1.犬にチーズを与えてもいいの?
1-1.チーズとは?
1-2.与え方に注意すれば与えてもOK
2.犬にチーズを与えるときの注意点は?
2-1.乳糖不耐症
2-2.食物アレルギー
2-3.肥満リスクの上昇
2-4.高塩分・脂質による高血圧や腎臓・心臓への影響
4.おすすめ犬用チーズ8選
4-1.特選逸品 芳醇チーズふりかけ 45g
4-2.おすわりくん ササミ チーズ入り 20g×5
4-3.紗 チーズ入り
4-4.特選素材 チーズカルシウム 130g
4-5.いなば 低脂肪ちゅ~ぶ とりささみ チーズ入り
4-6.モンゴルストロングチーズ
4-7.ドッグシーチュウ
4-8.犬猫用チーズフード 60g
【掲載:2020.01.17 更新:2021.05.03】
犬にチーズを与えてもいいの?

◆チーズとは?
チーズは、牛やヤギ、羊などの乳に酵素を加え発酵させた食品です。
凝縮されたタンパク質に豊富なカルシウム、ビタミンAなど栄養も豊富なチーズ。その独特な匂いや味で、人も犬も魅了する食品です。
ごはんのトッピングやおやつとして、愛犬にチーズを与えている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
犬たちも虜になってしまうチーズと犬への与え方について見ていきましょう。
◆与え方に注意すれば与えてもOK
結論から言うと、犬にチーズを与えても大丈夫です。
ペットショップなどに行くと、犬用チーズやチーズ入りの犬用おやつ、ドッグフードが売られているのを目にしたことがあると思います。愛犬はチーズを食べてるし大好きだよ!という方もいるかもしれませんね。
チーズそのものには、犬にとって悪い成分は含まれていません。レーズンやお酒などが含まれたものは論外ですが、普通のチーズそのものには、犬に毒になる成分は入っていません。
しかし、チーズは塩分・脂肪分が多いので、与える量には注意が必要です。
犬にチーズを与えるときの注意点は?
犬にチーズを与える際には、以下のような状態に注意しましょう。
◆乳糖不耐症
「犬は牛乳を飲むとお腹を下す」ということを聞いたことがありませんか?飼い主さんの中でも、牛乳を飲むとお腹がゆるくなる、温めた牛乳でもだめ…という方がいらっしゃるかもしれません。
犬も人も、牛乳を飲むことでお腹がゆるくなる症状を「乳糖不耐症」といいます。犬の場合は、ほとんどが乳糖不耐症で、犬用ではない乳製品や牛乳で症状を引き起こしてしまいます。
これは、主に乳糖(ラクトース)という糖分を分解する酵素が少く、身体の中でうまく分解できないために、お腹がゆるくなって下痢などの原因になります。
乳糖は母乳にも含まれることから、赤ちゃんや子犬のころは酵素が備わっていることが多いです。そのため、症状が出ることは少ないのですが、犬の場合は、ドッグフードに移るに連れて牛乳を飲まなくなるので、酵素が減少していくために乳糖不耐症の犬が多いのです。
ちなみに、犬用ミルクは、牛乳と違い乳糖が元々入っていない脱脂粉乳から作られたもの、乳糖を分解出来る成分を入れているものがあり、乳糖不耐症が多い犬たちでも飲めるようになっています。
乳糖不耐症の症状は犬によるところが大きく、比較的乳糖が少ないチーズでもお腹を下してしまう犬もいます。
乳糖不耐症が疑われる場合は無理に与えようとせずに、乳製品は控えるようにしましょう。
◆食物アレルギー
これを読んでいる方の中にも、もしくはお友達に牛乳・乳製品アレルギーの方がいらっしゃるかもしれませんね。同じように、犬の世界にもアレルギーは存在します。
初期症状として、皮膚の痒みや腫れからの脱毛などがあります。
症状は様々ですが、牛乳やチーズを食べたあとに愛犬が体を掻いていたりしていたらすぐに病院に連れて行き、アレルギー検査をすることをおすすめします。
アレルゲンを特定することで、原因が食べ物なのか環境なのかを判断することが出来ます。
愛犬には健康に快適に過ごしてもらいたいですよね。もし、いつもと違うなと感じたらすぐに獣医師にみてもらってください。
◆肥満リスクの上昇
チーズは高カロリーなので注意が必要です。特に人間用のチーズは、人間が美味しいと感じる味付けですので、犬用より塩分が多くなっています。
また、乳を凝縮発酵させている食品なので、どうしても高脂質になってしまいます。愛犬が大好きだから、愛犬がねだるからと与えるだけ与えると、肥満になってしまいます。
その他、肥満だけではなくコレステロールや中性脂肪値の上昇により、動脈硬化のリスクも高まります。健康診断で、コレステロール値や中性脂肪を気にしている飼い主さんもいるのでは?
犬たちにとってもコレステロールや中性脂肪は病気の元です。気をつけてあげてくださいね。
◆高塩分・脂質による高血圧や腎臓・心臓への影響
犬はあまり汗をかかないため、塩分を多く体外に排出することがありません。殆どは、尿で塩分を排出しています。
人間と同じように、犬たちも塩分過多により高血圧になったり、腎臓や心臓に影響が現れる可能性が高くなります。
上記で述べたように、チーズは高脂質なので与えすぎると血中脂質が動脈硬化などのリスクを高める要因にもなります。肥満になればよりリスクが高まります。
犬が必要とする一日の塩分は10kgの犬で約1.27gとなっています。これは薄切りのハム2枚半くらいです。
ドライフードには塩分が入っていることがほとんどなので、普段愛犬が食べているおやつやドッグフードの成分表記を確認してみてくださいね。
手作りごはんの場合は、逆に塩分が足りているか再度確認してみてください。
もし、足りていない場合は犬用チーズや比較的塩分が少ないカッテージチーズなどで調整することができます。
チーズを与えてはいけない犬はいる?

アレルギーだけではなく、犬にチーズを与えてはいけない場合があります。
上記のように、肥満・心臓・腎臓など病気を持っている場合です。
心臓疾患・腎臓・肝臓を患っている犬たちは、塩分制限が行われるケースが多く、チーズも制限対象になってしまいます。
また、コレステロール・中性脂肪の数値が高い高脂質症の犬たちにも、チーズは与えてはいけません。高タンパク質ではりますが、同時に高カロリーですので、肥満気味の犬たちにもよくありません。
チーズを与える際は、病歴や肥満かどうか、またお腹が弱い、乳糖不耐症や食物アレルギーではないかなどを確かめた上で、与えすぎには注意しましょう。
犬用であれば、パッケージ裏に体重や犬種にあった量が記載されているので、それらを確認の上、愛犬に合った定量を与えるようにしましょう。
人間用のチーズを与える場合であっても、一欠片程度にしておきましょう。特に、粉チーズ(パルメザンチーズ)は塩分が多いので、ごはんのトッピングには犬用を使うことが望ましいです。
おすすめ犬用チーズ8選
ご飯をあまり食べてくれない、薬を飲ませる時、歯の健康維持などにおすすめの犬用チーズ商品8つをご紹介します。
◆特選逸品 芳醇チーズふりかけ 45g


ふりかけタイプのチーズなので、ご飯の食いつきが悪い愛犬の食欲増進におすすめです。普段のごはんにふりかけて混ぜることで、チーズの匂いにつられて食いつきがよくなります。
また、特別な日のトッピングにもおすすめです。見た目も変わりますし、味や匂いも変わるので飼い主さんも愛犬も特別感を感じることが出来ます。
◆紗 チーズ入り 155g

厳選した鶏ささみと抗酸化成分(イミダゾールジペプチド)を含む胸肉を贅沢に使い、美味しさと健康にこだわりました。栄養バランスと嗜好性に優れるチーズを加えた、香り高く食欲をそそる自慢の逸品です。

牛肉と鶏レバーをベースに、DHAを配合したスモークの香りの犬用スナックです。
しつけ時に与えやすい様に小粒状に仕上げました。
持ち歩きに便利な15gの小分けパックなので、お散歩やお出かけ時にも便利です。
カロリーの気になる愛犬のために1粒当たり約1.5kcalに仕上げています。食品用のお肉を使用し、新潟の自社工場で製造しています。
◆極上チーズ 130g

チェダー・ゴーダの2種類のチーズを贅沢に使用しました。植物性乳酸菌入り。着色料・保存料・酸化防止剤・香料無添加。


チェダー・ゴーダの2種類のチーズを贅沢に使用しました。ミルクカルシウム入り。着色料・保存料・酸化防止剤・香料無添加。

チェダーチーズとゴーダチーズを贅沢に使用しているこちらのチーズは、着色料・保存料・酸化防止剤・香料無添加。
一口サイズで食べやすいチーズおやつです。
◆特選素材 チーズカルシウム 130g

ナチュラルチーズ使用。散歩のお供やご褒美に。

キャンディタイプのチーズです。薬を飲ませるときって大変ですよね。錠剤であれば、チーズの中に埋め込んで与えてみてください。犬種によっては大きすぎる可能性もあるので、その際は、半分にした中に錠剤を埋め込んで与えてみてくださいね。
犬は咀嚼するより丸呑みにすることが多いので、食べやすい大きさのチーズの中に薬を入れるとすんなり飲んでくれますよ。
◆いなば 低脂肪ちゅ~ぶ とりささみ チーズ入り

飼い主さんの与えたい分だけ出して使用できるチューブタイプ。
乳酸菌・ガラクトオリゴ糖配合により健康を維持し、お腹の調子を保ちます。
とりささみをペースト状にしました。チーズ入り。

ペーストタイプのチーズ入りおやつです。こちらも、錠剤をうまく埋め込むことでそのまま食べてくれます。
お皿に出したちゅ~ぶにに錠剤を混ぜこみ食べてもらう方法がおすすめです。
◆モンゴルストロングチーズ

モンゴル高原で手作り、伝統的な製法で作られたチーズです。じっくり乾燥しているので堅く、長時間噛むことを楽しめます。低塩分、低乳糖で体にやさしく、保存料、着色料、発色剤、酸化防止剤は無添加。お口のサイズや犬種によって選べる3サイズです。

◆ドックシーチュウ


ドッグシーチュウは、ヒマラヤで何世紀も前から伝わるヤクミルクのチーズづくりを長年にわたり研究し、開発された手作りチーズトリーツです。人が食べられる原材料だけを厳選し、小さな酪農場でひとつひとつ丁寧に手作りされています。穀物、グルテン、保存料、着色料は一切使用していません。
ドッグシーチュウミニポップは、バータイプのチーズを焼き上げて食べやすい小粒サイズの大きさにしました。
◆犬猫用チーズフード 60g


ワンちゃんだけでなく、なんとネコちゃんも食べることのできるチーズのおやつ。おうちにワンちゃんもネコちゃんもいるという方には、ぴったりです。
国産でナチュラルチーズを使用しているので安心して与えることができます。
まとめ
チーズ自体が犬に与える影響は少なく、与えてもいい食材といえるでしょう。
ただし、栄養価も高いですが、同時に高カロリーで塩分も高いため、与えすぎは病気を招きます。パッケージの裏面などを参考に、犬種や愛犬の体重に合わせて与えることが大切です。
また、与えるなら塩分の高い人間用よりも、塩分が比較的少ない犬用チーズを与えたほうが安心です。
愛犬の体調や病気などと照らし合わせて、与えるかどうかを吟味し場合によっては獣医師に相談することで愛犬も飼い主も安心して食べることが出来ますね。
チーズの与える影響を理解して、しつけやコミュニケーション、薬を与える時などにうまく活用してみてくださいね。
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