがあります。
カッテージチーズやモッツァレラチーズはどのスーパーでも売られていますので、愛犬に与える際にはこのどちらかを使うのが良いでしょう。
上記で紹介したように、人が食べるチーズも犬は食べることが出来ますが、レーズンやお酒などが含まれているようなデザート系のチーズや、カビがあるブルーチーズなどの特殊なチーズは絶対に与えてはいけません。
カッテージチーズやモッツァレラチーズといったシンプルなチーズを少量食べる分には、犬にとって有毒ではありませんので、塩分・脂肪分に配慮して少量与える分には問題ありません。
チーズはたんぱく質が凝縮されていて、他にも豊富なカルシウム、ビタミンAなどと栄養が豊富ですので、おやつにはぴったりの食材です。
犬が食べられるチーズを使って、ワンちゃん用ケーキを作ることもできます。
犬にチーズを与えるときの注意点は?
犬にチーズを与える際にはどのようなことに注意をすればよいのでしょうか。
◆乳糖不耐症
「犬は牛乳を飲むとお腹を下す」ということを聞いたことがありませんか?
飼い主さんの中でも、牛乳を飲むとお腹がゆるくなる、温めた牛乳でもだめ…という方がいらっしゃるかもしれません。
犬も人も、牛乳を飲むことでお腹がゆるくなる症状を「乳糖不耐症」といいます。
犬の場合は、ほとんどが乳糖不耐症で、犬用ではない乳製品や牛乳で症状を引き起こしてしまいます。
これは、主に乳糖(ラクトース)という糖分を分解する酵素が少く、身体の中でうまく分解できないために、お腹がゆるくなって下痢などの原因になります。
乳糖は母乳にも含まれることから、赤ちゃんや子犬のころは酵素が備わっていることが多いです。そのため、症状が出ることは少ないのですが、犬の場合は、ドッグフードに移るに連れて牛乳を飲まなくなるので、酵素が減少していくために乳糖不耐症の犬が多いのです。
ちなみに、犬用ミルクは、牛乳と違い乳糖が元々入っていない脱脂粉乳から作られたもの、乳糖を分解出来る成分を入れているものがあり、乳糖不耐症が多い犬たちでも飲めるようになっています。
乳糖不耐症の症状は犬によるところが大きく、比較的乳糖が少ないチーズでもお腹を下してしまう犬もいます。
乳糖不耐症が疑われる場合は無理に与えようとせずに、乳製品は控えるようにしましょう。
◆食物アレルギー
これを読んでいる方の中にも、もしくはお友達に牛乳・乳製品アレルギーの方がいらっしゃるかもしれませんね。同じように、犬の世界にもアレルギーは存在します。
初期症状として、皮膚の痒みや腫れからの脱毛などがあります。
症状は様々ですが、牛乳やチーズを食べたあとに愛犬が体を掻いていたりしていたらすぐに病院に連れて行き、アレルギー検査をすることをおすすめします。
アレルゲンを特定することで、原因が食べ物なのか環境なのかを判断することが出来ます。
愛犬には健康に快適に過ごしてもらいたいですよね。もし、いつもと違うなと感じたらすぐに獣医師にみてもらってください。
◆肥満
チーズは高カロリーなので注意が必要です。特に人間用のチーズは、人間が美味しいと感じる味付けですので、犬用より塩分が多くなっています。
また、乳を凝縮発酵させている食品なので、どうしても高脂質になってしまいます。愛犬が大好きだから、愛犬がねだるからと与えるだけ与えると、肥満になってしまいます。
その他、肥満だけではなくコレステロールや中性脂肪値の上昇により、動脈硬化のリスクも高まります。健康診断で、コレステロール値や中性脂肪を気にしている飼い主さんもいるのでは?
犬たちにとってもコレステロールや中性脂肪は病気の元です。気をつけてあげてくださいね。
◆高塩分・脂質による高血圧や腎臓・心臓への影響
犬はあまり汗をかかないため、塩分を多く体外に排出することがありません。殆どは、尿で塩分を排出しています。
人間と同じように、犬たちも塩分過多により高血圧になったり、腎臓や心臓に影響が現れる可能性が高くなります。
上記で述べたように、チーズは高脂質なので与えすぎると血中脂質が動脈硬化などのリスクを高める要因にもなります。肥満になればよりリスクが高まります。
犬が必要とする一日の塩分は10kgの犬で約1.27gとなっています。これは薄切りのハム2枚半くらいです。
ドライフードには塩分が入っていることがほとんどなので、普段愛犬が食べているおやつやドッグフードの成分表記を確認してみてくださいね。
手作りごはんの場合は、逆に塩分が足りているか再度確認してみてください。
もし、足りていない場合は犬用チーズや比較的塩分が少ないカッテージチーズなどで調整することができます。
チーズを与えてはいけない犬はいる?
アレルギーだけではなく、犬にチーズを与えてはいけない場合があります。
上記のように、肥満・心臓・腎臓など病気を持っている場合です。
心臓疾患・腎臓・肝臓を患っている犬たちは、塩分制限が行われるケースが多く、チーズも制限対象になってしまいます。
また、コレステロール・中性脂肪の数値が高い高脂質症の犬たちにも、チーズは与えてはいけません。高タンパク質ではりますが、同時に高カロリーですので、肥満気味の犬たちにもよくありません。
チーズを与える際は、病歴や肥満かどうか、またお腹が弱い、乳糖不耐症や食物アレルギーではないかなどを確かめた上で、与えすぎには注意しましょう。
犬用であれば、パッケージ裏に体重や犬種にあった量が記載されているので、それらを確認の上、愛犬に合った定量を与えるようにしましょう。
人間用のチーズを与える場合であっても、一欠片程度にしておきましょう。特に、粉チーズ(パルメザンチーズ)は塩分が多いので、ごはんのトッピングには犬用を使うことが望ましいです。
おすすめ犬用チーズ8選
ご飯をあまり食べてくれない、薬を飲ませる時、歯の健康維持などにおすすめの犬用チーズ商品8つをご紹介します。
◆特選逸品 芳醇チーズふりかけ 45g
ふりかけタイプのチーズなので、ご飯の食いつきが悪い愛犬の食欲増進におすすめです。普段のごはんにふりかけて混ぜることで、チーズの匂いにつられて食いつきがよくなります。
また、特別な日のトッピングにもおすすめです。見た目も変わりますし、味や匂いも変わるので飼い主さんも愛犬も特別感を感じることが出来ます。
◆紗 チーズ入り 155g
厳選した鶏ささみと抗酸化成分(イミダゾールジペプチド)を含む胸肉を贅沢に使い、美味しさと健康にこだわりました。栄養バランスと嗜好性に優れるチーズを加えた、香り高く食欲をそそる自慢の逸品です。
◆極上チーズ 130g
チェダー・ゴーダの2種類のチーズを贅沢に使用しました。ミルクカルシウム入り。着色料・保存料・酸化防止剤・香料無添加。
チェダーチーズとゴーダチーズを贅沢に使用しているこちらのチーズは、着色料・保存料・酸化防止剤・香料無添加。
一口サイズで食べやすいチーズおやつです。
◆チーズだよ! プレーン 40g
国産。消化、吸収に優れた良質のチーズは、ワンちゃんのおやつに最適です。
「特選素材 お徳用 チーズ プレーン」と「チーズだよ! プレーン 40g」は、キャンディタイプのチーズです。薬を飲ませるときって大変ですよね。錠剤であれば、チーズの中に埋め込んで与えてみてください。犬種によっては大きすぎる可能性もあるので、その際は、半分にした中に錠剤を埋め込んで与えてみてくださいね。
犬は咀嚼するより丸呑みにすることが多いので、食べやすい大きさのチーズの中に薬を入れるとすんなり飲んでくれますよ。
◆生乳フリーズドライチーズ ALORU
素材そのままの栄養が取れるフリーズドライ製法。
チーズに含まれる豊富な栄養素が、小さなパートナー(犬・猫)たちの健康ケアをサポートします。
まとめ
チーズ自体が犬に与える影響は少なく、与えてもいい食材といえるでしょう。
ただし、栄養価も高いですが、同時に高カロリーで塩分も高いため、与えすぎは病気を招きます。パッケージの裏面などを参考に、犬種や愛犬の体重に合わせて与えることが大切です。
また、与えるなら塩分の高い人間用よりも、塩分が比較的少ない犬用チーズを与えたほうが安心です。
愛犬の体調や病気などと照らし合わせて、与えるかどうかを吟味し場合によっては獣医師に相談することで愛犬も飼い主も安心して食べることが出来ますね。
チーズの与える影響を理解して、しつけやコミュニケーション、薬を与える時などにうまく活用してみてくださいね。
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